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「もう答えは出ていた」200年続く旅館を継いだ男性が守りたかったもの

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富山にUターンして創業200年の老舗旅館を守る旅館の若主人のストーリー
毎週土曜日朝8時から放送しているニッポン放送『八木亜希子LOVE&MELODY』。

10時からは『10時のグッとストーリー』として、番組が取材した「聴いて思わずグッとくるGOODな話」を毎週お届けしています。

今回は、挫折を経て、東京から故郷にUターン。200年続く老舗旅館を継いで、地元のために貢献している旅館のご主人の、グッとストーリーです。

『10時のグッとストーリー』はradikoからもお聴きいただけます。

宮田旅館まるでタイムスリップしたかのような佇まいの創業200年の老舗「宮田旅館」。

江戸時代、越中と飛騨をつなぐ街道の拠点として栄えた、富山市の八尾(やつお)地区。石畳の坂道に、昔ながらの風情を残す木造建築が立ち並ぶ街並みを見ていると、まるで江戸時代にタイムスリップしたかのような錯覚に陥ります。

この街で、創業200年の老舗「宮田旅館」を営んでいるのが、宮田整(みやた・ひとし)さん・48歳。

「この辺りで、江戸時代から続く旅館はうちだけなんです。『おわら風の盆(かぜのぼん)』の祭りの時は『町流し』がうちの前を通りますから、すぐに予約でいっぱいになりますよ」

『おわら 風の盆』は、八尾地区で毎年9月に行われる伝統のお祭りです。笠を目深にかぶり、揃いの浴衣を着た地元の人たちが『越中おわら節』に乗って踊りながら、町を練り歩くのが『町流し』。

この『おわら 風の盆』の時期や、豪華な山車を曳く5月の『曳山祭(ひきやままつり)』の時は、全国から大勢の観光客がやって来ますが、宮田旅館は、江戸時代の情緒を味わうにはうってつけの宿。祭りの時は大広間を臨時の宿泊部屋にするほどの繁盛ぶりで、宮田さんも大忙しです。

宮田旅館素敵な笑顔の宮田整さんと芳子さん夫妻 旅館の若主人とおかみさんが板についています。

「でも私、子どもの頃は、旅館を継ぐ気なんて、まったくなかったんですよ」と言う宮田さん。自分を跡継ぎにしたがる両親を疎ましく思った宮田さんは、高校を卒業すると富山を離れ、関東の国立大学に入学します。教育学と心理学を専攻していましたが、大学の雰囲気にどうしてもなじめず、結局2年あまりで中退することに。

旅館を継ぐのが嫌で富山を離れたのに、今さら実家へ戻るわけにはいかない…と、働きながら勉強を続け、改めて東京の大学に入り直した宮田さん。

今度は国際政治学を専攻し、大学院まで進みましたが、「だんだん学力が追い付かなくなって、うつ状態になってしまい、博士課程の途中で大学院に行かなくなったんです…」。

その頃、宮田さんはすでに30歳を過ぎていました。院生時代、親戚のツテでアルバイトをしていた芸能事務所の仕事を続け、何とか生活はできましたが、「自分はいったい何がしたかったんだ?このままでいいのか?」と自問自答する日々…。

そんなとき、自分のことをずっと心配してくれている両親の顔が頭に浮かび、宮田さんの心の中で、「そろそろ、富山に戻るべきじゃないのか?」という思いが、だんだん強くなっていきました。

宮田旅館宮田旅館の立派な内装! まるで映画の中に入ってしまったかのように隅々まで美しいです。

ちょうどその頃、親戚の紹介で八尾の隣町に住む芳子(よしこ)さんと知り合い、2006年に結婚。「もうその時点で、答えは出ていましたね」という宮田さん。

2009年、芳子さんと幼い長男を連れて、東京から富山へUターン。両親の助けも借りながら「若主人」として宮田旅館を継ぐことになったのです。しかし、いざ戻ってみると、旅館経営は思った以上に大変でした。

食事の準備に、布団の上げ下ろし、お風呂を沸かしたり、掃除をしたり、観光シーズンになると早朝から深夜まで、まったく休む暇がありません。さらに、200年の伝統を守るという重い責任ものしかかります。その一方で、時代に合った改革も進めないと、お客さんは来てくれません。

宮田旅館日本人なら一生に一度はこんな和室に泊まってみたいですね。

「私の代から、冷蔵庫を客室に導入したり、インターネット予約も始めました」という宮田さん。妻の芳子さんも、おかみさん業をお姑さんから学び、人当たりのいい接客がお客さんに好評です。

「お陰様で、ゆったりと旅が楽しめました。ありがとう!」と、お客さんに感謝されることも、この上ない喜びのひとつですが、旅館を経営するうちに、宮田さんは改めて気付いたことがあります。

それは、地域の人たちに支えられてきたからこそ、宮田旅館は200年も続いてきた、ということ。どんなに旅館の仕事が忙しい時でも、宮田さんは町の行事や、お祭りの企画運営にも積極的に関わることにしています。宮田さんは最後にこう語ります。

「街のために尽くすことが、旅館の看板を守り、ひいては町の発展につながっていくんです。修繕費も掛かりますし、まだまだ経営は楽ではありませんが、これからも八尾(やつお)の街のため、この街を訪れてくれるお客さんのために、頑張っていきたいですね」。

宮田旅館中庭まで味わい深くて溜め息が出ます あなたもタイムスリップして極上のひとときをいかがですか。

【10時のグッとストーリー】
八木亜希子 LOVE&MELODY 2017年12月2日(土) より

下の画像をクリックすると『10時のグッとストーリー』をradikoタイムフリーでお聞きいただけます。

※画像をクリックしても再生されない人はこちら。

※ 2017年12月10日 午前5時までお聴きいただけます。
※ ニッポン放送radikoは関東地方でのみ視聴可能です。そのほかの地域の人はエリアフリーをご契約いただくと視聴が可能です。

[提供/ニッポン放送 八木亜希子LOVE & MELODY ・構成/grape編集部]

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