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ガツガツしていた時代を経て…北村一輝のテレビとの出合いと愛

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週刊ザテレビジョン創刊35周年のメモリアルとして、本誌を彩ってきたテレビスターたちがテレビとの思い出を語るSPインタビュー企画。第9回目は、日本人離れしたドラマチックな容姿が生きるアクの強い悪役や、「猫侍」(2013年ほか、tvkほか)で見せた、愛くるしいネコを連れた眼光鋭い侍など、おかしみのある役もハマる、俳優・北村一輝が登場。

近年では、「世界一難しい恋」(2016年日本テレビ系)で大野智演じる鮫島零治に恋愛指南を施す、色気ムンムンの大人のポジションを演じたり、「4号警備」(2017年NHK総合)で朝比奈準人(窪田正孝)とバディを組む臆病な中年ガードマン役など、“軟らかめ”の役でも個性を放った。ドラマ界で重宝される硬軟自在な俳優のこれまでの歩みを振り返ってほしいと聞くと、俳優になろうとしたきっかけは「今ではよく分からなくなった」と笑う。

■ エキストラ、海外生活、そして監督たちとの出会い

「さまざまな機会に、いろいろ話してきましたね。一番は子供のころからの憧れだった、というところです。同級生に聞くと、小学生のときから俳優になりたいと言っていたらしいんです。自分では覚えていませんが(笑)。子供のころは『西遊記』(1978~1979年日本テレビ系)や『西部警察』(1979~1984年テレビ朝日系)がはやっていて。昔のテレビドラマ、映画も、すごく夢があってワクワクするものがたくさんあり、素直に『うわ、やってみたい』と。そういうところから始まったのだと思います。そもそも全てのスタートは、漠然としたものだと思います。18歳くらいで俳優を始めたときも、一生するのかは考えていなかったです」

1990年にドラマ、1991年に映画デビューしたが、そこから俳優活動が軌道に乗るまでには紆余曲折もあった。

「最初はエキストラで出させてもらったり、バラエティーのちょっとした企画に出たり。その後、海外生活をしたこともあります。アメリカに行きいろいろな人に出会いましたが、やっぱり日本でやろうと考え直し帰ってきた。24歳くらいのころには子供にも恵まれそのときには、日本で俳優としてやっていくと、本腰を入れていたように思います。当時は単館系の映画への出演が多く、そのころに(監督の)小林政広という方に出会い、三池崇史に出会い、そうして映画に少しずつ参加させてもらうようになっていきましたね」

■ 運命の監督とはバーで偶然

1999年に三池監督の映画「日本黒社会 LEY LINES」で主演。キネマ旬報新人男優賞ほかの受賞も果たしたが、「まだまだ、(演技が)全然できていない。もっと売れたらいろんな仕事ができると、ガツガツしていた」と振り返る。そんな北村が映画からドラマへと活動の場を広げる際、大きな出会いがあった。それはフジテレビの林徹。北村が第13代将軍で菅野美穂演じる篤子に心を許す夫・徳川家定を演じた「大奥」と、主人公夫婦の隣に住み、彼らを脅かす殺人鬼を演じた「あなたの隣に誰かいる」(共に2003年フジ系)の演出家だ。

「林監督に偶然バーで出会い、そのときに、すごく昔の作品を見てくれていて『おまえやってみろよ、推すから』と言っていただき、出演させてもらいました。この2作がヒットしたのは大きかったですね。それと、林監督の存在がなぜ大きかったかというと、信じてくれていたからです。舞台でも映画でも、監督が俳優を信じているか信じていないかはすぐ分かりますよ。信じて、任せてくれているのか。林さんは『おまえはできる』と信じてくれていた。三池監督もそうです、今も昔もね」

最近、フジの関係者による飲み会にたまたま出くわしたそう。「そのとき偶然知りましたが、僕が出演したフジの作品は、運がいいのかどれもヒットして、シリーズ化している。『医龍―』(2006年ほか)、『ガリレオ』(2007年ほか)、それに『昼顔―』(2014年)も『テルマエ・ロマエ』(2012年、2014年)も(笑)」と不思議そうに語っていた。

さて、そんな出会いを経て、「バンビ~ノ!」(2007年)、「ホカベン」(2008年、共に日本テレビ系)、「ガリレオ」、「妖怪人間ベム」(2011年日本テレビ系)、「ATARU」(2012年TBS系)と、途切れずにドラマ出演。主演作としても「宿命―」(2010年テレビ朝日系)、「猫侍」「ホワイト・ラボ―」(2014年TBS系)と、充実していった。それにしても、刑事ドラマが多いような気が。

「自分でも思いました。刑事役ばっかりやっているからやめてくれって、当時、事務所にも言いました(笑)。特に『ベム』、『ATARU』は時期も近いんですよ。さすがにそのときは、キャラクターとして違うものにしようと、自分なりにいろいろ、やり方を変えましたね。ドラマ自体がどうしても、刑事ものが当たれば刑事ものが増え、医者ものが当たれば医者ものが増え…という傾向にありますよね。それは誰のせいとかではなく」

役に関しては、単純化できない思いもある。話の中で“役作り”という言葉が出ると、その言葉に反応してキラリと目を光らせ、「正直、役作りは、連ドラではできる余裕はないです」と返した。

「2週間やそこらでその役の職業のことを調べて、それでその職業のことがどれだけ分かるのか。自分はそれを役作りとは、恥ずかしくて言えないですね。自分がやるならもっと向き合いたいと思ってしまう」

そうした役との関わり方の下、演じる上では監督からの指示や、何を求められているかが重要になる。そして、ただ求めに応じるのではなく、「求められていることに100%、いや200%で応えたい」という。

そんな北村にとって、監督たちとの関係はとりわけ熱いもの。「ATARU」では、サヴァン症候群の主人公・アタル(中居正広)が事件を解決するのをサポートする関西弁の刑事・沢俊一を演じたが、この作品でも印象的な監督と出会った。

「『ATARU』の木村ひさし監督は、僕は勝手に“木村ひさし大巨匠”と呼んでいるんですけど(笑)、すごく現場を信頼してくれる監督だと思います。ドラマの制作現場にもいろいろあって、言われるがままやるのもありますが、『ATARU』は、こうした方がいいんじゃないかと意見を言えるような、みんなで作る体制がありました。皆さんの会社でもそうだと思いますが、ただチームの駒としてやるのと、自分の意見を言えるチームとでは違うと思うんです。それと一緒です。『ATARU』は映画化もされましたし、現場も仲が良かったんですよ。中居くんにしろ、田中哲司さんにしろ、千原せいじくんにしろ、みんな年も比較的近くてお酒好きだったので、よく飲んだりして面白かったですね。木村監督とはその後“疫病神シリーズ”でもご一緒しました」

現場での思い出といえば、「ひと夏のパパへ」(2003年TBS系)や映画「あずみ」(2003年)、映画「テルマエ・ロマエ」、そして「昼顔―」でもたびたび共演している、上戸彩との思い出についても聞いてみた。

「彩ちゃんはかわいいですよ~。『昼顔―』や『テルマエ―』ではほとんど共演シーンはなかったですが、今もまだ交流があって。ほんと変わらないというか。もちろん、今はプロ、大人ですが、『ひと夏―』のときはまだ17歳でしたから、やんちゃでしたよ。本番前にお菓子を相手の顔に噴き出すという遊びをみんなでやっていて、僕もびっくりさせられたり。本番前にそれやるか!?って(笑)。本当にやんちゃで、かわいい子だった。でも撮影に入ったらちゃんと集中してるんですよ。今はさすがに昔みたいなことはしないですよ(笑)」

■ ドラマを通して、体制と戦っている気持ち

さまざまなタイプがあると語った連続ドラマの現場。それぞれの良さも見えるようになってきたという。

「現場によって全然違うことも含め、毎回毎回、面白さを見いだしてやっています。僕はどちらかというと、連ドラの場合は現場でぶつかりたいというより、見ている人が楽しめることが一番だと思っています。お芝居を追求するとか、リアリティーを追求するとか、もちろんそういう作品も中にはありますが、自分が連ドラの現場に入ってみて、やっぱり(連ドラって)楽しいものだよなと、そういうふうに感じたので」

一方で、最新出演作の「連続ドラマW 石つぶて~外務省機密費を暴いた捜査二課の男たち~」(WOWOWプライム)は、連ドラというくくりでは捉えていないとも言う。

「このドラマは、“ものづくり”の環境として、今話したような“連ドラ”とは全く違うものになっています。キャストでは佐藤浩市さんという座長がいて、クランクイン前からプロデューサーや監督と打ち合わせを何度もして、調べる資料も多く、僕がそろえる分もあれば、プロデューサーからいただく分もある。もっともっと、深く深く掘り下げています。(撮影中の)今でも現場で台本を変えながらやっていたり、現場が終わっても連絡を取り合い、『こうやった方が』とか、話し合いをしています」

ドラマ「石つぶて―」は、2001年に起きた外務省機密費詐取事件を描いたノンフィクションを基に制作したフィクション。外務省という巨大なタブーに挑んだ警視庁捜査官たちの姿と、テレビの制作現場とを重ねる。

「特に今の時代は、作り手に対してこれもダメ、あれもダメというような風潮じゃないですか。ある種、このドラマでそんな体制と戦っている気持ちです。自分たちが育ってきたテレビというものをそんな少数の意見でつぶされるのは真っ平ごめんです。規制されていようと、いいものを作った者勝ちですよ。一方で、僕ら芸能界の人間も本音を隠してキレイな世界を取り繕うのは、もう古いんじゃないかと思います」

若いころから、ポジションを得るために“ガツガツ”やってきたが、去年あたりからは、やるべき作品をやりたいという心境にもなっている。

「人生を逆算すればあと何十本やれるか分からない。今まではガツガツ頑張ってきて、周りの力にも助けられ、ある程度のところまで来れた。そこで何をするかということが一番大事。だから今回の『石つぶて―』はどうしてもやりたいドラマでした」

今、やりたい作品は他にも。

「恋愛ドラマ! 恋愛ドラマの話がなかなか来ないんですよ!(笑) それも、同棲して5年のカップルがちゅ、とか上っ面のじゃなくて、本物の恋愛ドラマがしたいですわ~」

https://news.walkerplus.com/article/127158/

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