1行タグでOK? 越境ECで「ウェブインバウンド」の機会ロスを防ぐには【前編】


「世界中の欲しいに応える」をコンセプトに、自社ECサイトの越境対応サービス・WorldShopping BIZを展開するジグザグ・代表取締役の仲里一義氏。実は多くのECサイトに外国人がアクセスしているものの、3つの壁があり購入を断念していると言います。

一見、参入ハードルが高く感じる越境ECですが、仲里氏はそれを1行タグで解決できると断言。本稿では、税理士でありながら幾つもの事業を立ち上げてきた連続起業家のSAKURA United Solution代表・井上一生氏が、「ウェブインバウンド」について仲里氏と対談を行いました。

○コロナショック後、伸び続ける「ウェブインバウンド」とは

井上一生氏(以下、井上)――「本日はありがとうございます。仲里さんは、通販事業者の越境EC支援を主にされていますが、コロナショックの影響もあり、伸びている企業と伸び悩んでいる企業の二極化が進んでいるのではないかと想像します。実際はいかがですか?」

仲里一義氏(以下、仲里)――「そうですね。国を越えた移動が制限されていたり、国内でも外出する機会が減ったり、テレワーク・在宅ワークをする人が増えていたりするので、通販・ECは伸びているところは本当に伸びています。

特に、日本企業のECサイトへの海外からのアクセス数はコロナショック後も増えていて、コロナ前の約3倍に増加しているECサイトもあるほどです。私たちは、海外から日本のECサイトにアクセスする消費者のことを"ウェブインバウンド"と呼んでいます」

井上――「3倍ですか。それはすごいアクセス数ですね。ウェブインバウンドという表現も面白いです。コロナショックを機に伸びてきたウェブインバウンドというニーズを、しっかり認識する必要がありますね。

しかし、越境ECはなにかとハードルが高いのではないかと思います。言語の壁はどうしてもありますよね。仲里さんが経営するジグザグでは、越境EC支援をされていますが、他にはどのような壁があるのでしょうか?」

仲里――「言語の壁以外には、決済の壁と物流の壁があります。言語・決済・物流の3つの壁が、外国人による購入を阻害していると思います。海外からのアクセス数は増えているわけですから、それを無視することは大きな機会ロスではないかと私たちは感じています」

井上――「確かにそうですね。リアルなインバウンドは、目の前にお客様が来てくださるからニーズの高まりがわかりやすいですが、ウェブインバウンドの場合は気づかないと気づかないままスルーしてしまいますね」

○ウェブインバウンドの"3つの壁"は1行タグで解決できる

井上――「言語・決済・物流という3つの壁について、詳しく教えてください」

仲里――「はい。まず、"言語の壁"というと、みなさんは "翻訳"を想像するかとおもいます。たしかに、日本企業が運営する多くのECサイトは、日本語にしか対応していません。とはいえ、ECサイトは商品画像をみて判断したり、最近はブラウザ翻訳機能がありますので、"翻訳"については大きな障害ではないと感じています。どちらかというと、"かな入力フォーム"や"国を選べない住所入力フォーム"といった部分が大きな障害です。

さらに、決済や物流も大きな障害です。決済の壁というのは、海外クレジットカードなどの決済手段に対応していないECサイトが多いということ。物流の壁というのは、海外貿易に則ったインボイスの発行手続きや海外配送に耐えうるパッキングに対応できていないということです。細かなことですが、これらのサービスが行き届いておらず、外国人が満足するホスピタリティは提供できていないのではないかと思います」

井上――「ECサイトのホスピタリティというのは考えたこともなかったです。確かに、外国人の方々にとって、日本のECサイトは不親切かもしれませんね」

仲里――「リアルなインバウンドは、案内の外国語表記や、英語・中国語を話せるガイドさんやホテル・旅館のスタッフさんの採用、観光案内所の設置など、おもてなしの心がサービスに実装されていると思います。一方、ウェブインバウンドの方はまだまだかもしれませんね」

井上――「ジグザグさんが提供するWorldShopping BIZという自社ECサイトの越境対応サービスは、それを解消するためのものというわけですね」

仲里――「はい。創業5年目になり、形になってきました。"世界中の欲しいに応える"ために、WorldShopping BIZを提供しています。世界中のユーザーに商品を届けるための、ウェブインバウンド対策支援であり、越境EC支援です。

インターネットは、世界中のユーザーが使えるサービスですから、実は海外ユーザーも日本のECサイトにアクセスしています。しかし、リアルなインバウンドの接客と違って、ウェブインバウンドの接客はまだまだ行き届いていません。

最近はウェブ翻訳があるので、商品内容はある程度わかりますし、写真があるので詳細情報がなくても感覚的に理解できます。それで、『この商品を買いたい』と思って商品をカートに入れた先にハードルがあるわけです。海外ユーザーはカナ入力ができませんし、決済方法も代引では買えません。

『海外ユーザーは、欲しいけど買えない』『ショップ運営側も、売りたいけどどうすれば良いのかわからない』というのは、お互いにとって機会ロスですよね。実は、ウェブインバウンドは、なにも対策していなくても全体のアクセス数の2~8%の流入があるんです。海外ユーザーは買う気満々でアクセスしているわけですから、少し準備をすれば機会ロスをなくすことができます。

こうしたショップ運営者の労力が最小限で済むように開発したのが、WorldShopping BIZです。自社ECサイトにJavaScriptタグを1行追加するだけで、125カ国向け越境EC・ウェブインバウンド対応が可能になります」

井上――「タグを1行追加するだけで125カ国向けに対応できるというのはすごいことですね。次回、詳しく教えてください」

(次回に続く……)

井上一生 いのうえいっせい 税理士、行政書士、ロングステイアドバイザー。税理士でありながら、幾つもの事業を立ち上げてきた連続起業家。SAKURA United Solution代表(会計事務所を基盤に、国税出身税理士・税理士・社会保険労務士・行政書士・弁護士・銀行出身者などを組織化した士業・専門家集団)。SAKURA United Solutionのビジョンである「経営の伴走者 ~日本一の中小企業やスタートアップベンチャーの支援組織になる~」という言葉の基、"100年企業を創る"という壮大な目標をアライアンス戦略で進めている。 この監修者の記事一覧はこちら

当記事はマイナビニュースの提供記事です。

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