緑黄色社会とLAMP IN TERRENが、充実の3日間を締めくくった感動の涙と最高の化学反応『MORNING RIVER SUMMIT 2020』3日目ライブレポート

SPICE

『MORNING RIVER SUMMIT 2020』2020.9.6(SUN)大阪城音楽堂


9月4日(金)、5日(土)、6日(日)と、初の3DAYS開催となった野外ライブイベント『MORNING RIVER SUMMIT 2020』も、ついに3日目の最終日に。開場前に降り出した大粒の雨の中、色とりどりのウインドブレーカーやレインコートがカラフルに会場を彩り、開演を待ち詫びるその光景もまた、ライブへの期待感を募らせる。
緑黄色社会
緑黄色社会

元来、野外ライブに雨はつきものだったよなと思い起こさせるタフな環境も、今では何だか懐かしくも嬉しい。開演が近付くにつれ雨足は弱くなり、定刻を10分ほど過ぎた頃、ブルーやパープルの衣装を身にまとった緑黄色社会がまずはステージへ。

長屋 晴子(Gt.Vo / 緑黄色社会)
長屋 晴子(Gt.Vo / 緑黄色社会)

大きな拍手で迎えられた「夏を生きる」で幕が開ければ、のびやかな歌声が野音の大空に吸い込まれていく。そして、「いくよリバサミー!」(Gt.Vo / 長屋晴子、以下同)とひと声上げれば、オーディエンスは一気に総立ちに!

peppe(Key.Cho / 緑黄色社会)
peppe(Key.Cho / 緑黄色社会)

2年ぶりの出演となった緑黄色社会だったが、「sabotage」「スカーレット」と、その間の躍進を証明するかのような瑞々しいポップソングの連続で、次から次へとヒットポテンシャルの高い楽曲群を披露していく。

小林 壱誓(Gt.Cho / 緑黄色社会)
小林 壱誓(Gt.Cho / 緑黄色社会)

MCでは、「やっと会えて嬉しいです、緑黄色社会です! 今日はホントに嬉しくて。1月からお客さんの前でライブができていなくて……」と、久々に目にするオーディエンスの姿にたまらず言葉を詰まらせる長屋。そんな彼女をあたたかい拍手が支える感動的なシーンには、思わず胸が熱くなる。

穴見 真吾(Ba.Cho / 緑黄色社会)
穴見 真吾(Ba.Cho / 緑黄色社会)

「不思議なもので、たった数カ月のことで、今までのことが嘘だったんじゃないかと思うぐらいに錯覚してしまって。でも、みんなが目の前にいてくれて、これまでのライブがだんだんと取り戻せて……こんな日が続くように、今日はこの時間を楽しみたいと思います」
緑黄色社会
緑黄色社会

そんなMCの後に歌い上げた「幸せ」が、響かないわけがないだろう。やわらかなコーラスと切ないメロディが、その情感を否が応にも増幅させていく。目の前にいる何百、何千の顔がアーティストに力と使命感を蘇らせ、放たれた音と言葉が、観る者を勇気づける。そんな小さな奇跡の循環が起きるライブの尊さが、同じ空間にいるだけで心と身体に沁みわたる。一転、「inori」ではギターを置きマイク1本でオーディエンスと対峙し、アーバンでダンサブルなミドルチューンを聴かせていく。

「あいにくの雨ではあるんですけど、それよりも何よりも嬉しいが過ぎて……みんな風邪だけはひかないようにしてくださいね。テレン(=LAMP IN TERREN)とは実は3年前に長野県でツーマンをしたことがあって、久々に会えてすごく嬉しい。今日はすでにいい日ですね。もっといい日にして帰ろう!」
緑黄色社会
緑黄色社会

後半戦は、「Mela!」「Shout Baby」と自ずとクラップが沸き立つアッパーな楽曲を連発! 躍動感溢れるリズムと包み込むようなコーラスに酔いしれる壮大な「Brand New World」を終える頃には、野音にも徐々に晴れ間が……! 「晴れてきたんじゃない!? シンガロングは心と身体で、自由に歌ってください!」と「始まりの歌」では会場中を巻き込み、いよいよライブはクライマックスへ。
長屋 晴子(Gt.Vo / 緑黄色社会)
長屋 晴子(Gt.Vo / 緑黄色社会)

MCを前にいつまでも鳴りやまない拍手に、「ダメだよ……まだ1曲あるんだから……歌えないよ……」とまたも感極まる長屋。最後に「またこうやってみんなに会えるように、少しずつ、必死に頑張って、取り戻していきたいなと思います。今日はありがとうございました!」と届けたのは「想い人」。オーディエンスの心を貫いたエモーショナルなバラードと、「絶対にまた会おうね、約束だよ」という言葉を残して、万感のステージを終えた緑黄色社会だった。
LAMP IN TERREN
LAMP IN TERREN

すっかり雨がやんだ野音にきらめくギターが鳴り響いた「Enchanté」から、瞬時に非日常に引き込まれるような、あの感覚。LAMP IN TERRENのデイドリーミングな世界観が、まるで色褪せることなく目の前に広がる。

中原 健仁(Ba / LAMP IN TERREN)
中原 健仁(Ba / LAMP IN TERREN)

彼らにとって久々の有観客ライブとなったこの日も、その魅力は健在どころかより説得力を増したかのような佇まいで、「Water Lily」ではここに集った同志とも言うべきオーディエンスの秘めたる声=手が天高く上げられる。

大屋 真太郎(Gt / LAMP IN TERREN)
大屋 真太郎(Gt / LAMP IN TERREN)

ギターを置きハンドマイクに、そして「花と詩人」では鍵盤を奏でるなど、様々なスタイルで歌い継いでいく松本大(Vo.Gt)の深く蒼い歌声が、ドラマチックに楽曲のストーリーを色付ける大屋真太郎(Gt)のギターが、ボトムをしなやかに支える中原健仁(Ba)と川口大喜(Dr)のビートが身体にじんわりとなじんでいく。極彩色の照明ともども魅せた「New Clothes」でも、会場にいる全ての人を束ねるような力強さで前進し、テレンの進化と覚悟をまざまざと見せつける。
川口 大喜(Dr / LAMP IN TERREN)
川口 大喜(Dr / LAMP IN TERREN)

「いろいろ制限されて大変だと思いますけど、俺たちは久しぶりのお客さんの前でのライブだから、めちゃくちゃテンション上げてブッ飛んでいくんで、短い時間ですけどよろしくお願いします!」(松本大、以下同)

そんな頼もしい言葉とともに鳴らした「凡人ダグ」のマッシブなグルーヴ、光と影を飲み込んで疾走するかのような「innocence」のダイナミズム……ステージで息をすることすら楽しいとでも言わんばかり無敵感で、強大なエネルギーを放っていくテレン。「人前でライブできるのがすごく嬉しいです、どうもありがとう!」と、ライブというかけがえのない空間で出会える喜びを爆発させながら、「ホワイトライクミー」でも四位一体となってぐいぐい攻め立てる!
松本 大(Vo.Gt / LAMP IN TERREN)
松本 大(Vo.Gt / LAMP IN TERREN)

「ステージを降りたらダメなんだって。だから少しでも近くに行く気持ちでやりますんで。早く戻りたいね、いつもの日常に。自粛期間が終わってしまえば、また慌ただしい喧騒の中で、「ソーシャル・ディスタンス、懐かしいな」と言う日が来ると思う。せっかく音楽が好きで集まってくれたのであれば、この音楽を鳴らしている間、聴いている間だけは、背中を押されていいと思うし、背中を押していいと思う。こんな日常も悪くないと、思ってもらえるように願いを込めて歌います」
LAMP IN TERREN
LAMP IN TERREN

その優しきメロディに、その何気ないメッセージに鼓舞される「いつものこと」は、コロナ禍によりいっそう胸に響く名曲。誰もが答えを知らない時代にテレンが投げかけた人生のヒントに、心地よく揺れながら耳を傾ける幸福たるや……。「今日のライブが皆さんのこれからにどんな影響を及ぼすかは分からないけど、明日からの日常がキラキラしますように!」と、最後は祝祭の「地球儀」で松本がステージを軽やかに横断。「足元が滑りますんで、飛び跳ねるときは皆さんお気をつけて!」なんて呼びかけも絶妙で、すっかり会場中がテレンの虜に。「ライブってこんなに楽しかったんだ」「この時間だけはイヤなことが忘れられるんだ」……そんな様々な想いを改めて心に灯してくれたような、LAMP IN TERRENのライブだった。
『MORNING RIVER SUMMIT 2020』
『MORNING RIVER SUMMIT 2020』

アンコールでは、テレンの名曲「BABY STEP」に緑黄色社会の長屋が参加するという、この日限りのスペシャルバージョンが実現! 緑黄色社会とはまた違った長屋の歌い手としての横顔も新鮮で、豊潤な歌声を楽曲に溶け込ませた素晴らしいセッションに。「まだまだ大変な日々が続くとは思いますけど、届けます、ちゃんと。これからもどうぞよろしく!」とテレンの松本。コロナ禍の中、初の3DAYS開催に挑んだリバサミを締めくくるにふさわしい豪華なエンディングとなった。
『MORNING RIVER SUMMIT 2020』
『MORNING RIVER SUMMIT 2020』

取材・文=奥“ボウイ”昌史 撮影=日吉“JP”純平

当記事はSPICEの提供記事です。

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