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廃村 

「想像と重ならない」「意外と人に会う」、500カ所を回った研究家が語る“廃村”の魅力

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 埼玉県・秩父市の奥地に人々から忘れ去られた村がある。山道を歩くこと約20分。目的地は山腹にある集落の岳(たけ)集落。そこにあるのは無残に朽ち果てた家、「廃村」だ。

廃村とは、過疎化が進んで人が住まなくなった村のこと。廃村は全国で年々増えているという。ところが、そんな廃村に魅力を感じ“廃村めぐり”をする愛好家たちがいる。『けやき坂アベニュー』(AbemaTV)では、廃村研究家の浅原昭生さんに話を聞いた。

■廃村は「なかなか辿り着けないことも魅力」


 浅原さんは廃村の魅力について「寂しいとかわびしいとかそういう部分はあるが、自然が豊かで静か。街中で暮らしているとある『日常の雑踏から逃れたい』というのが廃村にはある」と話す。

 廃村へは必ず昔の地図などを見て行くというが、山奥にあったり地図からずれていたりと、なかなか辿り着けないことも魅力だという。浅原さんは「行く前はこんなところだろうと想像はするが、実際に行ってみると想像とぴったり重なるということはない。行ってみてのお楽しみというか、こんなものが見つかったという驚きがある」と話した。冒険感覚で楽しめるのも、廃村の魅力のひとつだ。

また、実際に行くと人がいることもあるという。「住んでいた方が田んぼとか家庭菜園を作って通われていたり、意外と人に会う。そういう人との出会いも楽しい。昔どんな村だったのか聞くと、こんな村だったと答えてもらえる」と説明した。

さらに、廃村だけではなく廃校にもこだわっているという浅原さん。その理由を「村の共通の場ということで、(廃村で出会った人と)会話をすると分校がどこにあるとか大抵話がつながっていく」と魅力を話した。

これまで500以上の廃村を訪れ、レポートを17年まとめているという浅原さんに、オススメ廃村ベスト3を聞いた。

 第3位は東京都・八丈小島にある廃村。現在は無人島になっているが、かつては村が2つあったという。八丈小島は釣り人には有名なポイントで、訪れる人も少なくない。学校の跡や村の名残があり、魅力的な廃村だという。


 第2位は長野県飯山市の沓津(くっつ)。浅原さんによると「人との出会いが楽しかった廃村」で、「春祭りや五穀豊穣とかで集われている中に一度混ぜてもらったことがある。神社に神主さんがいて、ちゃんとお祭りをやる」と語った。


 第1位は、群馬県嬬恋村の小串(おぐし)だ。浅原さんによると小串鉱山という硫黄鉱山があったといい、鉄塔や職員住宅の跡が残っている。

魅力が語られる一方で、廃村は年々増え続けている。国土交通省・総務省調べによると、平成11~27年の間に474もの村が廃村になった。また、2050年までに無居住化するとされている地点は日本中に多数存在する。

 廃村が進んでいる理由について浅原さんは「人が減っているというのが大きな原因。平成の廃村は、インフラが便利な時代になったことで、まとまって住んだ方が効率が良いということで“コンパクトシティ”という形」と見解を述べる。

また、「平成の廃村と昭和の廃村は構造が違う」とも指摘し、「昭和の廃村は村から下に降りれば仕事がいっぱいあったという時代。沓津や小串は昭和の廃村。平成の廃村に関してはどうなっていくのか、正直わからない」と述べた。

■廃村を宿泊施設として活用する動きも


 そんななか、泊まれる廃村「大平宿」が注目を集めている。長野県飯田市の中心から車で約30分の場所にある大平宿。ネットでは「不便だけど面白い!」「タイムスリップしたかと思った」「アレが使えないとは」という口コミが寄せられている。

なんとも古そうな古民家が並ぶ集落だが、1軒に宿泊している一団がいた。話を聞いてみると中学時代の同級生の集まりで、「昔の生活が体験できる。民家もずっと残って欲しい」「テレビもなくて、携帯も繋がらなくて何もない。これはこれで面白い」「囲炉裏の前にみんなで並んで食事できるのは楽しい」と魅力を話した。

 大平宿は、宝暦四年(1754年)に人が移り住んだとされ、宿場町として発展。しかし昭和三十年代に国道256号が開通すると、大平の交通や物流は減少し過疎化が進んだ。そして昭和45年、やむなく集団移住を決定し廃村となった。

現在の大平宿は、一本道に12軒の古民家が並んでいる。その中でも「大蔵屋」「からまつや」「深見荘」「下紙屋」「八丁屋」「藤屋」などは宿泊できる古民家だ。「深見荘」は1人1泊2300円で一軒家を貸切にでき、中には昔話に出てきそうな雰囲気の囲炉裏がある。食事は薪を使った自炊になる。

 なぜ廃村を宿泊施設としているのか。現在、この大平宿の運営を委託されている南信州観光公社の担当者は「家を使いながら残すというのが一番のポイント。囲炉裏かまどの生活、薪風呂の生活、実際に使って家に息吹を与えながら残していく。使っている人も良い経験ができて、家も残っていく。そんな仕組みを目指している」と話す。宿泊費は家の維持のために使われているという。

かつて大平宿に住んでいた元住民の大蔵達子さん(75)は、「大蔵屋」として自分の生まれ育った家が残っていることについて「家はあると心が休まる」と話した。

浅原さんは、廃村を訪れる時の注意点について「廃村はもともと住んでいた方がいる。その人のものだと思って訪れることが大切。見させてくださいという気持ちで臨むことと、人と会ったら挨拶するとかゴミを捨てないとか、日常的なマナーをしっかりと守ること。こういう気持ちで来ましたという目的がわかるようにフレンドリーな気持ちで訪ねると楽しめると思う」と推奨した。

(AbemaTV/『けやき坂アベニュー』より)

▶ 『けやき坂アベニュー』は毎週日曜日 12:00~14:00「AbemaNews」チャンネルにて放送!

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