「世界中の新しい音」が集まる『ボンクリ・フェス2020』開催~藤倉大がリモートで作曲した『Longing from afar』がライブ版世界初演 無料プログラムも

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『ボンクリ・フェス2020』が2020年9月26日(土)に行われる。2017年以来、東京芸術劇場で毎年続いている音楽祭の名称である『ボンクリ』とは「ボーン・クリエイティブ・フェスティバル/Born CreativeFestival」を略したもの。アーティスティック・ディレクターに世界的に注目を浴びる作曲家の藤倉大を迎える特色豊かな催しだ。
藤倉大 (C)Seiji Okumiya
藤倉大 (C)Seiji Okumiya

“Born Creative”とは、「人間はみんな、生まれつきクリエイティヴだ」という意味。藤倉は「今の時代の音楽をより多くの人々に楽しんでいただきたい」という思いから、伝統音楽から電子音楽まで「世界中の新しい音」を集め、世代を超えた観客が楽しめるように趣向を凝らす。今年はコロナ禍という「特殊な状況」により、海外からのアーティスト招聘ができないことなどから当初発表した内容から変更となったが興味の尽きないプログラムである。
昨年のスペシャル・コンサートの様子 (C)Hikaru.☆
昨年のスペシャル・コンサートの様子 (C)Hikaru.☆

特にスペシャル・コンサートを締めくくる藤倉の『Longing from afar』[ライブ版](世界初演)に注目したい。この作品は、コロナ禍のステイホーム期間中に生み出され、リモート演奏を前提としている。スコアを無料公開したことから混成合唱団版にはじまりオーケストラ版、尺八版、アンサンブル版などさまざまな形で世界に広がった。この時期だからこそ生まれ発展した作品が、初めて劇場でライブ演奏される。話題となること必至だ。
昨年のスペシャル・コンサートの様子 (C)Hikaru.☆
昨年のスペシャル・コンサートの様子 (C)Hikaru.☆

スペシャル・コンサートでは、藤倉の『Gliding Wings』(日本初演)をはじめ大友良英の世界初演作品や坂本龍一の日本初演作品を披露。また『ボンクリ・フェス』の初回から関わり、今年5月に逝去した作曲家の蒲池愛が遺したグラスハープと光(照明)のための実験作品も演奏される。現代の新しい音楽を肩肘凝らずに楽しめるに違いない。
昨年のスペシャル・コンサートの様子 (C)Hikaru.☆
昨年のスペシャル・コンサートの様子 (C)Hikaru.☆

無料で楽しめるデイタイム・プログラムも多彩。なかでも今回アトリウム・コンサートの演奏はすべて邦楽奏者による。尺八の藤原道山をはじめ笙、三味線、箏の第一線奏者による無料のコンサートを聴くことができる貴重な機会となるだろう。

藤倉大:フルート協奏曲 / Dai Fujikura: Flute concerto[藤倉大×芸劇|ボンクリ・フェス]

文=高橋森彦

当記事はSPICEの提供記事です。

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