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都内には老朽化分譲マンションが1万棟以上!東京都の支援制度で建て替えは進む?

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都内には老朽化分譲マンションが1万棟以上!東京都の支援制度で建て替えは進む?
築40年、50年といった高経年マンションの増加が課題となってきている東京都が、その対策として、新たに容積率※を緩和するなど建て替えを支援する制度をスタートさせた。どのような制度なのか、どのくらいの効果が期待できるのか、都の担当者に聞いてみた。
※容積率:敷地面積に対する、建物の延べ床面積の割合

周辺建物との共同化による建て替えで容積率を緩和

東京都によると、都内には分譲マンションが約5万3000棟あり、そのうち2割強にあたる約1万2000棟が旧耐震基準の建物だという(「マンション実態調査」東京都2011年)。旧耐震基準とは、1981年6月に施行された現行の耐震基準より前の基準のこと。古い基準で建てられたマンションは、震度6強や7といった大地震に見舞われると倒壊する可能性があるのだ。

こうした旧耐震マンションは耐震診断をして必要に応じて補強するか、建て替えをするのが望ましいが、建て替えはなかなか進んでいないのが実情だ。その理由の1つが敷地条件や建築規制などによる容積率不足だという。

建物の延べ床面積は容積率によって制限されており、容積率いっぱいに建てられている建物は建て替えても床面積を増やすことができない。これまで建て替えが実現したケースの多くは、建て替えて増えた住戸を分譲することで工事費用の大半をまかなえたが、容積率が余っていない場合はそれができないのだ。それどころか、マンションを建てた後に建築規制が強化されたため、容積率など現行の基準に適合しない「既存不適格」物件が少なくなく、建て替えると建物が小さくなってしまう場合すらある。

そこで今回、都が新たに打ち出したのが「マンション再生まちづくり制度」だ。これはマンションとその周辺の建物が敷地を共同化するなど、街づくりと連携した建て替えを促進するのが目的だ。区市の申請を受けて、都が指定したマンション再生まちづくり推進地区において、マンションの管理組合に対し建て替えの検討に必要な費用などの一部を補助する。

「マンション再生まちづくり推進地区を指定するには、区市がマンション再生まちづくり計画を取りまとめ、都が地区を指定する手続きが必要です。地区に指定するには、地区内に旧耐震マンションがあることなど、いくつかの要件があります」と教えてくれたのは、東京都住宅政策推進部マンション課の小林秀行さんだ。
いずれマンションの建て替えが「当たり前」のことになる!?

新制度での容積率緩和については、これまでの共同住宅建替誘導型総合設計制度では土地ごとに定められた「基準容積率」に上乗せできる「割増容積率」の上限が最大でプラス300%だったものを、一定の要件を満たす地域では最大でプラス400%に高める。最大で敷地面積の100%に相当する分の広さの床面積を増やせるのだ。またこれまでの緩和策では周辺建物と敷地を共同化する場合に、古いマンションの敷地の2倍程度の広さの敷地までが上限だった。これを5倍程度まで拡大し、より大規模な街づくりにも適用できることとした。

都では新制度の施行に先立ち、2015年度から3地区を選定し、モデル事業として、区市のまちづくり計画策定を補助金などで後押ししてきた。その3地区とは品川区の大崎西口駅前地区(約1.3ha)と杉並区の方南町駅周辺地区(約4.5ha)、それに多摩ニュータウン(多摩市)の諏訪・永山地区(約170ha)だ。これらの3地区では現在、区市が引き続きまちづくり計画の策定に向けて検討を進めている。またそれ以外でも計画策定に向けた動きが出ている地区もあるという。

「旧耐震マンションなどの高経年化する建て替えを促進するため、都では緩和策を含め、補助制度などさまざまな支援策を充実させてきています。それにより、マンションの建て替え事例が増えて、管理組合が『自分のところも建て替えを考えてみよう』と検討してくれることを期待しています。これまではマンションの建て替えというと増えた住戸を分譲することで、自己負担を少なくして実施されるケースが大半でした。しかし、これからは一戸建ての建て替えと同様に、延床面積が増えなくても、区分所有者の方々が自分たちで費用を負担する建て替えも進むようにしていければと考えています」(小林さん)

新たな容積率緩和などの支援策が登場したからといって、マンションの建て替えがすぐに進むわけではなさそうだ。だが、建て替えを進めやすくする制度や支援策が整うことで、いずれマンションの建て替えが「よくあること」になるのかもしれない。老朽化マンションの建て替えで周辺の整備が進めば、街が安全で快適になり、資産価値の向上にもつながるだろう。
●取材協力
・東京都住宅政策推進部マンション課

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