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光の雨が降りそそぐ。ルーヴル美術館がアブダビに開館

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フランス共和国とアラブ首長国連邦が10年前に結んだ協定が、2017年11月ようやく花開きます。それは、アブダビに誕生する「ルーヴル・アブダビ美術館」。開館日は11月11日に決まりました。

海の上に出現した光のドーム

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夜のルーヴル・アブダビとアブダビの町 (C)Louvre Abu Dhabi 写真:Mohamed Somji
なんといっても、まず息をのむのは、海の上に浮かぶようなその建築です。革新的デザインで知られるフランス人建築家ジャン・ヌーヴェルによる設計で、巧妙に計算された光の使い方は、訪れる者を別世界へいざないます。

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建築家ジャン・ヌーヴェル (C)Gaston Bergeret
ジャン・ヌーヴェルは、パリのアラブ世界研究所やカルティエ現代美術財団、東京の電通本社、最近では、フィルハーモニー・ド・パリの設計でも知られていて、プリツカー賞、高松宮殿下記念世界文化賞をはじめ、これまでに世界中の賞を獲得しています。

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ルーヴル・アブダビのプラザ (C)Louvre Abu Dhabi、写真:Mohamed Somji
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ルーヴル・アブダビの「光の雨」 (C)Louvre Abu Dhabi 写真:Mohamed Somji
ルーヴル・アブダビ美術館は、白い建物の組み合わせを、特徴的な銀色のドームが覆う作り。直径180mもあるこのドームは、金属製の幾何学模様を、丁寧に8層重ねて作ったもので、陽の光がドームの層を通り抜けて雨のように降り注ぐよう計算されています。オアシスのシュロ林にヒントを得たという「光の雨」。白一色ゆえに、光と影が織りなすアラベスクがくっきり映えるようです。

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ルーヴル・アブダビ美術館外観 (C)Louvre Abu Dhabi、写真:Mohamed Somji
また、複雑に組み合わされた幾何学模様を見ていると、この建物は、複数の文化が交錯する場であることも象徴しているようにも思えてきます。

フランスの専門家による選りすぐりの作品群

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ヴァンサン・ヴァン・ゴッホ『自画像』(1887) (C)オルセー美術館 dist. RMN-Grand Palais/Patrice Schmidt
実際、展示物は、地理的にも年代的にも幅広い作品群が揃います。どれも、フランスの錚々たる美術館や施設のエキスパートたちが選りすぐったもので、ルーヴルの名に恥じない内容となっています。フランスからの貸出作品には、レオナルド・ダ・ヴィンチやゴッホも含まれていて、12月21日から始まる特別展では、パリのルーヴル美術館とヴェルサイユ宮殿から、17世紀ルイ14世時代の王室コレクションが、150点近く並ぶことになっています。

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ダニエルとネブカドネザル(聖書の話から)のタペストリー、南オランダ(1520) (C)RMN-Grand Palais (musée de Cluny - musée national du Moyen-Âge)/ Gérard Blot/ Christian Jean
また、私が面白いと思ったのは、常設展の展示法です。大抵の美術館では、展示作品は、美術様式や文明ごとに分類されるものですが、ルーヴル・アブダビでは、複数の文明のつながりができるだけ見えるような展示を心がけています。

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ナガに守られて瞑想する仏陀像。カンボジア(1100-1150頃)、パリ、ギメ東洋美術館 (C)RMN-Grand Palais (MNAAG,Paris)/ Thierry Olivier
たとえば、「母性」や「葬儀」というような大きなテーマのもとに、古今東西の作品を並べたり、「宗教」の展示室には、コーラン、聖書、トーラの他、仏教や道教の書が一堂に会したり。もちろん、異文化の出会いにも無関心ではなく、日本の南蛮屏風などが、その代表のひとつとして展示されています。

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ルーヴル・アブダビ美術館オープニングデイ発表の様子 (C)Louvre Abu Dhabi
9月6日に行われた開館日発表セレモニーでのアブダビ観光文化局会長の言葉を借りれば、「世界は常に交流の場であった」ことを体現しているとも言えるこの美術館。

いま、この時代、ユニバーサルな視点を持つ美術館が誕生することに意義を感じる人も多いのではないでしょうか。

ちなみに、アブダビに本拠を置くエティハド航空は、スカイトラックス社の航空会社格付けでも高評価を得ていて、日本にも就航しています。ヨーロッパ旅行ついでに、アートな数時間をアブダビで、という旅行スタイルがそのうち定着するかもしれません。

Louvre Abu Dhabi


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