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人生、マジメな奴が勝つんだ「ブラッド・スローン」が教えてくれる暴力まみれの教訓

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カタギの仕事だろうとムショの中の悪事だろうと、マジメにやった奴が生き残る! 人生において大事なことを、『ブラッド・スローン』は文字どおり血まみれの暴力まみれで教えてくれる映画である。


カタギのエリート、ひょんなことからプリズンギャングに
刑務所の独居房の中、髭面でオールバック、UFCファイターのようにムキムキの体にタトゥーだらけの男が、息子に向けて手紙を書いている。男の名はジェイコブ・"マネー"・ハーロン。出所した彼を迎えに来たのは、ギャング仲間のショットガン(そういうあだ名の人です)、そして元アメリカ兵のチンピラであるハウイ。出所祝いに薬も女もやり放題のパーティーを開く彼らだが、なぜかマネーは乗り気ではない。そんなパーティー会場をいきなりマシンガンで急襲され、慌てて離脱するマネー。

"マネー"ことジェイコブはもともとはカタギの人間だった。彼には愛する妻も子供もいて順風満帆の人生を送っていたのだが、飲酒運転で交通事故を起こし、同乗していた友人を死なせてしまう。

裁判をやっても負けることを知り、罪を認めれば刑期が短くなることから刑務所に入る決心を固めるジェイコブ。しかし放り込まれたのはギャング同士が血で血を洗う抗争を繰り広げるハチャメチャな監獄だった。弱みを見せれば速攻でボコられレイプされる弱肉強食の世界で、負けてはならぬとつい頑張ってしまうジェイコブ。そしてその頑張りを認められ、白人ギャング集団の仲間に認められる。

身の安全が確保できたのはいいのだが、ジェイコブはムショの中でギャング的な仕事をこなさないといけなくなる。敵対ギャングを粗末な武器で襲撃し、暴動では率先して大暴れ。ジェイコブはメキメキ頭角を現し、やがて"マネー"の名で呼ばれる大物ギャングへとのし上がる。

1年数ヶ月で出られるはずが、気づけば10年以上ムショにいたマネーことジェイコブ。そして出所した彼にムショ内から全てを取り仕切るボスの"ビースト"から与えられた仕事は、メキシコのカルテルへの銃器密売だった。しかし、その仕事の裏には、ある事情があった……。

この映画、ロケ地がマジの刑務所で、セリフのあるギャングを演じてるのが各種ジャンルの格闘家の皆さん。しかも後ろの方で暴れてる連中は本物のギャングや前科者ばっかりという代物なので、絵面の説得力がすごいことに。しかも扱ってるネタがプリズンギャング。『HiGH&LOW THE MOVIE 2』に出てきたアレである。アメリカの刑務所の中では人種ごとにまとまってギャング組織が編成されているそうで、ボス格になると看守を抱き込んでやりたい放題。電話も使えるし好きな監房に入れるし、ほぼホテル感覚である。

ムショの中には当然のようにタトゥーマシンがあり、囚人たちは自分たちの人種やチーム名にちなんだ文句を全身にバンバン入れる。最初はまっさらだったジェイコブの体にもだんだんとタトゥーが入れられ、背中には「WHITE PRIDE」の文字(白人ギャングなので)、胸には妻と息子の名前(これは泣ける)、その他全身に悪そうなモチーフがガンガン彫られていく。なんせ刺青なので一気には完成させることができず、ちょっとずつ絵柄が仕上がっていくのだが、その仕上がり具合がジェイコブがギャングとして完成されていくプロセスとシンクロしているのが面白い。いや、面白がってる場合ではないんですけども。

たとえギャングであろうとも、仕事はマジメにやろう
ジェイコブは元はファイナンシャルアドバイザー、れっきとしたエリートだった人なので、頭もよければ空気も読める。その頭脳をフル回転させて周りの環境に適応しようとした結果、頑張って悪事を働けば働くほど刑期が伸びる無限地獄が発生! 殺らなきゃ殺られる、けど殺っちゃうとムショから出られなくなる。そんな生活を送っているうちに気づけば体は筋トレでムキムキに。舐められないように頑張った結果、どう見てもカタギに見えない雰囲気に仕上がってしまう。

たった一回の交通事故がきっかけでバッキバキのギャングになっちゃったジェイコブ。なんでそうなっちゃったかといえば、根が真面目で頭がよかったからである。「ここはちょっと舐められないようにひと暴れしとくか……」と空気を読んでしまった結果、次から次にギャング稼業をこなさなくてはならなくなり、気づけばドミノ倒しのように悪事の階段を駆け上がっていく姿はいっそ清々しい。

なんといってもジェイコブは神経質なほど真面目で用意周到だ。仕事の前には必要そうなものをちゃんと買い揃え、食卓の上の食器や調味料の位置がきちっと並んでいないと気が済まず、手下のチンピラに用意させた車や携帯の素性はちゃんと確かめる。元々エリートなので、仕事への取り組み方、向き合い方がそもそもそのへんのチンピラとは違う。

その用意周到っぷりは本編の後半になればなるほど発揮され「はあ~~~~そこまで計画の内でしたか……」と感嘆することになるのだが、やはりこのあたりの差が、彼がカタギでもギャングでも成功した要因であろう。真面目に仕事ができて頭のいい奴はどこに行っても強い。ラストまで見ると、しみじみそう思わされる一本である。

【作品データ】
「ブラッド・スローン」公式サイト
監督 リック・ローマン・ウォー
出演 ニコライ・コスター・ワルドー ジョン・バーンサル オマリ・ハードウィック ほか
シネマカリテ、MOVIXあまがさき、シネマスコーレにて公開中

STORY
順風満帆の人生を送っていたジェイコブは飲酒運転の事故で逮捕され、刑務所に収監される。ギャング同士が抗争を繰り広げる監獄で頭角を現したジェイコブは一人前のギャングとなり出所。獄中のボス”ビースト”から銃器密売の仕事を支持されるが、その裏には隠された事情とジェイコブのある計画があった
(しげる)

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