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なぜ報道陣は“逮捕の瞬間”に立ち会えるのか? ホストが見た「警察、マスコミ、夜の街の忖度」

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「ああ、今日もいるな。今回はどこの店だ?って感じですよね」

新宿・歌舞伎町の繁華街に、スーツ姿の男女が複数、何をするわけでもなく佇んでいる。皆、携帯電話を片手にキョロキョロして落ち着きがない。時刻は夜の23時過ぎ。突然、乗用車やバンなど数台の車が現れたかと思うと、十数人の男たちがドッと降りてきて、雑居ビルに吸い込まれていった。スーツ姿の男女も、雑居ビルの入り口に集まり、ビデオカメラやスチールカメラを手に、狭いスペースを我先にと陣取っている。彼らは新聞社やテレビ局の記者である。あとから、業務用の大きなカメラを持ったカメラマンも合流し、雑居ビルのあたりは物々しい雰囲気になった。

冒頭のセリフは、この様子を遠巻きに見ていた、歌舞伎町で働くホスト・優馬さん(仮名)の発言だ。

「今日は、あのビルに入ってるクラブの経営者が脱税かなんかで逮捕されたらしい。来てるのが“国税”担当の記者ばっかりでしたからね。“生安”とか“一課”の記者なら、もっと俺らだって盛り上がったかもしんないけど」

30分ほどして、雑居ビルから刑事らしき男に連れられて、男女数名が連行された。おびただしいフラッシュの光に、飛び交う怒号。それから30分もしないうちに、警察も記者もカメラマンも、誰ひとりとしていなくなった。優馬さんなど、歌舞伎町で働く人間にとっては、これもある程度、見慣れた光景。

しかし、国税担当の記者、生活安全課、警視庁捜査一課担当の記者の顔、それぞれの所属が新聞かテレビか……こういったことまで把握しているあたりは、さすが夜の商売で食っているだけある、ということか。

◆報道陣が“その瞬間”を待ち構えることができる理由

とはいえ、なぜ繁華街で事件が起きると、まるで足並みをそろえたかのようにマスコミがやって来て、一斉に“その瞬間”を待ち構えることができるのだろうか。

「担当記者に、警察から電話がくるんですよ。いついつ、どこどこの店をパクるからって。だから事前に、報道マスコミがこぞってやってくる。みんなバレないようにしてるんだろうけど、もうバレバレでさ(笑)。美人記者がいたらからかってみたり、男の記者やカメラマンなら、仲良くなって店で飲ませることもあるね。『待ち時間にどうっすか~』って」

実際に優馬さんの店に来て飲んだり、情報交換をするようになった記者も複数いるという。先月起きた、神奈川・座間の9人殺害事件の際も、優馬さんの元にはあらゆるマスコミの記者やディレクターから問い合わせがひっきりなしに入った。

「容疑者が歌舞伎町の元キャッチだったし、俺の後輩のなかに知ってるというヤツがいたよ。仲のいい記者には容疑者の写メをプレゼントして、その後メシご馳走してもらったよ。というか、警察もマスコミもベッタリでキモいよね。ホストやキャッチの連中が、マスコミに絡んでいってモメることもあるけど……俺は仲良くしておいたほうが損はないって思ってる。同業者から見たらエス(スパイ)みたいなこともやってる」

◆警察もマスコミも夜の人間も、みんなで忖度し合っている

今回の「捕物」騒動でも、じつはとある新聞社が優馬さんのところに連絡を入れていた。

「今日摘発があるらしいが、店がわかんないって。その記者、ちょうど別の取材をしてて情報入らなかったらしくて『記者がうろうろしてるはずだから教えてくれ』って。おかげで『取りこぼさずにすんだ』って礼言われたよ(笑)」

警察内部にも「仲良し」は複数人いると明かす優馬さん。「持ちつ持たれつだから」などと言って話をはぐらかせるが、本当の狙いは何なのか。

「俺がパクられても、大事にしないでね……って。仲良しになってれば、お互いいろんなこと知るわけじゃん。そこはさ、お互いにうまくやりましょうよってこと。“忖度”ってやつだよね」

<取材・文/山口準>


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