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痛みは骨折以上、炭酸水を飲んで失神する人も… レディー・ガガ告白の“線維筋痛症”、当事者が明かす痛み

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 奇抜なファッションとメッセージ性の高い歌で日本でも大人気のアメリカ人歌手レディー・ガガさん。親日家としても知られ、2011年に東日本大震災が発生した際には日本に祈りを捧げるブレスレットをデザイン、利益を全て被災者救済のために寄付した。

そんなガガさんが今年12月からの活動休止を発表し世間を驚かせていたが、12日に「線維筋痛症」を患っていることをTwitterで明かした。

線維筋痛症は、関節や筋肉などの強い痛み、全身のこわばりなどを引き起こす病気だ。症状がひどい場合には、光や音などあらゆる外的刺激が痛みとなって現れ、社会生活を行うことが困難になることもある。日本国内でも200万人の患者がいるとみられているが、原因は未だはっきりとわかっていない。

今、線維筋痛症の患者に必要なものとは? 『AbemaPrime』(AbemaTV)では線維筋痛症を患っている当事者の方に話を聞くことができた。

■痛みは骨折並かそれ以上


 シンガーソングライターの如月まぁやさんは、6年前の高校1年生の時から線維筋痛症を患っている。光や音でも痛みを感じるというが、「何をしていても、何もしなくても痛いので、だったら好きなことをやって楽しく生きていきたい」とシンガーソングライターとして活動している。今回、ガガさんが線維筋痛症を公表したことについては「これを機に、日本のたくさんの方が病気について知って理解してくれるのではないかと期待しています」と話す。

如月さんは常に全身の痛みを感じ、それに伴って不眠や口ごもり、思考が遅くなるなど付随した症状がたくさんあるという。症状を自覚したのは高校1年生の3月で、ピアノを弾いている時の左手の違和感。最初は腱鞘炎と言われていたが、治療しても症状は悪化する一方で、手から両腕、肩、腰と痛みが広がっていったという。そして、1年後に線維筋痛症の病名がついた。

 如月さんの主治医でもある東京リウマチ・ペインクリニック院長の岡寛氏は、約600人の線維筋痛症の患者の治療にあたってきた。岡氏は「痛みを定量化する装置で、帯状疱疹後の疼痛が200くらいで三叉神経痛が300くらいの痛み度。線維筋痛症は650~700くらい。骨折が1000くらいなので、三叉神経痛と骨折の間くらいの非常に重度の痛みを持っている」と線維筋痛症の痛みについて説明する。なお、如月さんの数値は「1800」。如月さんは食事時に痛みは感じないが、炭酸水を飲んで気絶してしまう人もいるという。

厚生労働省によると、線維筋痛症の症状には5つのステージがあり、如月さんはステージ2~3に当てはまる。「髪自体が痛いわけではないが、髪が首に当たるのも痛い」と如月さん。

 岡氏はステージ3を例に取り、「痛みが強くなると段々と痛覚過敏、知覚過敏になっていく。人間は先端の方の知覚が強くて、通常では感じないようなものを痛みで感じてしまう。例えば爪を切る行為もできなくなってしまう」とし、脳が“誤作動”を起こしている状態だと説明した。線維筋痛症は30代から50代の女性に多いという。

■原因は精神的なストレス、完治するケースも


 岡氏によると、線維筋痛症にはなりやすい性格(=病前性格)があり「几帳面、完璧性、強迫性」の3つが考えられるという。「こういった方々が何か大きなストレス、トリガーというが、肉体的、精神的ストレスを受けた時に発症すると考えられている。ストレスを受けるのは脳なので、脳が関係していると考えている」と見解を述べる。

では、逆に何かのきっかけで治ることもあるのか? 岡氏は「就職が決まった、結婚したといった非常に大きなハッピーイベントがあると軽快したり、場合によっては完治するケースがある」と紹介した。一方で、「痛みは抽象的でわからないものなので、まず患者さんたちが言っている痛みを肯定する、受け入れることが必要。この人は本当に痛いのかな、と思った瞬間に治療をするための関係が構築できない。彼らが言っている痛みを受容しないと、投薬しても全く効かない」と治療における姿勢を説いた。

如月さんは近赤外線で温める治療と投薬治療を受けている。薬は1日に27錠を飲み、貼り薬や点眼薬もあるというが、「気持ちが楽です。何もしていないよりも何かをしている自分に納得するというか。(痛みは)ピタッと止まりません、残念ながら」と明かした。

 また、如月さんは寝る際に「今日は寝れたらいいな」と考えるという。「横になって布団に接しているだけでも痛いので、寝つけたら万々歳。寝つけてもすぐ起きてしまうこともあるので、体育座りして少し痛みをやり過ごして、というのを毎日繰り返しています」と話した。

岡氏は最初の治療目標を「最大時の痛みを半減させること」と説明する。「10だった痛みを4とか5にすると、今までできなかったことが少しずつできるようになる。ちょっと起きて掃除するとか、犬の散歩をするとか。達成可能な前向きな目標を立てて、階段を一歩ずつ上っていくのが治療で重要なこと」と述べた。

一方で、病気が認知されるにはまだ時間がかかると指摘する。「米国リウマチ学会の基準で『体軸(骨)の痛みを伴った体の広範囲の痛み』『3カ月以上続く中等度以上の痛み』『腱18カ所のうち11カ所で痛み』を線維筋痛症と定めている。アメリカでこの基準ができたのが1990年、日本で学会ができたのが2009年、2つの薬が保健収載されたのが2012年と2015年。すべての先生方に浸透するものもう少し時間がかかるのではないか」と懸念した。

■“スイッチ”を入れて動いた後は反動も


 では、ガガさんは今まで痛みとどのように向き合いながら、パフォーマンスを披露してきたのか? 岡氏は「恐らく彼女は“スイッチ”を入れて、その間だけすごく回転して、終わったバッタリという感じだと思う。普段はそこまで動けなくても、あのような人たちは自分でスイッチを入れられると思う。その時だけはできる。人前では(辛いところを)見せなくても結構大変だったと思う」と推測する。

如月さんもこの“スイッチ”に共感できるとし「私も人前に出る時は、自分でも痛みがちょっと軽減されているんじゃないかと錯覚します。ただ、それが終わったら3日から5日寝込むことになるので、その繰り返し」と反動があることも明かした。

線維筋痛症の人にどのような助けが必要なのか。周囲の人ができることはあるのだろうか。

如月さんは、シンガーソングライターとして「いろんな負の感情を受けても、間に音楽を挟むことで若い人に少しでも興味を持ってもらえないかなと考えています」とコメント。また、日常においては「電車とかバスに乗っている時に立っているのが辛いです。ただ見た目では分からないので、優先席に座らせてほしいとも言いにくい。今ヘルプマークがあるのをご存知でしょうか。赤いマークで『目に見えない障害を持っているので配慮をお願いします』というものです。まだ認知度が低くて、私も必ず付けていますが席を譲られたことはこの数年間で数えるほどしかないです。東京パラリンピックでもっと障害がある人が海外から来た時に、日本人が知らなくて席を譲れないというのは無いようにしていきたい」と話し、ヘルプマークの認知向上を訴えた。

 岡氏は今後の見通しとして「ドクターにも『こんな病気、本当にあるのかな』という懐疑的な意見がまだたくさんある。ところがあと1年もすると、この病気は脳のここが悪いというのをPET画像で出せるようになる。そうすると皆さんに一挙に認知されて、薬も揃って、ここ2、3年で劇的に変わっていくと思う」と語った。また今後、ストレスが強まると線維筋痛症が増える可能性はあるという。

最後に如月さんは「今回の報道を受けての1つの夢が、レディー・ガガさんにお会いしてみたいなと。何かの形でご一緒できたらいいなと思うんですけど、まず日本で私ができることをしていきたい」と話した。

(AbemaTV/『AbemaPrime』より)

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