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かまいたちが史上初の二冠なるか? 今夜決着「M-1」をユウキロックが徹底解説

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今、一番面白いコンビを決定する漫才頂上決戦「M-1グランプリ2017」がいよいよ本日、決勝を迎える。すでに決勝進出を決めている9組に加えて、14時30分より開催される敗者復活選を勝ち上がる1組の合計10組のうち、栄光を掴むコンビはいったい? 「第1回M-1グランプリ」準優勝にして、現在はその「M-1」評が業界内外から注目されるユウキロック氏に決勝の展望に続いて、各コンビの見どころを解説してもらった。

◆決勝進出者(エントリー順)

●かまいたち

「キングオブコント2017」チャンピオンが初めての決勝進出。コントではボケとツッコミの担当が決まっておらずネタによって変わる2人だが、漫才ではボケ担当は山内君、ツッコミ担当は濱家君である。役割を決めないコントからもわかるように器用さが伺える2人は、漫才でもさまざまなバリエーションのネタを今まで見せてきた。準決勝で見せたネタはまさに主義と主義のぶつかり合い。この形はともに「個」の力がないと成立しないものであり、それを成立させて出場者で一番といっていいほどの笑いをとったのはさすがである。彼らは「キングオブコント」の覇者であるが、準優勝の「にゃんこスター」が全国的なブレイクを果たした。実際、彼らはキングオブコントを制する前から大阪で数多くのレギュラー番組を持っており、そもそも空いているスケジュールがなかなかないという問題もある。しかし、世間では「『にゃんこスター』の後塵を拝した」という見方をされていると思う。勝手な想像であるが、その悔しさや歯がゆさが、この瞬間の漫才にすべて重ねてぶつけてきたように感じた。二冠王。絵空事ではない。「前人未到」がはっきりと見える。

●ゆにばーす

決勝初進出の2人は不細工だけど可愛げもあり、「イェイー」とうるさいボケ担当はらさんと、鋭い目つきに危なっかしいツッコミ担当川瀬君の男女コンビ。このコンビは男女コンビにも関わらず、恋愛のネタをしたところを見たことがない。はらさん自身の興味があることなどをネタにすることが多かった。そして、川瀬君のツッコミが常に激しい。怒りに満ちている。それ自体はいいのだが、ツッコミの「根源」という部分が弱ければ、ただ攻めているだけに見えてしまう。しかし、準決勝ではそのあたりを完全に克服し、恋愛ネタではない男女コンビ「ゆにばーす」にしかできないネタを完成させ、会場を爆発させた。完成度も高く、大外しすることはまずないので、優勝候補の一角にあげてもいいコンビである。

●マジカルラブリー

個人的に大好きな「マジカルラブリー」がついに決勝進出した。ボケ担当の野田君が体を使ってトリッキーなボケをかまして、それをツッコミ担当で巨漢の村上君がツッコみ続けるのだ。野田君の動きがとにかく面白く、変わったコンビに見えるが、ボケ一つひとつはわかりやすい。だからハマれば抜け出せない魅力的なコンビだ。決勝の舞台で2人のネタを見られるのも楽しみだが、2人のネタを見た審査員の反応も気になるところだ。特に上沼恵美子さんと春風亭小朝師匠がどんな反応をするのか? それだけでも楽しめるはずだ。

●さや香

決勝初進出の大阪で活躍する結成5年目のコンビである。ツッコミ担当石井君、そしてボケ担当新山君からなるコンビだ。新山君はなんと26歳である。俺が芸人を志した頃に生まれたのだ。そんな芸人が決勝進出する時代が来てしまった。今年9月までフジテレビで放送していた「新しい波24」のメンバーでもあった2人だが、決勝進出者では最も知名度が低いコンビだろう。このコンビは新山君がどんどんどんどんテンションを上げていき、会場を笑いの渦に巻き込んでいく。だからこそ、新山君次第なのである。新山君がハマればホームラン。ハマらなければ三振する可能性もある。これこそ若さゆえの危うさなのかもしれない。ただ、前述したように知名度が低いなかで、準決勝ではお客さんをハメにハメて大爆笑をかっさらい、笑いの量だけならば1、2を争うくらいの出来だった。恐れを知らない若きパワーを決勝の舞台でも期待したい。

●ミキ

昨年、敗者復活戦で和牛に破れ、涙を飲んだミキが今年は正面突破の決勝初進出。ツッコミ担当兄の昴生君とボケ担当弟の亜生君からなる大阪で大人気の兄弟コンビ。2人は、「スピード」「間」「テンポ」、どれも素晴らしく技術力が高い。そして、昴生君のパワー溢れるハイトーンなツッコミの切れもいい。ただネタあってのツッコミであることを忘れてはならない。弱いボケを力技で面白くするのもいいが、強いボケを力技でさらに強くすることこそコンビを強くする。場の空気を作る力もある。勢いに乗って中川家以来の兄弟コンビ優勝を狙え。

●とろサーモン

ラストイヤーの今年、ついに決勝初進出を果たしたボケ担当久保田君、ツッコミ担当村田君からなるコンビ。久保田君の陰湿で人を喰ったようなボケが印象的だが、村田君のツッコミがとにかく素晴らしい。彼がいるからこそ久保田君が輝く。近年、あと一歩のところまで来ていたが、決勝進出の壁が破れなかった。2015年の敗者復活戦。俺が見た中では「とろサーモン」が一番の出来だった。決勝に行くと確信していた。それをある先輩に伝えたところ、「ないって。愛されない人間は結局、あかんねんて」と言われたことは今でも記憶に残っている。そして、敗者復活戦、最後の2組まで残ったのは「とろサーモン」と「トレンディエンジェル」だった。ご承知の通り、「トレンディエンジェル」はそのまま決勝へ駆け上がり、優勝までもぎ取り、超絶人気者へとなっていった。もう敗者復活戦に出ることはない。愛だの恋だの関係ない。決勝の舞台で世間に対してブチ切れろ!! 久保田!!

●和牛

昨年、敗者復活戦から勝ち上がり準優勝したボケ担当水田君、ツッコミ担当川西君からなるコンビ。当然ながら昨年の実績から優勝候補と目されているのだが、彼らの漫才の形自体が審査員全員の得点を引き上げることができるのかを最近、よく考えている。細かい技術的な話になるが、彼らの漫才は最初にしゃべくりがあり、そこからコントに入る、いわゆる「漫才コント」という形式がメインである。しかし、一般的には「漫才コント」でもツッコんだときにツッコミ担当が演技をやめて、素に戻る形が漫才では多いのだが、彼らの「漫才コント」はツッコミ担当川西君も役柄のままツッコむ。この部分が引っかかる審査員がいるのではないかと感じた。昨年、俺は最終決戦を見て「和牛」が優勝するのではと思ったが、しゃべくり漫才の「銀シャリ」が優勝。「スーパーマラドーナ」含めて3組の出来はよく、紙一重だったと思うが、その紙一重の部分がこの要素なのではかという思いもある。過去のチャンピオンでは「パンクブーブー」が2人に近いが、ツッコミ担当黒瀬君もそこまで演技はしていない。しかし、その演技力の高さこそが「和牛」の魅力であり、ネタ、言い換えれば“脚本”の出来も素晴らしいのだ。前例など実力で粉々にしてほしい。

●ジャルジャル

2大会ぶりの決勝進出。後藤君と福徳君のコンビである。ネタによってボケ担当とツッコミ担当が変わるのは「かまいたち」同様だが、漫才でもその傾向がある。そういった既成概念にとらわれないことこそ「ジャルジャル」であるのかもしれない。2015年大会ではファーストラウンドで1位通過したものの、最終決戦で涙を飲んだ。『めちゃイケ』も終わる。もう勝つしかない。

●カミナリ

昨年のファイナリストで、大ブレイクを果たした2人だ。決勝メンバー9組の中で唯一ヨシモト所属ではない。皆さんも見たことがあると思うが、ボケ担当竹内君にツッコミ担当石田君が強烈なツッコミを放つドツキ漫才だ。彼らの今年の活躍はご存知の通り。それだけにネタの消費スピードも早かっただろう。しかし、準決勝では未だに色あせることもなく、伏線の張り巡らせ方もよく、完成度の高いネタを披露した。昨年は審査員が少ない5人という中で、上沼恵美子さんの得点のバラツキによって残念だった部分はある。その上沼さんは今年も審査員席に座る。気にすることはない。今年も石田君は上沼さんの目の前で竹内君の頭を思いっきり張り飛ばしてほしい。

●敗者復活戦

今年も例年通り敗者復活戦は地上波で生中継され、視聴者投票によって決定する。M-1の準決勝を見て、納得が行かないことの1つが「なぜ『スーパーマラドーナ』が落ちたのか?」ということだ。彼らのウケはベスト3に入るほどだった。内容的にも取り立てて悪いところもなかった。だからこそ断言するが、「スーパーマラドーナ」以外のコンビは、準決勝と同じネタを敗者復活戦でやっても勝てないだろう。それほど抜けていると思う。

「スーパーマラドーナ」の完成度に対抗できるネタを持つコンビといえば、昨年のファイナリスト「アキナ」だろう。今年は一度準々決勝で敗退したが、動画サイト「GYAO!」で行われた漫才動画の再生回数を争う「GYAO!ワイルドカード」で復活した。彼らは技術力も高く、見せ方も丁寧で、ボケ数も多い。正面から対抗出来るのは「アキナ」しかいない。

変化球で対抗できるコンビは「アイロンヘッド」か。準々決勝を見て、「決勝に行った」と思わせたほど面白いネタをしていた。ウケもよかった。ただネタ自体が「コントすぎる」と思われるところもあり、そのあたりを審査員が引っかかったかもしれない。しかし、視聴者投票ならば「スーパーマラドーナ」を覆すことができるかもしれない。

極寒の中で行われる敗者復活戦は非常に辛いと思うが、熱い戦いを期待したい。そういえば俺も、敗者復活戦敗退後に芸人人生を震え上がらせる出来事があったなー……その詳細は著書『芸人迷子』で書き綴っております。皆さん!! AmazonへGOだ!! 以上、ユウキロックでした。センキュー!!

【ユウキロック】

1972年、大阪府生まれ。1992年、11期生としてNSC大阪校に入校。主な同期に「中川家」、ケンドーコバヤシ、たむらけんじ、陣内智則らがいる。NSC在学中にケンドーコバヤシと「松口VS小林」を結成。1995年に解散後、大上邦博と「ハリガネロック」を結成、「ABCお笑い新人グランプリ」など賞レースを席巻。その後も「第1回M-1グランプリ」準優勝、「第4回爆笑オンエアバトル チャンピオン大会」優勝などの実績を重ねるが、2014年にコンビを解散。自身の「M-1」挑戦からその後のコンビ解散までを綴った自叙伝『芸人迷子』が、お笑い業界内外で大きな話題を呼んだ


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