最新ニュース、芸能、ネットの話題をまとめ読み

メールで「解雇通知」…対面せず解雇しても問題ない?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
*画像はイメージです:https://pixta.jp/

対面で行われることの多い解雇通告ですが、『LINE』で「もう辞めてくれ」と言われるようなケースも昨今は存在するようです。

SNSが定着して久しい現代社会ですが、やはりこのような人生にかかわることについては、面と向かって話をしたいと感じる人のほうが多いことでしょう。

メールやSNSで解雇や契約解除を告げられた側にしてみれば、納得のいかないものを感じてしまうのは当然のこと。中には「こんなの許されるわけがない」と思う人もいるはず。

このような「メールやSNSによる解雇通告」は法的に許されるものなのでしょうか? パロス法律事務所の櫻町直樹弁護士にご意見を伺いました。

■メールやSNSによる解雇通告は有効?
「まず、解雇というのは、法的にいいますと“使用者(雇用主)の一方的な意思表示による労働契約の解除”のことです。労働者が辞める意思がないのに、使用者から“◯月◯日で辞めてもらいたい”といわれる場合をいいます。

ただし、使用者が労働者を自由に解雇できるとすれば、労働者の地位が非常に不安定になってしまいますから、労働者を保護するため、労働契約法においては、“解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。”(法16条)とされています。

また、労働基準法においては、“使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少くとも三十日前にその予告をしなければならない。三十日前に予告をしない使用者は、三十日分以上の平均賃金を支払わなければならない。”(法20条1項)として、一定の規制がなされています。

以上を前提としまして、お尋ねの対面せず、メール等の手段で解雇を通知することが許されるか、という点ですが、法的には、解雇を通知する手段・方法が対面に限定されている訳ではありませんので、合法か違法かといえば、合法ということになります。

ここで、解雇(契約解除)の場合に限らず、法的な意思表示は“通知が相手方に到達した時から”効力が発生する(民法97条1項)とされていますので、通知する手段が何であるかよりも、“解雇の意思表示をきちんと労働者に到達させられるか、それを証明できるか”という点のほうが、より留意すべき問題といえるでしょう。

例えば、“あなたを◯月◯日をもって解雇します”という内容のメールを使用者が送信したとして、労働者が“そのようなメールは見ていません”として解雇を争った場合、メールによる解雇の意思表示が到達したことを証明できなければ、解雇の効力が発生しない、ということになってしまいます(開封確認などの措置を講じておけば、このような争いはある程度防げると思いますが)。

もっとも、対面して解雇の意思表示を伝えた場合であっても、後から、“そのような話は聞いていません”などとして争われる可能性はありますから、“相手方に確実に意思表示を到達”させ、かつ、“到達したかどうかが後日争いになっても、到達したことを証明できるようにしておく”ことが、労働者を解雇するにあたっては重要といえるでしょう。

具体的には、“労働者に、解雇の旨を記載した書面を直接手渡し、受領書をもらっておくこと”が、意思表示を確実に相手方に到達させ、きちんと証拠として残しておく、という観点からみて望ましい方法ではないかと思います」(櫻町弁護士)

法的には「対面しなければならない」との規定はないため、合法なのですね。そして、手段よりも「解雇の意思表示がしっかり伝わっているか」が重要になるようです。

*取材協力弁護士:櫻町直樹(パロス法律事務所。弁護士として仕事をしていく上でのモットーとしているのは、英国の経済学者アルフレッド・マーシャルが語った、「冷静な思考力(頭脳)を持ち、しかし温かい心を兼ね備えて(cool heads but warm hearts)」です。)

*取材・文:櫻井哲夫(フリーライター。期待に応えられるライターを目指し日々奮闘中)

【画像】イメージです

*【IWJ】Image Works Japan / PIXTA(ピクスタ)


外部リンク(シェアしたくなる法律相談所)

Yomerumoをフォローする

Yomerumoから人気記事をお知らせします!

Twitter

ライフ最新記事

記事一覧

注目ニュース

> もっと見る


掲載情報の著作権はニュース提供元企業等またはGMOアドマーケティング株式会社に帰属します。記事の無断転用を禁じます。
すべての人にインターネット
関連サービス