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痛みとの付き合いは“スイッチ”の入れ方、線維筋痛症友の会・理事長「表では元気な姿を見せたい」

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 奇抜なファッションとメッセージ性の高い歌で日本でも大人気のアメリカ人歌手レディー・ガガさん。親日家としても知られ、2011年に東日本大震災が発生した際には日本に祈りを捧げるブレスレットをデザイン、利益を全て被災者救済のために寄付した。

そんなガガさんが今年12月からの活動休止を発表し世間を驚かせていたが、12日に「線維筋痛症」を患っていることをTwitterで明かした。

線維筋痛症は、関節や筋肉などの強い痛み、全身のこわばりなどを引き起こす病気だ。症状がひどい場合には、光や音などあらゆる外的刺激が痛みとなって現れ、社会生活を行うことが困難になることもある。日本国内でも200万人の患者がいるとみられているが、原因は未だはっきりとわかっていない。

NPO法人「線維筋痛症友の会」理事長の橋本裕子(ひろこ)さんは、物心がついた頃から線維筋痛症を患っている。『AbemaPrime』(AbemaTV)は、橋本さんに話を聞いた。

■脚の切断まで考えたことも


 最初は外にいるだけで鼻血が出たり、足の関節が痛んだりという症状が出たという橋本さん。「自分なりに体調が悪いんだなとか、痛みがあるんだなと思ったのは3歳の頃からです。だから、あまり元気だったという記憶はないです。歩くのがとても大変だったし、体育の時間は(参加)できなかったので、私だけ見学していました」と話す。今は一日中、ほとんど横になって過ごしているそうだ。痛みがあまりにもひどく、脚の切断まで考えたことがあるという。

 また、日常生活にも大きな困難を抱えている。光や日光が痛みにつながるためゴミ捨てにはサングラスをしていくほか、十数年前に手から包丁を落としてからは、医者から包丁の使用を禁止された。現在は週2回来るヘルパーが料理を行い、その作り置きを毎日食べている。

60年間闘病を続けてきた橋本さんは、線維筋痛症の大変なところを「痛みそのものというよりも、症状が非常に多くあって、自分自身でもなかなか把握しきれないというところ」と話す。37歳の頃にようやく病名がついた時には一安心したという。

「明確なものがわかるわけではないんですけど、自分が言っていることが肯定された、岡先生の言葉でいえば受容された。医療者にもわかってもらえたという感じですね。自分ではあまり辛いとは思っていなくて、困っているということはたくさんありました。特に中学生とか高校生の時に、整形外科で受診待ちをしていると他の患者さんに声をかけられます。『若いのにどうしたの』って。それはとても答えに困っていました」。

 橋本さんの主治医でもある東京リウマチ・ペインクリニック院長の岡寛氏は、約600人の線維筋痛症の患者の治療にあたってきた。岡氏は「痛みを定量化する装置で、帯状疱疹後の疼痛が200くらいで三叉神経痛が300くらいの痛み度。線維筋痛症は650とか700くらい。骨折が1000くらいなので、三叉神経痛と骨折の間くらいの非常に重度の痛みを持っている」と線維筋痛症の痛みについて説明する。なお、橋本さんの痛み度は最大「3600」で、類を見ないほど高かったという。

■「他人事とは思ってほしくない」


 橋本さんは「線維筋痛症友の会」の理事長を務めている。「友の会が発足する直前、私は寝たきりでボランティアの人にベッドの側でパソコンの操作をお願いしていました。自分の代わりにメールを書いてもらったり、代読してもらったり。その方がふと『ホームページって作れるんだよ』って言ったんです。当時はホームページが簡単に作れるとは思っていなかったんですけど、発信してみたところ10人の方から『自分もそうじゃないか』という連絡がありました。その時に10人のためでもいいから会をやろうと決心しました」と発足のきっかけを語った。

ガガさんが病気を公表したことについては、「以前から痛みがあったことは知っていたので、驚きというよりは、正式に発表されたという勇気をすごく感じました。まさしく、『今から何時間これをやる』というスイッチの入れ方なんです。長時間それができる場合と1時間しかできない場合と色んなパターンがあると思います。ガガさんのステージのパフォーマンスは、絶対にスイッチを入れていると思っていました。だから、終わった後はバタッと倒れているんじゃないかと思います」と見解を述べた。

 また、周囲からの理解が得られにくいことについては「わかってもらえない理由については色々考えています。ただ、(外見に)見える見えないの問題じゃないと思うんです。私が今具合悪そうに見えた方がいいですか? 絶対そんなことはなくて、私はすべての患者さんのために今元気にやってるぞと、空元気でもいいから見せておきたいんです。ステージにいる時は一番輝いている姿をみんなにみせたい。その後裏ではどんなにバタンキューとなっていても、その姿は表に出したくないと思うんです。ペース配分がうまくなるかの問題で、時々私たちは限界を超えてしまうんです。無理しやすいタイプです、みんな」と語った。

線維筋痛症の患者にとって、医療費も大きな問題だ。「線維筋痛症友の会」の調査によると、月に1万5千円~2万5000円かかっている人が多いという。橋本さんは「早期に十分な治療や療養を確保できないと、長引いて重症化してしまい、その分社会復帰が遅れることになります。早い段階で色々受診していただいて、本人が一番いい医療を選ぶことができれば、短期間で社会復帰を目指せるのではないかと思います」と見解を述べた。

最後に橋本さんは「重い病気であるとか、障害になりやすいとかっていうレベルではなくて、誰もが内在的に持っている、何かのきっかけで誰もがなってしまう病気でもあるので、他人事とは思ってほしくないですね」と訴えた。

(AbemaTV/『AbemaPrime』より)

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