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『西郷どん』原作者・林真理子もびっくり 西郷隆盛の恋愛事情…

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「分かりにくかった幕末のことが、ようやくよく分かった!」と評判の作品がある。来年の大河ドラマの原作『西郷(せご)どん!』だ。

■ 維新の英雄の素顔に迫る、2018年大河ドラマ原作。

明治維新の英雄・西郷隆盛の生涯に迫る本作の執筆者は、ご存じ、林真理子さん。

「『正妻 慶喜と美賀子』を書いた時、歴史学者の先生に“2018年は維新から150年。大河ドラマでは維新の話をやるはずだから、林さん、西郷隆盛を書いてみたら”と言われ、最初はあまりに正統派の偉人を書くのは荷が勝ちすぎると思ったんです。でも作品が大河ドラマになるのは作家の憧れですし、“背伸びなくして成長なし”が私のモットーなのでやってみることに」

そこから数年は、資料を読み込み、月1回は歴史学者の教授に会って疑問をぶつける日々。

「幕末の人間模様は非常に複雑。でも私が分からないことはみなさんも分からないと思って調べました」

偉人の人間くさい一面を浮かび上がらせる本作。たとえば第一部では薩摩藩の当主・島津斉彬に対する、恋愛感情のような憧憬が描かれる。

「同性愛に近いくらいだったようです。歴史の先生に“西郷さんはゲイだったんですか”と聞いたらあっさり“かもしれませんね”と言われてびっくりしました」

最初の妻とは触れ合うことなく離婚。しかし奄美大島に島流しにあった時期、命を救ってくれた島の女性と1男1女をもうける。

「西郷さんがはじめて人を愛する奄美大島の場面は、神話のように“ボーイミーツガール”を書きました。この出会いがあったからこそ、彼は人の気持ちが分かる人物になっていったと思うんです」

そして後半は怒涛の維新編。

「ここからは徳川慶喜との対決になっていきます。大政奉還も裏側ではさまざまな攻防戦があったんですよね。ただ、他に面白い話もたくさんあって。坂本龍馬のハネムーンに西郷さんたちがついていって温泉でキャッキャッと騒いでいたシーンなどは書いていて楽しかったです(笑)」

やがて迎える西南の役。彼はなぜこの無謀な争いに身を投じたのか…。全編を通じ、この偉人の心の変化がリアルに伝わってくる。

「最終的には農業の大切さを説いた西郷さん。彼の教えを、現代人が今一度見直す意味はあると思います」

あなたはドラマが始まる前に読む? それとも並行して読む?
はやし・まりこ 1954年、山梨県生まれ。’86年「最終便に間に合えば」「京都まで」で直木賞、’95年『白蓮れんれん』で吉川英治文学賞、’13 年『アスクレピオスの愛人』で島清恋愛文学賞を受賞。エッセイでも人気。

『西郷どん』 薩摩の下級武士・吉之助(のちの西郷隆盛)は島津斉彬のお側仕えとなり、志を胸に奔走。しかし斉彬の突然死で状況は一変する。2018年1月7日スタートの大河ドラマの原作。KADOKAWA 上製版 前・後編各1700円

※『anan』2017年12月13日号より。写真・小笠原真紀(林さん) 加藤 淳(本)インタビュー、文・瀧井朝世

(by anan編集部)

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