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佐川急便、今月に上場で億万長者社員が続出か

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 宅配便大手の佐川急便を傘下に持つSGホールディングス(HD)は、12月13日に東京証券取引所第一部へ新規上場する。上場時の株式売り出し価格の幅を示す仮条件は、1株当たり1540~1620円に決まった。12月4日に、正式に売り出し価格を決定する。

上場承認時の想定売り出し価格は1580円。発行済み株式の22%に当たる7158万株を売り出し、需要に応じて719万株を追加販売する。単純計算で時価総額はおよそ5000億円。2017年の新規株式公開(IPO)としては最大規模となる。

1680~1900円(想定価格比+6.3~20.3%)と、売り出し価格を上回る初値を形成するとみられている。

16年のIPO銘柄では、7月15日に上場した無料対話アプリのLINEが初値で時価総額が1兆289億円となり、1兆円を超えた。九州旅客鉄道(JR九州、10月25上場)の初値に基づく時価総額は4960億円。SGHDはJR九州に並ぶ規模となるだろう。

陸運業界ではヤマトホールディングス(8915億円=11月28日終値)、日本通運(6706億円=同)に次ぐ業界3番手の上場会社が誕生する。

東証に提出した「新規上場申請のための有価証券報告書」でSGHDの株主構成が明らかになった。資本金は118億8290万円。筆頭株主はSGホールディングスグループ持株会で、27.03%を保有。2位が創業家である佐川家の資産管理会社の新生興産で11.83%。3位が公益財団法人佐川美術館の7.56%。4位が創業家一族で会長の栗和田榮一氏の5.00%。5位が三菱東京UFJ銀行の4.67%(17年3月期末時点)。

従業員持株会が断トツの大株主だ。従業員にとって佐川急便は「おらが会社」なのだ。所有株式数は8654万株。想定価格1580円で計算すると従業員持株会は1367億円の株式資産を保有する。

リクルートホールディングスが14年10月16日に上場した時、初値で計算した時価総額は1兆8200億円となり、1998年のNTTドコモ以来の大型上場となった。最大の株主は「リクルートグループ社員持株会」。株式公開で億万長者が続出し、大きな話題となった。SGHDの上場でも億万長者の従業員が誕生することになるとみられる。

●日立物流との統合交渉への影響は

SGHDは16年3月、日立物流と資本業務提携した。SGHDは日立グループが59%を出資する日立物流の株式の29%を875億円で取得。日立物流はSGHDが保有する佐川急便株の20%を663億円で買い取った。佐川急便と日立物流は3年以内の経営統合を目指す。

陸運業界で国内3位、4位に位置する大手同士が手を結んだことは、物流関係者に衝撃を与えた。17年3月期決算のSGHD(日本会計基準)の売上高に当たる営業収益は9303億円。一方、日立物流(国際会計基準)の売上収益は6653億円。会計基準が異なるため、あくまで単純計算だが、合算すると1兆5956億円規模になる。宅配便のパイオニア、ヤマト運輸を擁するヤマトHDの売上高1兆4668億円を上回り、首位の日本通運の1兆8643億円に迫る。

佐川急便は「飛脚宅配便」などのブランドで宅配便を展開しており、国内で約3割のシェアを持つ。宅配便だけでなく企業間配送業務を得意としている。一方の日立物流は3PL(サード・パーティー・ロジティクス)の国内最大手だ。3PLとは、荷主に対して商品の受発注、在庫管理、情報化まで包括的な物流改革を提案し、一括して物流業務を受注することを指す。

日立物流と佐川急便が組むことで、原材料調達や物流コーディネート、拠点間の配送まで一気通貫し、川上から川下までカバーする体制を築くことができる。

3PLとの提携はSGHDにとって悲願だった。SGHDは13年に一度、3PL大手のハマキョウレックスとの資本業務提携を見送った過去がある。今回、日立物流との統合が進めば3PL企業に大きく脱皮できる。

SGHDの上場後の経営課題は、日立物流との統合に移る。日立物流は、売上規模ではSGSGの7割程度で、時価総額は3044億円(11月28日終値)。時価総額の差が広がりすぎると、統合比率をどう決めるかで交渉が難航することにもなりかねない。
(文=編集部)

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