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銀座九劇アカデミア見学レポート ベッド&メイキングス 富岡晃一郎&福原充則のワークショップに笑いが生まれるプロセスをみた

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銀座九劇アカデミアにて、劇作家・演出家の福原充則と俳優の富岡晃一郎ベッド&メイキングスによる演劇ワークショップが開催された。「銀座九劇アカデミア」は次世代の人材を育成するための場として、今年の3月に開設された。同時期に新しくオープンした小劇場「浅草九劇」と同じく、芸能プロダクションのレプロエンタテイメントが運営する施設だ。

銀座九劇アカデミアのコンセプトは「プロフェッショナルの、プロフェッショナルによる、プロフェッショナルのためのエンタテインメント研究所」。これまでにも益山貴司(劇作家、演出家、俳優)、崔洋一(映画監督)、小野寺修二(演出家)、広崎うらん(振付家)等が講師をつとめ、ワークショップを開催してきた。スタジオは、銀座一丁目にある鈴木ビルディング。1929年に竣工、現在は東京都選定歴史建造物にも指定されている建物とあり、外観の窓の造りや共有スペースの階段の手すりなど、端々にレトロな趣を感じる。
銀座九劇アカデミアの外観 (撮影:塚田史香)
銀座九劇アカデミアの外観 (撮影:塚田史香)

今回レポートするのは、浅草九劇の杮落し公演も務めたBED&MAKINGSが講師を務めるワークショップだ。銀座九劇アカデミアを訪ねると、全4回にわたるワークショップのうち2回目が行われているところだった。参加者は5人1組×4グループに分かれ本読みをする。この時に使っていた台本は、福原が執筆した短編『センチメンタル吐瀉物』。登場人物は、子供を持つ5人の女。ラブホテルの一室で、揉みあっているところから始まる。

(撮影:塚田史香)
(撮影:塚田史香)

福原と富岡は参加者と同じ目線で各グループに混ざりじっくり耳を傾ける。時々止めてコメントをする。

「何についてイラっとしてどこにカチンときているのかを意識して。もう1回やってみて」「うん、そっちの方がいいね」「言葉の強さを抑えたときに感情まで抑えないように気を付けてやってみようか」

台本のなんてことのない一言と思われた台詞が、福原の演出が加わることでおかしみが滲み出てくる。劇場の客席にいれば爆笑したかもしれないが、ワークショップでそのプロセスを目の当たりにすると、笑うより先に感動してしまった。

(撮影:塚田史香)
(撮影:塚田史香)

その後に全員が聞く中で、グループごとに本読みをする。福原のコメントの中で印象的だったキーワードは、「ステイタス」。ごくごく簡単にいうと、劇中の人物たちの順位付けをしようというアドバイスだ。

「(登場人物のひとりである)上尾がこの事件が起こる前の5人の集団の中では元々どういうポジションだったのか。5人の集団にNo.1からNo.5までの順位があったのか、それともNo.1がひとりで残り4人は横並びなのか。何番にいるのかによって、例えば『うん』という一言の台詞にも2、3パターンはある。集団の中での関係性や順位を気にするだけで、読み方は相当変わってきます」

真剣な面持ちで耳を傾ける参加者たちに福原は、「ここまで役者さんの方で立ち上げられるようになると、“気の利いた役者さん”になれるんじゃないですか?」と付け加えてニヤリ。参加されている方々の「なるほど」という頷きとともに、笑いに包まれた一幕だった。
(撮影:塚田史香)
(撮影:塚田史香)

参加の決め手は「好きだから」


第1回目は台本を使わず、ワークショップとエチュードを行ったそう。「ワークショップの間、常に体を動かしていました」と振り返るのは参加者のQ本かよさん。今回参加したきっかけは「福原さんの作品が好きだったので」とのこと。

「ワークショップというものに初めて参加した」という多田香織さん(劇団KAKUTA)も、参加の決め手は講師だったそう。「『俺節』(2017年、脚本・演出:福原充則)を観て、商業演劇でありながらこんなにガツーンと胸にくる作品があるんだと衝撃を受け、福原さんの作品作りに興味をもちました」

銀座九劇アカデミアが掲げるコンセプトのとおり、第一線で活躍するプロフェッショナルの講師から、この距離感と空気間で指導を受けられる機会は貴重だ。それに加え、参加者同士から受ける刺激も今後の学びになるだろう。
銀座九劇アカデミアに参加していた、多田さん(左)とQ本さん。 (撮影:塚田史香)
銀座九劇アカデミアに参加していた、多田さん(左)とQ本さん。 (撮影:塚田史香)

12月はステラ・アドラー


福原は次週の予告に絡め、勝新太郎の名前を出した。

「勝新太郎さんのように色気のある役者が好きです。人間としての色気であり、エロい必要はないのですが、最近の若い役者さんにはそれが足りないような気がします。どうやったら色気を出せるのか、来週以降はそんなことをみんなで考えたいです」

銀座九劇アカデミアでは今後も興味深い企画が予定されている。12月にはNYの演劇学校『ステラ・アドラー・スタジオ』より主任講師ロン・バラスを招き、ワークショップを行う。ロバート・デ・ニーロやマーロン・ブランド等、ハリウッドスターも実践する演技理論を一流の指導者から学ぶチャンスだ。詳しくは公式サイトにてチェックをしてほしい。

(撮影:塚田史香)
(撮影:塚田史香)

取材・文・撮影=塚田史香
イベントデータ(イベントは終了) ベッド&メイキングス 富岡晃一郎&福原充則 ワークショップ ■日時:2017年10月4日(水)11日(水)18日(水)25日(水)各12時~17時
■会場:銀座九劇アカデミア
■公式サイト:https://asakusa-kokono.com/academia/
イベント情報
ステラ・アドラー・スタジオ・オブ・アクティング in 銀座九劇アカデミア
【レギュラークラス】全6回+発表会
■日時:
2017年12月13日(水)14日(木)16日(土)18日(月)19日(火)20日(水)各18時~21時
2017年12月22日(金)13時~16時(発表会)
■参加費108,000円
■定員:15名~最大30名
【プロフェッショナルクラス】全8回
■日時:
2017年12月13日(水)14日(木)15日(金)16日(土)18日(月)19日(火)20日(水)21日(木)各11時~17時
■参加費162,000円
■定員:15名~最大30名
■会場:銀座九劇アカデミア
■公式サイト:https://asakusa-kokono.com/academia/

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