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衆議院解散総選挙がどう影響する!? “日本版モナコGP”公道レース開催

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安倍晋三vs小池百合子の対決になってきた衆議院解散総選挙。経済政策、税制、社会保障など、それぞれ公約を掲げての選挙戦がはじまるなか、記者をはじめとしたモータースポーツファンが気になっているのは、モータースポーツ推進法案のことだ。

モータースポーツ推進法案とは、簡単に言えば日本の公道で自動車レースを開催することを目指した法律だ。先日、鈴鹿サーキットで日本GPが行われたF1では、モナコGPをはじめ、当たり前のように公道を使用した市街地レースが行われているが、日本ではパレードなどのデモ走行はあっても、本格的な公道レースの実現は難しいとされているのだ。

現に、これまで東京都三宅島のオートバイレース、お台場でのF1開催、沖縄県でのスーパーGT開催など、市街地を使ったレースが計画されては実現しないといったことが繰り返されてきた。こうした公道レース開催の最大のポイントは、道路の使用許可だ。道路が使えなければ、いくらイベントのプロモーターが自治体や企業に協力を求めても、資金は集まらないし本格的な協力は得られない。

そんな公道レースに欠かせない道路の使用を円滑にするための法案がモータースポーツ推進法なわけだ。この法案が可決されれば、市街地レースの開催が進めやすくなるため、日本での本格的な公道レース開催に向けて大きく前進できると期待されている。

そもそも公道でレースを開催するメリットは何なのか?

まず観客の視点で言えば、郊外にあることが多いサーキットよりも、公共交通機関のアクセスが充実した都市部でのレースのほうが足を運び安いのはもちろん、宿泊施設や飲食店が充実している。誘致する自治体や国にとっては、F1などのメジャーなレースを公道で開催するとなれば、国際中継で都市の様子が全世界に配信されるので、都市の知名度アップはもちろん外国人観光客の誘致にも一役買うだろう。

ちなみに、海外の代表的な公道レース開催地といえば、前述のモナコ以外にシンガポール、マカオなどがあるが、これらの都市はレースを楽しむ以外にもカジノで遊ぶなど、観光地として魅力的な場所が多い。

もちろん、道路の使用許可以外にも課題はある。

まず、F1などのメジャーなレースを公道で開催するには、厳しい開催要件がある。フェンスなどのコースを作るための資材はもちろん、路面の舗装状態など基準を満たした道路環境は必須。観客席やピットなどクルマが走るコース以外の設備も必要だ。

加えて日本で公道レースを開催する場合、安全性や環境への配慮も重視されるだろう。サーキットでできるものを、わざわざ市街地を数日間封鎖して行うからには、それ相応の大義も必要になる。

こうして考えると、公道レースの開催のためにかかるコストや労力は、数日間の開催で得られるチケット収入や観光収入だけではまかなえないように思える。しかし、それでもF1やインディカーのレースだけでなく、EVのフォーミュラカーのレースであるフォーミュラEなど、市街地で行われるレースは減るどころか増えている。なかでもフォーミュラEはパリ、NY、ロンドンなどの大都市で開催されている。それはEVのため、排気や音の心配がないというのはもちろんだが、F1に比べてコースに求められる要件が厳しくないということもあるだろう。

しかもフォーミュラEの場合、単純なチケット売り上げや観光収入以外の大きな経済効果も期待できると言われている。

特定非営利活動法人社会工学研究所の2015年度の調査によると、日本で公道レースを開催した場合の経済波及効果は、初年度で約150億円、5年目で約230億円、10年目で約370億円と試算されている(東京都で開催した場合)。さらに、この公道レースがEVによるレースだった場合、日本におけるEV普及に与えるインパクトは大きく、政府目標のEV普及率10%に向けて大きな前進をもたらすことになる。

ちなみに、政府目標のEV普及率10%を達成した場合、20兆円を超える経済波及効果が期待され、日本経済の規模を4%拡大すると目されているのだ。

イギリス、ドイツ、フランスなど、欧州を中心にガソリン車の販売禁止の流れが加速しつつあるなかで、自動車メーカーはもちろんダイソンなどの異業種も参入を表明しているEVなら、環境面でも経済面でも、日本の市街地を活用した公道レースの可能性は高まるだろう。

フォーミュラEの公道レースなら、日本がEV先進国の仲間入りを果たす後押しになるだけでなく、環境保護や観光誘致など、さまざまな恩恵をもたらすはず。何より、日本の都市と道路の美しさを世界にアピールすることもできる、またとないチャンスだ。そんな日本初の公道レースが早く見られることを期待したい。 <取材・文/日刊SPA!取材班>


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