ブフ・ブルギニヨンとガルニチュール 【ソムリエが教えるワインと簡単リッチ飯 vol.1】

E・レシピ

皆様こんにちは!ソムリエの佐藤尊紀です。
季節に合わせて、またシチュエーションに合わせて誰にでも分かりやすく、みんなに喜ばれるワインとそんなワインにぴったりなお料理を一緒に作って行きましょう!

今回は「市販のルー」を使って、誰もが食べてる、作ってる、いつでも手に入る食材といつものお料理をワンランクアップしていきます。
作った本人もビックリ?!、家族の反応にもビックリ?!
そんな感動をお届けできたらと思います。

ただしほんのちょっとだけ「アレ」を使います。
誰もが聞いたことがあるはずです。

それは…「白トリュフオイル」

「えっー!トリュフ!?」
「高い!高い!」
「そんなの家庭で使えないよー!」
「無理!無理!」

そんな皆さんのお声が聞こえてきます。
レストランでも使っている「コレ」を使うと、あっと言う間に劇的にお料理が変わるんです。そして実は、お値段はそんなにしないのですね。しかも香りが強いので使用量はその都度「数滴」でいいんです。数滴での香りの満足感によりコスパが高いです。活用法は今後またご紹介していきます!

お家ご飯が増えたwithコロナの時代。
ネタ切れの解消にも、おもてなしの一皿にも、簡単に作れる「リッチ飯」として是非取り入れてみてください。

少しだけトリュフについて触れてみますと…
トリュフはキノコの一種で天然物しか存在しません。超高級な白トリュフと、高級な黒トリュフがあります。(厳密にはハニートリュフなどのレアアイテムもありますが)

なぜ白トリュフが超がつくほど高級なのかと言うと、収穫時期が極端に短く、北半球だと11月から約1ヶ月間となり、香りが特に強く、結果として希少価値が高くなってしまうからなのです。年によっては100グラムで何十万円になることも…

そして黒トリュフはと言うと、実は年間を通して流通しています。
春トリュフ、夏トリュフ、秋トリュフ、そして真冬の正真正銘の黒トリュフ。同じ黒トリュフでも、本当に色が黒く、香りが強いのは1月から3月までの短期間で、この時期に一番値段が上がります。

真っ黒だったトリュフが4月には内側だけ硬く白くなり、夏から秋に向けて徐々にベージュからブラウンになっていきます。そして冬にかけ黒へと成長してゆく。
そんな「香り」の食材がトリュフです。

さて、今回は「市販のルー」を使って「ブフ・ブルギニヨン」なる物を作って行きましょう。


「ブフ」は牛肉のこと、「ブルギニヨン」はブルゴーニュ風のと言う意味の、それぞれフランス語です。呼び方は違えど、つまりはいつもの「ビーフシチュー」ですがフレンチ風に、ちょっとオシャレに美味しくしていきたいと思います。

二人の記念日に、または家族の記念日にいつもよりちょっとだけ気合を入れて、たっぷりの愛情と、ワインとトリュフオイルを煮込んでみましょう。

そんな特別な夜の「ブフ・ブルギニヨン」、そして、簡単なのにたちまち「フレンチ」な一皿になる万能付け合わせ「ガルニチュール」を作っていきましょう。

■ブフ・ブルギニヨン(材料/下準備)

調理時間 1時間30分 1皿分 645Kcal


レシピ制作:佐藤 尊紀

<材料 4皿分>


本日のルー(SB フォン・ド・ボー ディナービーフシチュー) 1箱
牛肉 350g
 塩 適量
 ホワイトペッパー 適量
赤ワイン(カーニヴォ・カリフォルニア・カベルネ・ソーヴィニヨン) 200ml
<煮込み用>
 玉ネギ(中) 1/2個
 マッシュルーム 1パック(大小合わせて7~8個)
 ニンジン 1本
 水 700ml
<煮込みの調味料>
 ローリエ 2枚
 固形スープの素(コンソメ) 1個
 ケチャップ 大さじ2
 ソース 大さじ1
 ハチミツ 大さじ1
<仕上げ用>
 バター 15g
 トリュフ油(白) 大さじ1
 生クリーム 小さじ1
 パセリ(あれば) 適量

<下準備>


・「牛肉」は一口大より少し大きめにカット。大きいと盛り付けが「映える」のと柔らかく煮込むので大きい方が理想的です。脂身は中火でゆっくり脂を出して、焼き油として使うことにより香りやコクが増します。

・「玉ネギ」は、皮をむき、タテに半割りにしてからくし切りに。

・「マッシュルーム」は土をキッチンペーパーなどで優しくはらい、石付きがあれば切り落とします。大きいものは4等分に、小さい物は2等分にカットします。

・「ニンジン」は皮をむき、頭の方に十字に切り込みを。今回は普段との差を付けたいので具材としては使いません。香味野菜なのでお出汁として活躍してもらいます。

・バットに牛肉と香味野菜を分けて、牛肉に塩とホワイトペッパーを。塩コショウでの下味付けを「アセゾネ」と言います。




スパイシーにしたくないので今回はホワイトペッパーを使います。


■ガルニチュール・ブルギニヨン(付け合わせ)(材料/下準備)

<材料>


ベーコン(ブロック) 100g
玉ネギ(中) 1/2個
マッシュルーム 1パック(大小合わせて7~8個)

<下準備>


・「ブロックベーコン」を1cmの厚さにスライスします。この1枚が約25gほどです。更にそれを1cm幅の棒状に切ります。


・「玉ネギ」と「マッシュルーム」は煮込み用と同じ切り方です。


ガルニチュールとは付け合わせのこと。今回の「ガルニチュール・ブルギニヨン」は色々と使いまわせる万能な付け合わせなので、定番の付け合わせにレパートリーしてみてください。たくさん作り置きして冷蔵庫で5日ほど持ちます。ハンバーグに合わせたり、グラタンに入れたり、オムレツに入れても良いですし、ピザの具材にも。茹でたジャガイモと一緒にソテーすれば「ジャーマンポテト」にもなります。コンソメで煮込んでオニオンスープにも使えるなど、まさに万能です。


■作り方
1、中火のフライパンに分量外のサラダ油と牛脂を入れ、しっかり脂が出たところで、強火に。少し煙が出てきたところで「牛肉」を投入。水気があると油が跳ねるのでキッチンペーパーなどで拭き取り、しっかりと焦げ目を付けて焼きましょう。これを「リソレ」と言います。煮込み料理はカレーでもなんでも、肉でも魚でもホワイト系の煮込みの時以外は「しっかりと焼き目をつける」こと。これがコクを出す煮込み料理のポイントです。




少々キッチンが汚れますが大切な「愛の隠し味」と割り切ってください。


2、「牛肉」が焼けたら順に鍋に移します。結構フライパンが熱くなっているはずなので、一度弱火にしましょう。

お鍋は4皿分のルーなのであまり大きくなくても大丈夫。「小さめで深い鍋」が適しています。


3、同じフライパンで「ガルニチュール」を作っていきます。弱火のままで「ベーコン」を投入し、ゆっくり脂を出します。脂が出てきたら」玉ネギ」を入れ、ほぐれてきたところで「マッシュルーム」を。マッシュルームはフランス語で「シャンピニヨン・ド・パリ」と言います。全く関係ありませんが、なんかオシャレです。食卓での会話にでも使ってください。


味付けはフライパンにお肉の塩コショウが残っていますし、ベーコンも塩気が強いので、軽く塩コショウ程度に。最後にシチューに盛り付けます。


4、「玉ネギ」が透き通ったら形の残った状態で「ガルニチュール・ブルギニヨン」完成。余熱で火が入るのと、盛り付け時に温め直すので、なるべく形は残してください。バットに移して、密閉しない程度「ふわっとラップ」をかけましょう。むれないように蒸気を逃してあげます。

5、今回はまだフライパンは洗いません。最後に<煮込み用>の「玉ネギ」と「マッシュルーム」を炒めましょう。もし脂が足りなければサラダ油を足してください。煮込む時にアクと一緒に取り除くので、この時点でオイルが多くても問題ありません。先に「玉ネギ」をソテーし、ほぐれて来たところで「マッシュルーム」を。玉ネギが少し透き通る程度でOKです。これをすでに肉が入っている鍋に移してください。

6、空のフライパンをたっぷりの「赤ワイン」で洗います。軽く沸かしながら木ベラで底に残った「旨味」をこそげ落とします。この動作を「デグラッセ」といいます。職場としてのキッチンでこれをしないと、先輩にめちゃくちゃ怒られます。要はこのような「美味しさを追求した動作」がフレンチなのですね。


7、こそげ落としたら、鍋に移しますが、おコゲが入らないように茶こしや油こしで濾しながら移してください。そしてやっとフライパンの役目が終了です。ありがとうフライパン!お疲れ様でした。ここまででおおよそ20分程でしょうか。

8、ここから煮込み料理の主役お鍋のお仕事です。材料が4皿分と少量なので、意外と煮詰まりやすいです。お水とニンジンを入れて、深さの8割ほどにおさまる、小さめで深いお鍋がベストです。火加減は強火で沸かして行きます。

今回はしっかりとコクを出したかったのと、グラスで楽しむ時に、ソースに負けない、はっきりとした飲み応えれが欲しかったので、リーズナブルでも濃厚なカリフォルニアの赤ワインを選んでみました。ですから軽やかなワインよりもアクが多く出るかも。


9、5分を過ぎると沸き始めます。丁寧にアクを取って行きましょう。ポイントは完全に沸騰させないこと。ボコボコ沸かしてしまうとアクが散り、また沈んでしまいます。アクはスープを濁らせますし、雑味にもなります。


ちなみにアク取りのことを「エキュメ」と言いますが、これもきちんとやらないと先輩にきっちり怒られる工程です。「デグラッセ」と「エキュメ」大事です。ここまででお水を入れてから約10分ほどです。


10、<煮込みの調味料>を入れて、ここからコトコト50分弱火で煮込んでください。このポコポコとあぶくが出るくらいの火加減を「ミジョテ」と言いいます。最近はスーパーのスパイスコーナーにも「ブーケガルニ」なるものが少量で売っていますので、更にこだわりたい方はお使いになってみてください。中身はハーブとスパイスです。ローリエ、セロリの葉、タイム、ホワイトペッパーの粒が一般的。これらがお家にあるのでしたら、キッチンペーパーに巻いて凧糸で縛ってもよし、お茶パックに入れてもよし、煮込んだ後に取り出しやすくすることがポイントです。

11、弱火で煮込むこと50分。ローリエと人参を取り出します。この後でルーを入れますが、是非ここでスープを味見してください。この時点ですでに、お肉のコク、野菜の甘味、ワインの酸味、が素晴らしく合わさっているはずです。やさしい洋風のおダシ感に溢れています。丁寧に愛情を込め、頑張っている自分のテンションが上がります

12、「ルー」と「バター」を入れ、ゆっくり溶かすこと約5分。この時に早く溶かそうと、かき混ぜ過ぎるとお肉が崩れます。お肉を崩さないように「優しく攪拌」が基本です。

13、ルーが溶けてから5分ほど弱火で煮込みます。とろみが出てきたら完成も間近。ここで最後の味見を。もし濃いなと感じたらお水で調整してください。そして白トリュフオイルを投入する前の最後の味見です。味を記憶に残しつつ、「白トリュフオイル」を投入。テーブルでその劇的な変化をお楽しみください。そしてきっと大切な人のお口に入るのが、とても待ち遠しくなります。

14、盛り付けは、より感動を引き出すべく「映え」を意識しながら盛り付けてください。ポイントはなるべく高く盛り付けること。真ん中にお肉をほどよく積み上げ、その後でスープを注ぐと上手くいくと思います。電子レンジで温めたガルニチュールを周りに盛り付けて「ブフ・ブルギニヨン」完成!

「生クリーム」を少しかけたり、「パセリ」があればなお「映え」ます。


赤ワインは冷蔵庫の野菜室で冷やすと、程よくワインセラーの温度に近づきます。リーズナブルでも濃厚な「カーニヴォ・カリフォルニア・カベルネ・ソーヴィニヨン」を大きめのグラスに注ぎ、 できたらBGMなんかも流しつつ乾杯を。


大切な人との食卓をムードたっぷりにお楽しみくださいませ。
どうか今夜が素敵な夜になりますように…。

(佐藤尊紀)

当記事はE・レシピの提供記事です。

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