台風10号 きょう発達のピーク 最大級の警戒を 離れた所でも影響が

日直予報士

台風10号は、記録的な暴風、高波、高潮、大雨の恐れがあり、最大級の警戒が必要です。台風が近づく奄美地方や九州では、身を守る行動を心がけてください。また、九州で総雨量1000ミリ超えが予想されているだけでなく、6日は、台風から離れた所でも、バケツをひっくり返したような雨や、雷雨の所がありそうです。予想される「風の強さ」「波の高さ」「降水量」、さらに「対策や注意点」などをまとめました。

●台風10号 この後のポイントは?

台風10号は、6日3時現在、「大型」で「非常に強い」勢力で、奄美大島の南南東を北上しています。中心気圧は920ヘクトパスカルで、きょうが発達のピークになりそうです。
この後のポイントは、勢力をあまり衰えることなく、奄美地方や九州へ近づくこと。勢力があまり衰えない原因は、海面水温の高い海域を北上することによって、暖かい海から、水蒸気のエネルギーを補給するからです。これから台風が近づく奄美地方や九州では、記録的な暴風、高波、高潮、大雨の恐れがありますので、最大級の警戒が必要です。

●予想される最大瞬間風速は? 台風の暴風 家の中でいるべき所は?

まず「風」ですが、台風の北上に伴い、沖縄や奄美、九州南部、九州北部では、一部の住家が倒壊するほどの猛烈な風が吹くでしょう。7日にかけて予想される最大瞬間風速は、奄美地方で70メートル、九州南部で65メートル、沖縄地方・九州北部地方で60メートル、四国地方・中国地方・近畿地方で35メートルとなっています。
台風は、中心が近づくにつれて暴風をもたらし、さらに台風のスピードが遅いと、暴風が長い時間続く場合があります。また、台風の中心から離れていても、大気の状態が不安定になり、竜巻などの突風が吹くこともあります。暴風や突風によって、建物に様々な物が飛んでくることもありますので、室内でも十分な注意が必要です。
具体的には、台風が近づいている時には、屋内でもできるだけ窓から離れましょう。なるべく家の中心部に近い所で、窓のない部屋に避難してください。もし窓がある場合は、窓を閉めて、カーテンを引き、雨戸やシャッターがあれば、閉めておきましょう。風が強くなってからの屋外での作業は、暴風によって転倒する恐れがありますので、絶対にやめてください。

●予想される波の高さは? 海岸での注意点は?

また、海は「高波」にも警戒が必要です。沖縄や奄美、九州南部、九州北部、四国では、猛烈なしけとなりそうです。
7日にかけて予想される波の高さは、九州南部・奄美地方で14メートル、沖縄地方で13メートル、九州北部地方・四国地方で10メートル、近畿地方で8メートル、東海地方で7メートル、中国地方で5メートルです。
台風が近づいている時に、絶対にやってはいけないことは、海に近づかないことです。海の様子を見に行ったり、サーフィンや釣りを楽しんだりすることは、高波にさらわれる恐れがありますので、とても危険です。
台風から離れていても、油断はできません。天気は穏やかなのに、台風から発生した「うねり」が届いて、急に高波が打ち寄せることもあります。波浪警報や波浪注意報が発表されている時には、むやみに海に近づかないでください。

●高潮の恐れも 高潮から身を守るには?

さらに、台風の接近に伴い、奄美地方や西日本(九州~近畿)では、高潮の恐れもあります。
高潮が発生するのは、台風など発達した低気圧は、中心付近の気圧が低いので、水面が吸い上げられる効果と、強い風によって海水が海岸に吹き寄せられる効果が重なるからです。高潮から身を守るには、次の2つのことが大切です。
1つは、台風が接近するタイミングなど、情報を収集することです。大潮の時期かどうか、また、満潮時刻も確認しておきましょう。
もう1つは、台風が接近する前に、なるべく早く避難することです。台風本体が近づくと、暴風や猛烈な雨、波しぶきなどに邪魔されて、避難所に行くのが大変です。海水が防波堤を越えると、あっという間に浸水してしまいますので、明るい時間帯など、安全に移動できるうちに、避難してください。
高潮から避難する場合は、なるべく高い所、海岸より遠い所、鉄筋など頑丈な建物を選んでください。

●予想される降水量は? 洪水から避難する時に 注意すべきことは?

そして、台風本体の雨雲だけでなく、台風の北上に伴って、大雨のもとになる「暖かく湿って空気」が流れ込むのもポイントです。このため、西日本(九州から近畿)や東日本(東海、関東甲信、北陸)では、台風から離れていても、局地的に雷を伴った「非常に激しい雨」や「激しい雨」が降り、特に、太平洋側の東から南斜面を中心に、総雨量が多くなり、大雨となる恐れがあります。
7日午前6時までの24時間に、予想される降水量は、いずれも多い所で、九州南部で600ミリ、奄美地方・九州北部地方・東海地方で400ミリ、四国地方で350ミリ、近畿地方で250ミリ、沖縄地方で180ミリ、中国地方で150ミリ、関東甲信地方で100ミリとなっています。

雨は8日にかけても、降り続き、九州では、台風本体の雨雲や周辺の雨雲に加え、南斜面を中心に降水量が多くなり、総雨量が1000ミリを超える記録的な大雨となる恐れがあります。土砂災害や低い土地の浸水、川の増水や氾濫に最大級の警戒をしてください。
台風の大雨が予想される場合、洪水の危険度が高まる前に避難することが重要ですが、避難する時の注意点が4つあります。
①正確な情報収集を心掛け、危険を感じたら、できるだけ早く避難しましょう。情報収集は、テレビやラジオ、インターネットなどを使い、川や用水路などを実際に見に行くのは絶対に止めてください。
②動きやすい恰好を心掛けましょう。荷物はリュックに入れて、両手を使えるようにしてください。靴は、長靴よりも、紐付きの運動靴の方が、おススメです。
③氾濫した水の流れは、思ったよりも、勢いが強いものです。水の深さが膝くらいまであると、大人でも歩くのが困難になります。水の中を歩くのが困難な場合は、頑丈な建物の上の階に避難するのも、身を守る方法の一つです。
④氾濫した水は、濁っているので、足元が見えにくくなります。側溝などに落ちないよう、棒で足下を確認しながら、移動してください。

当記事は日直予報士の提供記事です。

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