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年金支給開始と定年、75歳へ引き上げの公算…あなたは今の仕事のままでよいですか?

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●「75歳現役社会」は驚きでも改悪でもない~100歳人生の時代に当然の発想

「75歳現役社会」というキーワードが、ちらほら目につくようになってきました。自民党のプロジェクトチームは65歳現役社会を前提とし、65~70歳を「ほぼ現役」として、社会で活躍できる仕組みづくりを目指す提言をしました。9月13日付朝日新聞によれば、内閣府の有識者会議は公的年金の受給開始を70歳以降にできる仕組みづくりを提言する見込みで、年内にも決定される見込みの「高齢社会対策大綱」に盛り込まれる可能性もあるといいます。

「また改悪かよ」「どうせ年金はもらえないんだろ、はいはい」というような声が聞こえてきそうですが、正直いってこれは驚くには当たりません。

実は公的年金が65歳からもらえるというのは先進国ではトップクラスの早さで、世界でも抜きん出た長寿国である日本が65歳というのは異常です。これで破綻しないと考えるほうがおかしいレベルです。

「68~70歳受給開始年齢」はすでに前提であり、ようやくアメリカやヨーロッパ諸国と同じレベルになるだけです。よって、「70歳より高い年齢の設定」が議論の対象となるのは避けようがありません。むしろ人生が100年に達する時代に、当然の発想なのです。

●「無職かつ無年金の10年」と考える必要はまったくない

ところで、65歳から75歳まで公的年金の受給開始年齢が引き上げられることについて、たとえば「週刊ポスト」(小学館/9月8日号)をはじめ、「空白の10年間」などと煽るメディアがすでにあります。年金の受給開始年齢を上げれば、会社を放り出されて仕事ができない(=無収入の)期間が10年もできる、というわけです。しかし、この心配はほとんど杞憂でしょう。

なぜなら、「年金受給開始年齢まで会社は雇用を継続する義務がある」と法律改正すればよいからです。現在も「公的年金65歳から」に間に合わせるかたちで「65歳まで継続雇用の完全義務化」が実施されています。これからも年金改正があれば、雇用義務の改正が後追いで実現することでしょう。そして、この順番は必ず「年金改正が先」で「雇用延長が後」になります。

また、その時期はどんなに早くても15~20年以上先のことですから、65歳の年齢の人の活力は今よりもあるでしょうし、労働力人口の減少を考えれば、働きたいけれど仕事がないという心配もあまり考えられません。むしろ定年そのものが75歳になる可能性だってあるでしょう。

ですから、「会社は65歳でクビになる」→「年金は75歳に延長される」→「このあいだの10年間を無収入で過ごす羽目になる」→「老後破産一直線!」のようなストーリーは相手にしないほうがいいでしょう。

●「75歳まで働かされる」と考えると苦しくなる

我々が危機感を抱いておくべきは「空白の10年間」ではありません。むしろ問題は「10年間のやる気」にあると思います。

60歳定年でありながら、65歳までの継続雇用をしている現在の60代の会社員は、ある程度やる気があるものの給料がそれに見合わないため、手を抜いて5年間を過ごしていることが多いようです。あなたの会社の先輩にも、そういう気配の人がいないでしょうか。

定年退職を迎えた翌日も会社にいるものの、若手社員と同じような席位置に移動、単純作業を手伝っているようなパターンです。これではやる気が出るはずもありません。しかし、別の会社で今より高い年収を得る方法もないので、仕方なく継続雇用で5年間働いているというわけです。

おそらく、こういう「一応雇っておいてあげるよ」というような継続雇用は、今後は減少していくことと思います。労働力人口の減少は我が国では今後加速度的に進むため、本当は仕事ができる人材をアルバイト感覚で使うような贅沢ができなくなるからです。

そして、それなりの仕事をさせる以上は、給料も払わざるを得なくなります。結果として65歳以降に定年が延長されたり、75歳までそこそこの給料をもらいつつ仕事ができる可能性は高まります。

しかし、問題は「働かされる」という状況です。5年は適当に働けても、10年はしんどいと思うはずです。「75歳まで働かされている」と感じてしまうのなら、今よりも10年も長く仕事する生活はしんどいことでしょう。

●「75歳まで働くならどう働けば楽しめるか」と考える発想法が必要になる

本コラムのメイン読者層は20~30代と思いますが、人生100年時代を意識した「キャリアづくり」を心がけてほしいと思います。

そのとき必要となるのは、「75歳まで働かされる」という発想法からの逆転です。そうではなく、「75歳まで働いていいと思える仕事は何か」を自分で考え、選択していく視点が必要になってくるのです。

労働時間を短くしたり、責任ばかり負わされている肩の荷を下ろすことも60歳以降の働き方の選択肢です。もちろん年収は下がりますが、長く働かされる余力は生まれるかもしれません。

しかし、それだけが60歳以降の働き方ではありません。自分が楽しめると思える仕事を見つけ、そこそこに納得のいく年収を得て、年金受け取りまでの時間を過ごせる方法を考えるほうが、より前向きな働き方になるでしょう。メンタル的にもよっぽど健全であるはずです。

そのとき重要なのは「仕事の中身」です。会社員が長くなると「働かされる」という意識が強くなってきますが、長い会社員人生の最後にその固定観念を打破しなければいけません。社会人人生の最後くらい、自分がやる仕事は自分で決められるようになりたいものです。

「働かされている」という固定観念を壊すのに、早いに越したことはありません。今のキャリアを突き詰めていくなかで、その仕事は70歳までやる気が出るかを考えてみてください。

必要ならジョブチェンジしたっていいと思います。何せ75歳まで働くのですから、40歳でまったく違う仕事についたとしてもまだ数十年も働くことになるからです。「○歳転職限界説」は、おそらくこれからの時代に無意味なものとなるでしょう。

斜陽業種は見切りをつけるようなドライな判断も、ときには必要になります。未来が厳しい業界で営業を続けるよりは、営業というスキルを成長産業のほうで生かすほうがやりがいも年収もアップするでしょう。

人生が100歳に近づくということは、現役時代も当然延びるということです。そこで愚痴を言って過ごすのか、前向きに楽しめるかは、長い100年を「自分の楽しい100年」にするか「仕方なく生かされている100年」とするかの違いになってくることでしょう。

働き方はあなたのマネープランを構成する要素です。そしてメンタルにも大きな影響を与えます。「100歳時代の働き方」はときどきでいいので、考えてみてください。
(文=山崎俊輔/フィナンシャル・ウィズダム代表)

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