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コミュニケーション下手でも楽しめる、謎のイベント「深夜徘徊合コン」に密着してみた

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9月2日(土)の深夜。都内某所に若き男女が集っていた。「“深夜徘徊合コン vol.2:深夏会歩”」。“合コン”と銘打たれてはいるが、ノンアルコールのうえに、運営側が「頑張らなくても大丈夫です」と明言するという、一般的な合コンのイメージをくつがえすちょっと変わった趣旨のイベントである。

とはいえ、一体なにがおもしろいのか。すべてが“謎”と言わざるをえない。主催者にはどのような意図があり、参加者たちは、なぜこのイベントに参加したのだろうか。今回は密着取材してみた。

◆ノンアルコールなうえに深夜歩くだけの合コン

午前0時、虎ノ門・金刀比羅神社にて開会式が行われ、イベントはスタートした。

⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1394679

開会式では、参加者全員に今回歩くルートの描かれた地図と秘密の封筒が配られたほか、道中の空腹を満たすためのおやつ、虫よけリングまで配布された。また、女性にはこれらに加え、指名チケットというアイテムが手渡される。

「指名チケットは、各休憩地点で気になる男性を2名指名して、次の休憩地点まで一緒に歩くことができます」(主催者)

このチケットは、男性を2名指名しなくてはならないという条件だが、これはイベント終了までフリーになってしまい、イベントを満足に楽しむことができない参加者を減らすための主催側の配慮である。各チケットには、指名可能地点が記載されており、女性はその場所でしかチケットを使用できないというルールも盛り込まれている。

指名チケットもそうだが、参加者計20人(男性11人、女性9人)で複数のグループを作り、そのメンバーで休憩地点まで歩くというルールもこの合コン独自と言えよう。

アイテムの配布後は参加者の自己紹介が行われ、開会式は終了。参加者は開会式で作ったグループに分かれ、深夜の街へと繰り出すのであった。

第1休憩ポイントの芝公園を目指す途中、ライトアップされた東京タワーを発見。参加者たちの会話は盛り上がりをみせた。

深夜ゆっくりと歩いていると、いつもの景色も昼間の喧噪とは異なる表情で見えてきた。初対面であっても意外なほど、話のキッカケは多いように感じる。

さて、こうして深夜の都内を徘徊する参加者たちだが、なぜ彼らはこの合コンに参加したのか? イタリア公園での休憩を終え、第3休憩ポイントの月島第二児童公園へ向かう途中、参加者の男性(22歳・大学生)に参加の動機を聞いてみた。

「友だちと深夜の街を歩くことはよくあるんですが、そのほとんどが飲んだあとだったので。シラフで深夜の街を歩く感覚ってどんな感じなのかなと、すごく興味があって。友だちと一緒に参加してみました」

彼の口調からは、どちらかといえば、出会いは二の次で、それよりも深夜徘徊に興味関心を向けているように思えるが……。本イベントは合コンだ。ここまでで、気になった女性はいたのだろうか?

「同い年の女性でいいなと思う方がいたので、ゴールに着くまでに何かきっかけがあれば話しかけてみようと思います」

少々照れくさそうな表情が印象的だった。

また、女性参加者(30代前半・事務)は、合コンではない通常の深夜徘徊イベントと5月に開催された第1回目の合コンにも参加。今回で3回目のリピーターだという。果たして、その魅力とは?

「NHKでこのイベントが紹介されていて、深夜にこんなことをしている人たちがいるんだな、夜型人間の自分も仲間になりたいと思って。初めて参加したとき、昼間見慣れているモノや、普段は気にも留めないようなモノが、なぜか深夜というだけで、初めて見たモノのように思えました。警告灯を振る工事現場の人形とか、昼には絶対に見られない光景を見たときは、意味もなくテンションが上がってしまいます。このように新しい発見が得られるということが、このイベントに何回も参加している理由です」

記者の感想としても、なぜかどこにでもあるコンビニの照明や、車の走行音まで何もかも別世界に存在するモノのように感じた。それが普段あまり歩くことのない深夜という時間帯であるためか、こういった変わった趣向のイベントに参加しているからなのか、理由は定かではない。しかし、五感が研ぎ澄まされたような不思議な体験をしたことは確かである。

このような感覚を覚えたのは、先述の女性や記者だけではない。記者が話を聞いた参加者のほとんどが、同様の感想を口にしている。また、合コンにもかかわらず、多くのリピーターが出会いよりも、深夜徘徊を目的に参加をしているようだ。

大半の参加者が合コンよりも深夜徘徊メインで参加する一方で、ようやく期待する本来の目的を口にする女性(22歳・大学生)も。

「深夜徘徊イベント自体、初参加なのですが、いい出会いがあったらいいなという気持ちで参加してみました」

このように話す彼女だが、個人的に深夜徘徊が好きであり、それゆえに以前から主催者である一般社団法人いっぱんじん連合が運営するマッチングサイトに登録、そのサイトを経由してこの合コンを知ったのだという。

◆非日常感を共有した者同士のコミュニケーションが生まれる

さて、そんな深夜徘徊のイベントだが、じつは今年で6年目を迎え、約30回の歴史があるという。これまでは“深夜帯に東京都内のエリアを集団でのんびりブラブラと歩くだけ”をコンセプトに掲げた催しだった。それが今年(2017年)5月に、出会いの要素を加えて“合コン”となり、今回は2回目の開催となるようだ。

そもそも、なぜこのように、深夜の街を何の目的も意味もなく、ただのんびりブラブラ歩くだけのイベントが誕生したのか。一般社団法人いっぱんじん連合の代表者はこう語る。

「僕が深夜徘徊を始めたのは、長野から上京したばかりの大学生時代でした。当時、テレビやラジオに飽きた時期があって、なんとなく、夜の11時くらいに夜の街を歩いてみたんです。そのとき、なぜかワケもなく楽しい気分になり、日が昇るまで歩いてしまいました」

それからというもの、彼はすっかり深夜徘徊の魅力に取り憑かれ、当時住んでいた水道橋周辺から、目的地は一切決めず、山手線沿線の繁華街を中心に歩いたらしい。

ではなぜ、もともと人気のあったイベントに、合コンという要素を盛り込んだのか?

「これまで開催してきた通常の深夜徘徊イベントで、アンケートを取っていた時期があって、『暗い夜道だと基本は前を見て歩いているので、相手の目を見る必要があまりなく、コミュニケーション下手な自分でも初対面の人と楽しく話すことができました』という回答を多くの参加者様からいただきました。そこで思いついたのが今年から始めた深夜徘徊合コンです。深夜徘徊イベントのコンセプトを元に合コンを実施したら、街コンや合コンに行かないような静かな人たちでも気軽に来てくれるかなと思ったことも理由のひとつです」

深夜徘徊合コンは、先述の女子大生が「苦手」と語るような、街コンなどのイベントのように、異性と話すことを強いられることや、異性の前で気取る必要もない。参加者の男性(25歳・営業職)がこう言う。

「会社の先輩(女性)に誘われたのが、深夜徘徊イベントに参加するようになったきっかけです。今回で4回目の参加ですが、このイベントでは、誰かと話すことを強要されることもないです。普段は長時間歩くことのない深夜の東京をただ黙々と歩くだけなのに、いつも新しい発見があって、それが楽しくて、たびたび参加しています」

通常の深夜徘徊イベントと合コンバージョンで何か違いはあるのか。その点についても彼に尋ねてみた。

「合コンバージョンの深夜徘徊に参加するのは初めてですが、グループ分けなどの工夫がされていて、ここまでじっくりと人と話したことがないというくらい、話しやすい雰囲気がこの合コンにはあります」

歩行中、参加者たちは和気藹々と会話を楽しんでいた。その光景は、まるで小学生の遠足を連想させる。このように賑やかな雰囲気は、通常の深夜徘徊イベントではあまり見られないとも彼は言う。

こうして、ゴール地点の晴海埠頭公園にたどり着き、閉会式を迎えた。

ちなみに、秘密の封筒の中身は、イベント中に気になる異性がいても、連絡先を交換出来なかった参加者のために用意されたメッセージカードであった。

代表者は、深夜徘徊合コンの魅力についてこのように言う。

「非日常感を共有したコミュニケーション体験を得られることですね」

今回の合コンを通し、実際にカップルが成立したのかと言えば、現状そこまではわからない。だが、各休憩ポイントでは、連絡先を交換する参加者たちの姿もあり、それは必ずしも男女間だけではなく、友だち感覚のように、同性間でも行われていた。性別を問わず、新たな交友関係が生まれたことは間違いない。

最後に、記者の本音としては……もしも取材でなければ……あの女のコとLINE交換がしたかったな(笑)。

<取材・撮影・文/水野高輝>


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