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ビートたけしの名言集「『お笑いウルトラクイズ』壮絶現場の数々」

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 以前、ダチョウ倶楽部の上島竜兵さんに、殿との思い出話をたっぷりと聴く機会があったのですが、やはり思い出の9割が“「お笑いウルトラクイズ」でのこと”になりました。

現在、40代真っ只中のわたくしにとって、89年のお正月から、特番形式で始まった「ウルトラ」は、命知らずな芸人さんたちが巻き起こすたびたびの奇跡に、テレビの前で、「ハハハハ! すげ~おもしれ~~」と、見るたびに笑いの“瞬間最大風速”の更新を余儀なくされた、圧倒的に大好物な番組でした。そんな番組を殿が振り返る時、必ず口にされるのが、「バス吊り下げアップダウンクイズ」です。

説明します。大型クレーンで吊ったボロボロのバスに、軍団さんやダチョウさんを乗せ、大しけの熱海湾に沈めるクイズです。おわかりのとおり、クイズなどもはやどうでもいいのです。

「熱海でバスを沈めた回あったろ? あれなんか今見てもなかなかすごいな。あの時はあれだよ。バスを沈めて上げたら、二人いなくなってたんだから」

と、殿は笑いながらたびたび振り返ります。他にも、「ワニ接近クイズ」「土佐犬アップダウンクイズ」「冷凍庫ダジャレクイズ」等々、今、改めてタイトルだけ聞いても、吹き出してしまうコーナーのオンパレードであり、そのどれもが“くだらないことこそが最上級である”といった、いつだってブレない殿の哲学が色濃く反映されているものばかりです。で、先の上島さんも含め、当時の出演者さんにお会いすると、みなさん一様に、「殿を笑わせるためにやっていた」と回想されます。中には、「殿に笑ってもらえるなら、死んでもいいと思っていた」とまで述べる方もいました。

そんな気持ちが、たびたびの“笑いの軌跡”を生んだのでしょう。一方、殿は、

「昔、ダチョウや松村に言ったことあるけどな。軍団のみんながちゃんと前フリして、それで面白くなってるんだから、一人でやってるような顔すんなよって」

とも、おっしゃっていました。前フリをこなす軍団さん。そして、それを生かしまくり、最後にシュートを決め、笑いを爆発させるダチョウさんや出川さん。素敵すぎます! が、素敵すぎる事柄に犠牲は付き物。

「1回あれだよ。ビルの上からバンジージャンプをジミーちゃんにやらせたことあったんだけどよ。そこはバンジージャンプをやるようなとこじゃねーから、ジミーちゃんが反動でビルに激突したんだよ。そん時よ、グチャッて音がして、『あ~、これ終わったな』って思ったな。結局、大したケガじゃなかったからよかったけどよ。しかしひでーことしてたよな」

と、しみじみと振り返っていました。最後に、「殿、先日、上島さんに『ウルトラクイズ』の話を聴いてきました」。そう報告すると、

「何だ? またひでーめにあいたいって言ってたか?」

と、うれしそうに“またくだらないことやりて~な”といった顔つきで、抜群の返しをする、殿なのです。

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◆プロフィール アル北郷(ある・きたごう) 95年、ビートたけしに弟子入り。08年、「アキレスと亀」にて「東スポ映画大賞新人賞」受賞。現在、TBS系「新・情報7daysニュースキャスター」ブレーンなど多方面で活躍中。本連載の単行本「たけし金言集~あるいは資料として現代北野武秘語録」も絶賛発売中!

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