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北朝鮮で“ハッカー人材”を育てた男「覚悟を決めて韓国にきた」

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 扉の向こうから現れたのはスーツ姿の男性だった。「インターネット放送を流しています」と男性は話す。その言葉の通り、部屋の中にはスタジオセットが。「ハッカーズ北朝鮮」と書かれた背景の文字が目に入る。ここは脱北者を中心に350人で構成された「NK知識人連帯」という団体の活動拠点だ。

漫画家でタレントの蛭子能収が気になるニュースを自分で取材するニュース番組「 蛭子能収の蛭子能収による蛭子能収のためのニュース 」。「蛭子が北朝鮮幽体離脱緊縛SP」がAbemaTV(アベマTV)で特番として放送された。

北朝鮮で「 学生にハッキングの基本を教えていた… 」ハッカー脱北者


 蛭子能収が韓国で複雑な政治情勢を取材した。訪れたのは韓国ソウルの雑居ビル。階段で5階へと上がると照明はすべて落とされ真っ暗。さらに厳重なセキュリティに守られている。

 「NK知識人連帯」は人権活動・権益保護、定着支援などを行う。スーツ姿の男性は同団体の代表者、キム・フングァンさんだ。キムさんは2003年に脱北した。脱北から14年、彼は以前、北朝鮮で何をしていたのか。

キムさんは北朝鮮の過去について「95年から99年の間、食べ物の配給がなくなった。町は死の気配で溢れていた」と振り返る。実際に北朝鮮では「2つの大学でコンピューターの教授を20年間やっていた。学生にはハッキングの基本となるネットワーキングを教えた。サイバー戦士を育てていた」という。

サイバー攻撃の実態について「韓国や日本など海外に3万回以上のサイバー攻撃をしている。北朝鮮には6000人以上のサイバー人材がいる。世界では一番多いだろう」と内情を明かす。

 サイバーテロ被害とは一体どのようなものなのだろうか。すでにその攻撃は実生活に影響を及ぼしている。2013年、韓国ではパソコン5万台に障害、銀行ATMが停止した。韓国IT戦略局の会見では「民官軍の合同対応チームが、北朝鮮がおこした過去のハッキング資料を総合分析したところ、今回のハッキングは北朝鮮の手口と一致していた」と見解を述べた。

いつどのように襲ってくるか見えないサイバーテロ。そして今も攻撃を続けている部隊の名前について「偵察総局傘下にある121部隊だ」とキムさんは明かす。世界を攻撃のターゲットにする北朝鮮の121部隊は今、どこを標的にしているのか。キムさんは「平壌を起点に、韓国・ソウル、アメリカ・ワシントン、ニューヨーク、NASA。それから日本・東京」だという。

「覚悟を決めて韓国にきた」脱北者が語るリアル


 驚異的な力を持つサイバーテロについて蛭子は「サイバーテロで人を殺すことはできるか」と質問。蛭子の質問にキムさんは「パソコン操作なので、銃のように一人だけ殺すことはできない。しかし、飛行機や電車などの事故を引き起こしたり、原発を爆破させたりすることもできる。間接的に大勢の人が殺せる。蛭子さんが銀行に預けているお金全部を私が持っていくこともできるよ」と語った。さらに「蛭子さんは有名ですから、蛭子さんの名前を騙って銀行からお金を借りることも可能」だという。

かつて大量のサイバー戦士を育成したキムさん。脱北後の今、考えていることについて「韓国には3万人の脱北者がいて、そのうち高学歴の人が1500人いる。その人たちの知識、経験を集めて南北統一する時を待っているんだ」という。蛭子の「その人たちを(北朝鮮が)殺しに来ることはないのでしょうか」という質問に対しては「私は韓国の豊かな情報を北朝鮮を流したり、批判をしたりしている。だから口封じに殺しに来ることもあるだろう。でも警察が守ってくれているから安心だよ」と言う。これには蛭子も「怖い」と感想を漏らした。

今では脱北者の中でも重要なポストについたキムさんの周辺には韓国警察が配置され、警護にあたっている。キムさんは「私は覚悟を決めて韓国にきている。豊かな生活を求めてきているわけではない。いつも北朝鮮のことを思いながら活動しているんです」と真剣に語る。彼の目的は朝鮮半島の南北統一。その日が来るのを信じてネットでメッセージを出し続けている。


脱北者のための民間学校『私たちの学校』 AbemaTVのテレビカメラが初潜入


 蛭子が次に向かったのはソウル市郊外、冠岳(クァンアク)という地域だ。ここに特別な学校『私たちの学校』がある。今回、始めてテレビカメラが入ることが許された。二重扉のその先は、外部からは簡単に入ることができない。

実はこの学校は韓国内に10カ所ほどしかない特別な民間学校。ここでは生徒から授業料は取らず、20人の講師たちがボランティアで運営している。6つに分かれた教室にいる45名の生徒はすべて国外から来た若者たち。その中に北朝鮮から逃げてきた生徒たちの教室がある。蛭子が4人の脱北者に話を聞いた。

 この学校のユン・ドンジュ校長は「脱北者が韓国に来れば社会的には年齢は1歳。教育をさせず、野放しにしてしまうと、自殺に追い込まれてしまいます。我々はそれをなくしたい。それには教育への配慮が必要なのです」と語る。北朝鮮の社会主義から、韓国の資本主義へ。厳しい学歴社会の中で暮らし始める脱北者たち。中には生活に馴染めず、苦悩し、命を落とす者までいるという。脱北者が道を踏み外すことのないように、この学校があるのだ。

「北朝鮮では自分の思い通りにならない…」脱北者たちの生活


 蛭子は実際の脱北者の生徒に話を聞くことができた。「ここに通うようになってどれくらい?」との質問には「7カ月です」との答え。一人の女性は「(脱北して)よかった。この学校は私たち脱北者のことをよく分かってくれているし、同じ脱北者が大勢いる。ここで勉強して大学に入りました」と語る。また男性の生徒は「ここに通うようになって1週間くらいしか経っていない。大学にいくために勉強している。今、願書を出して結果待ちです」という。北朝鮮と韓国の違いについて「北朝鮮では自分の思い通りになりません。韓国には自由があります」と言う。

気になる両親との関係とは「私は中国経由できたのですが、お母さんが中国にいて、私一人で韓国にやってきました」と明かす。男性は「子供のころ、北朝鮮は韓国より豊かな生活ができると思っていました。そういう教育を受けるんです。でも、韓国に来て考え方が変わりました」と言う。

 終始和やかに進んでいた取材だったが、蛭子の「北朝鮮に何か嫌なことがあるんでしょうか」という質問によって教室内の雰囲気は一変。女性から「モザイクはかけてくれるんですか?」という不安の声があがった。女性は「北朝鮮に家族がいます。誰か観たら大変なことに……」と漏らした。

韓国の生活になると生徒たちは饒舌だ。「アルバイトをしながら生活するのは大変。でも韓国の生活は楽しい」や「今は慣れて不便なことはない。勉強ばかりですが……」「今はバイトをしています。でも北朝鮮のイメージがよくないです。だから“北から来た”とは言っていません」と話す。

 親と離れ離れになってしまった若い脱北者たち。慣れない土地で必死に日々を過ごしている。将来について「日本に行ってみたい」「テレビで大阪を見た。行ってみたい」「ホテル経営を専攻しているのでラスベガスに行きたい」と夢を語った。

脱北者という人生を背負いながら韓国で新しい生活を歩みはじめた生徒たち。夢の始まりの場所が、この学校なのだ。

蛭子能収、反日活動団体の代表を直撃


 続いて蛭子が訪れたのはソウル市街地。そこで目にしたのはデモだ。何かを訴える、けたたましいマイクパフォーマンスにはおよそ200人の人だかりができている。その中心にあったのは慰安婦の像だ。実はこれは1992年から続く「水曜集会」というデモだ。慰安婦問題の解決へ向け、人権団体は市民が参加している。慰安婦像の横には若い男性が「謝れ」と書かれた紙を持つ。

平日の昼過ぎにもかかわらず、慰安婦像の周りには子どもたちが群がり、記念撮影をしている。これが韓国の日常なのだという。これに対して蛭子は「なんかちょっと嫌ですね。あんまり見たくない。なんでこんな風にするのかな。韓国に対して腹が立ってきます。俺は。戦争するような時代じゃないのに、喧嘩をするようなことをするのか。それに記念写真を撮る心境も分かりません」と憤りを見せる。

2017年11月にトランプ大統領が韓国を訪れた際、元慰安婦の女性を夕食会に招いた行為が日本を刺激した。本当に韓国と日本は仲が悪いのか。とある韓国人に話を聞いた。ソウル市内のホテルで、一人で反日活動を行う市民団体「活貧団」の代表ホン・ジョンシク氏。ホン氏は今も現役の活動家だ。

 蛭子の取材に対して、横断幕を持って入室したホン氏は「トランプがやってきた時に話題となったのが独島エビだ。夕食会で元慰安婦の女性と食べた。それに対して日本政府は苦言を呈した。私は反論するために動いた」と語る。さらに「慰安婦像の撤去運動、反対だ。少女像を死守、10億円ふざけるな。全国民が少女像の移転を反対」と横断幕のメッセージを解説する。ホン氏はことあるごとに横断幕を作り、政治的な主張を繰り返し行なってきた。「私の活動はテロに脅されることもある。でも辞めない」と決意をコメントした。

蛭子の「あなたにとってその活動は利益になるのか」という質問に対しては「私は公務員生活を20年間送ってきた。企業や団体から費用は一切出してもらってない。自費で活動している。利益のためではない」と明かす。横断幕の制作は1枚5000円ほど。今まで4000枚以上作ったという。ホン氏はこの活動に総額2000万円以上を費やしたことになる。

最後にホン氏は「対馬は韓国の島だ。日本に対する『対馬』の返還要求を思い出せ。日本が独占している『対馬』を返還してほしい」と語る。

 ホン氏は日韓関係の改善策について「一緒に北朝鮮の核を止めること」と熱弁を振るった。さらに日本に行ったときに使った横断幕を見せてくれた。そこには「震災の被害にあった国民たちの涙を拭いてあげよう!」と記されていた。ホン氏は「私は日本の政治には決して賛同できないが、いい方たちはたくさんいる。礼儀正しいし、秩序を守る。見習うことはたくさんある」と日本への理解を示す一面もあった。ホン氏は活動を始めてから12年、これからも活動を続けるという。

韓国人俳優のイ・テガンさん「韓国は休戦中の国、いつ戦争が起きても珍しくない」


 日本と韓国の関係、さらには脱北者の韓国での実情について、韓国人俳優でタレントのイ・テガンさんは「かわいそうだと思うし、同じ民族だと思う。でもこの人って脱北者なのかスパイなのか、警戒してしまう」と明かす。また脱北者に対し「今までにない生活を送らないといけない。韓国内での監視もあるし、北朝鮮からのスパイに殺されるという恐れや不安もある。本当に非常に生活しにくいと思う」と述べる。

テガンさんは2014年からの2年間、韓国の兵役に従事していた。中でも300人の部隊で2人しか選ばれない特級戦士の試験に合格している。

 特級戦士の合格基準は、下記の通り。

1:射撃90%以上(20発中18発以上)の命中率

2:体力

・基礎体力は腕立て伏せは2分間で72回以上

・腹筋運動、2分間で82回以上

・3kmランニングは12分30秒以内

戦闘能力

・完全軍装備25kgで10km急速行軍 2時間10分以内で走破

・単独軍装備15kgで5kmジャンプ歩み、40分以内で走破

3:精神教育、口述、筆記試験、90点以上

4:戦闘技術、各個戦闘及び主特技

5:警戒勤務要領

実際の兵役について「最前線にいた。厳しい所ではあった。韓国は休戦中の国。いつ戦争が起きても珍しくない。(銃を)撃ってみると『これで人を殺せるんだ』と感じることができる。軍隊の中に入っているときは『北朝鮮は悪者』という意識になっちゃう。洗脳される」と明かす。

脱北者や活動家など様々な人物を取材して蛭子は何を学んだのか。蛭子は「日本ってどこの国からも好かれてるんだと思ったら意外と嫌われてるんですよ。とにかく日本が好きって言う人に会わなかった」と語る。

 これに対してテガンさんは「メディアのせいだと思う。韓国は日本の悪いニュースだけをトピックに取り上げる。日本側も韓国の反日感情のデモばかりながす。『日本が好きです』という情報はニュースにならない。悪いことばかりニュースになっていく」という。

複雑に絡み合う日本、韓国、北朝鮮の3国。利害関係だけでなく感情までもが関係に影響を及ぼす。解決に向けての道のりが気になるところだ。

(C)AbemaTV
蛭子キャスターが北朝鮮・幽体離脱・緊縛エロスに挑む!
⇒ 蛭子能収の蛭子能収による蛭子能収のためのニュースⅡ 北朝鮮幽体離脱緊縛SPを観る(無料)

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