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不潔で下劣な男に挑んだ阿部サダヲ「珍しく自分の写真を撮ったほど、別人になりきれた」

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蒼井優さん、阿部サダヲさんW主演『彼女がその名を知らない鳥たち』が全国公開中となります。W主演の蒼井優さん、阿部サダヲさんの二人に加え、松坂桃李さん、竹野内豊さんといった実力確かな豪華俳優陣が織りなす“全員最低なのにまぎれもない愛の物語”が描かれる本作。

蒼井優演じるクレーマーで自分勝手な女・十和子に、異様な執着を見せる不潔で下劣な男・陣治を演じるのは阿部サダヲさん。数々の映画、ドラマ、CMに出演する阿部さんのこれまでのイメージとはまるで違う、強烈なキャラクターを演じあげています。

今回は阿部さんに役作りについて、本作を一人の男としてどう観たか、など色々とお話を伺ってきました。



――映画をご覧になった方なら誰しも「すごい……」と衝撃を受けるお話だと思います。まずは脚本を読んだ時の率直な感想を教えていただけますか。

阿部:先に映画の台本をいただいて、読んですごいなと思ったんですけど、その後原作を読んだらもっとすごいなって。改めて「これを映像化するの大変だろうな」って思ったんですけど、映画の脚本では原作の本質を変えずに和らいでいる部分もあって。最近は、こういう不潔で下劣なイメージの役をいただける機会があまり無かったので、お話をいただいた時はすごく嬉しかったです。

――なぜ自分にこの役が? とは思わなかったですか?

阿部:嬉しかったです。こういう役はこれまで全然やってこなかったわけではなくて、若い時には結構やらせていただいてました。だから自分の中では違和感はなかったです。また、こういう役もやりたかったので。

――陣治のヴィジュアルがまず、普段の阿部さんとはまるで違うのですが、見た目を変える工夫はどんな事をしていますか?

阿部:色々な場所にかなり汚しをいれています。衣装合わせをした時「ここまで汚すんだ」って、何か嬉しくて。普段はあまり自分で写真撮らないのですが、写真撮ってもらったくらい。別人になりきってる感じが楽しかったです。ちょっと黒すぎて炭みたいだったから(笑)。髪の毛も、よく中年の方でブリーチしている方っているじゃないですか。

――ああっ、分かります。無駄に明るくしていたり。

阿部:そういう髪型も合いそうだなって思ったんですけど、結局、爪とか歯とか、内面から不潔さを出そうということになりました。ここまでの汚しメイクをしたのは初めてだったので新鮮でした。

――食べ方とか仕草もかなり練習されたのではないですか。

阿部:そうですね。とにかく汚いっていう。どういう風にすれば汚く見えるのかを、監督や助監督に聞きながらやっていました。隣で食べてて嫌な感じがするのは、なんだろうって。食事中に差し歯取ったり、自分でやっていても気持ちよくなかったし、蒼井さんも嫌だったようですし、汚くできたと思います(笑)。

――蒼井さんとは同じシーンが多いと思うのですが。

阿部:部屋にいるシーンが多いのですが、その部屋がすごくよく出来ていたんですよね。2DKの間取りの部屋で撮影をしていたのですが、僕ら(阿部さんと蒼井さん)が1つの部屋で撮影している時、カメラマンさんはいますが他のスタッフはいなくて、本当に2人だけの空間という感じで。監督も美術さんも、本当に十和子と陣治がそこで生活している様な雰囲気を作ってくださいました。

――あのリアルすぎる生活感はそういう工夫で演出されていたのですね。

阿部:そうなんです。特に美術さんのこだわりがすごくて、俺がこの場所で鍵をとると、扉と扉の間にぶら下がってるのれんが揺れるので、このシーンでは揺らしておこうとか。そういった皆さんのこだわりのおかげで、陣治を演じきることが出来たと思います。

――松坂さんと竹野内さんも、普段のイメージとは懸け離れた役を演じられていましたが、ご覧になっていかがでしたか?

阿部:桃李君のキャラクターはすごかったですよね。十和子とホテルにいるシーン、すごく幻想的じゃないですか。でも水島の本性を知っているこっちからするとクソ野郎だなと(笑)。現場でも、水島のシーンは「悪者が来るぞ」って感じだったらしいですが、その後にもっと悪い黒崎(竹野内さん)のシーンがあって。

竹野内さんが女性に暴力をふるうイメージは、もちろん全く無いですが、ご本人がベールに包まれているというかミステリアスなので、「もしかして実は?」って想像が働いてしまって、それも相まってすごく良かったです。商店街の撮影があったのですが、見物する人が集まってきちゃうのを、竹野内さんが私服で赤い棒持って交通整理してくれたんですよ。逆に目立つだろう、と心配になりながらも意外と気づかれていなくて、すごく真面目で面白い方でした。

――本作、最初は嫌なヤツにしか思えない十和子の見え方がどんどん変わっていくじゃないですか。阿部さんは一人の男性として、十和子のことをどう思いますか?

阿部:うーん。男として、本当は絶対嫌じゃないですか。一緒に住んでいるのに違う男と関係を持っているというのは。普通は嫉妬とかしそうなんだけど、でも陣治は嫉妬とかそういうのは通り越してるというか、その相手が本当にちゃんとした男なら喜びそうですよね。十和子が他の男と関係を持っているから嫉妬しているというのではなく、その男がまともなヤツなのかを見張っているという。すごいです、僕は出来ないです。

――陣治という役柄のすごさについて改めて考えさせられるお話でした。今日はどうもありがとうございました。





撮影:周二郎

ヘアメイク:中山知美(R.I.S E)

スタイリスト:チヨ(コラソン)

衣装協力:​​zinze

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http://getnews.jp/archives/1945380

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