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自殺という現代社会の深刻な問題を訴えるロジックの姿勢に感服 / 「1-800-273-8255 feat.アレッシア・カーラ&カリード」(Song Review)

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米メリーランド州ゲイザースバーグ出身のラッパー、ロジックの最新シングル「1-800-273-8255」が、米ビルボード・ソング・チャートで自身初のTOP10入りを果たし、最新チャート(2017年9月23日付)では遂に5位まで到達した。R&Bチャート、ラップ・チャートでは2位まで上昇中、首位獲得も目前だ。

この曲は、5月5日にリリースした3rdアルバム『エブリバディ』の先行シングルとして、アルバム発売の1週間前、4月28日にリリースされた。本作は、リリース翌週のアルバム・チャートで自身初のNo.1デビューを果たしている。

フィーチャリング・ゲストには、「ヒア」や「スカーズ・トゥ・ユア・ビューティフル」などの全米TOP10ヒットで知られる、女性シンガー・ソングライターのアレッシア・カーラと、デビュー作『アメリカン・ティーン』が最高4位をマークした注目のR&Bシンガー、カリードの2人がクレジットされている。両者が参加したことも含め、ハードな要素は皆無の柔らかく美しいメロウ・チューンだ。

しかし、この優しく物悲しいサウンドに乗せた歌詞は、なかなか重い。タイトルの数字が示すのは、自殺予防相談の電話番号で、自身の体験談から書かれた「自殺志願者の思い」が、生々しく綴られている。

「誰にも打ち明けなかった…」からはじまるこの曲、ヴァース1では「死にたい、生きてたくない」と自殺願望を訴えるが、ヴァース2では「生きていて欲しい、死んではいけない」ともう1人の自分が否定し、アレッシアが諭すように「道のりは長いけど頑張って、暗闇から光を見出すの」と、救いの手を差し伸べる。葛藤を抱きながらも、ラストは「もう死にたいなんて思わない」という前向きな思いを吐きだし、曲を締めくくる。重い内容ではあるが、ラップと歌を絡ませながら丁寧に歌うロジックと、アレッシア・カーラ、カリードの優しく語りかけるような歌声がリスナーを癒してくれる。

これまでに4500万回の再生回数を記録しているミュージック・ビデオも、同性愛やいじめで悩む主人公の少年が、銃を持ち出して死のうとするシーンがあったりと、衝撃的な内容だ。3人はモニター越しに語りかけ、自殺願望者である少年や、このビデオを見ている同じ思いの人たちを止めようとしている。「この曲に助けられた」というメッセージも、ビデオのコメント欄やSNSなどに投稿されていた。

両親はドラッグ中毒で、兄弟はそのドラッグを密売していたという、とんでもない家庭で育ったロジック。日本では考えられないような環境だが、アメリカでは両親がドラッグやアルコール中毒で子育てできない状況に陥るケースも多いという。辛い過去ではあるが、公表したくない自身の生い立ちを包み隠さず、現代社会の深刻な問題として訴えるロジックの姿勢に感服する。この曲がこれだけ支持されているということは、同じ悩みをもった人たちが、それだけいるということかもしれない。

楽曲は、ロジック、アレッシア・カーラ、カリードの3人と、6ixという音楽プロデューサーの4人によって作られた。6ixは、ロジックがリリースしたこれまでの作品全てに携わっている人物で、新作『エブリバディ』の制作・プロデュースも手掛けている。

Text: 本家 一成

◎リリース情報
「1-800-273-8255 feat.アレッシア・カーラ&カリード」
ロジック
2017/4/28 RELEASE


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