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様々なジャンルが入り混じった、キャリア集大成の良作 / 『カーニバルⅢ』ワイクリフ・ジョン(Album Review)

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ローリン・ヒル、プラスと共に、ヒップホップ・グループ=フージーズとして90年代を駆け抜けた、ワイクリフ・ジョン。1996年にリリースしたフージーズの2ndアルバム『ザ・スコア』は、全米だけでも600万枚を超える大ヒットを記録し、本作からはローリンのボーカルを全面に押し出したシングル「キリング・ミー・ソフトリー」が、世界各国でヒットした。

フージーズが絶頂期の1997年、ワイクリフ・ジョン名義でソロ・アルバム『カーニバル』を発表。本作からは、「ゴーン・ティル・ノベンバー」が米ビルボード・ソング・チャートでTOP10入り(最高7位)し、アルバムも累計200万枚を超えるヒットを記録した。同年には、デスティニーズ・チャイルドのデビュー曲「ノー・ノー・ノー」をプロデュースし、彼女たちのブレイクに繋げている。

今年は、ワイクリフがソロ・プロジェクトを始動させてから20年目となるアニバーサリー・イヤーということで、キャリア集大成という意味も込められた、およそ8年振りの復帰作『カーニバルⅢ:ザ・フォール・アンド・ライズ・オブ・ア・レフュジー』を発表。その内容も実に充実していて、『カーニバル』を超える傑作だといってもいいほど、1曲1曲の完成度が高い。

全12曲、ワイクリフ自身が制作・プロデュースを担当。レゲエをベースにした「ターン・ミー・グッド」~「ショッタ・ボーイズ feat.STIX」や、チルアウト系の「ウォーリア feat.Tベイビー」、サンバ調の「フェラ・クティ」など、南国を思わせるワイクリフらしいナンバーが目白押し。その中でもインパクトに残るのが、今年の流行でもあるラテン・サウンドを取り入れた「トラピカバーナfeat.ライレー」。国内盤(9月27日発売)には、「オイェ・ミ・カント」(2004年)のヒットで知られるN.O.R.E.(ノリエガ)をフューチャーしたリミックスも収録されている。

一方、米ニューヨーク州出身のエレクトロデュオ=ザ・ノックスをフューチャーした、80年代風のニュー・ディスコ「ホワット・ハップンド・トゥ・ラヴfeat.ランチ・マネー・ウィルス&ザ・ノック」や、レゲエとエレクトロ・サウンドの融合「ダブル・ダッチfeat.D.L.ヒューリー&エリック・ニマー」など、これまでのイメージを払拭した曲も収録されている。エミリー・サンデーのボーカルがフィーチャーされたサンセット・メロウ「キャリー・オン」や、クリスチャン・ソングのように聴こえる「サンク・ゴッド・フォー・ザ・カルチャーfeat.マークス・ソルヴィラ、J’ミカ&レオン・レイシー」など、スロウ・テンポの曲もすばらしい。

冒頭の「スラムスfeat.ジャジー・アムラ、H1ダフック&マークス・ソルヴィラ」や「コンクリート・ローズ feat.ハンナ・エッガン&イゾラン」など、90年代を彷彿させるスタンダードなヒップホップ・ソングも当然あるが、これまでのアルバム同様、本作も“ヒップホップ・アルバム”とカテゴライズできない、様々なジャンルが入り混じった作品に仕上がっている。また、同世代のアーティストではなく、まだ名前が浸透していない若手を起用しているところも、ワイクリフらしい。

この夏大ヒットした、DJキャレドの「ワイルド・ソーツfeat.リアーナ&ブライソン・テイラー」にサンプリング・ソースとして使われたサンタナの「マリア・マリア」は、1999年にワイクリフがプロデュースしたナンバー。ここ最近は、過去を暴露話が話題になったりと、ゴシップばかりが報じられていたが、「ワイルド・ソーツ」のヒットや本作のリリースを皮切りに、ワイクリフの再ブレイクにも期待したい。

Text: 本家 一成

◎リリース情報
『カーニバルⅢ:ザ・フォール・アンド・ライズ・オブ・ア・レフュジー』
ワイクリフ・ジョン
2017/9/15 RELEASE


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