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「経産省も経団連も、どうして月末は忙しいとわからなかったのか」プレミアムフライデーの見通しの甘さを厳しく批判 「月曜午前休で日曜の消費活性化」も?

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 経済活性化の切り札としても期待されていた「プレミアム・フライデー」。開始からわずか半年で早くも見直しが検討されることになった。

 プレミアム・フライデーは、月末の金曜日の早めの退社することで消費喚起を図ることを目的に、2月から開始された。経済産業省によると、これまでの7回の実施のうち、早期退社に取り組んだ企業は着実に増加し、約707社に上っているという。

しかし、当初は「毎月第4金曜日に実行する。ますます盛り上げていって、日本経済を元気にしていく。これを消費拡大の起爆剤にしたいという風に思っている。手ごたえを十分に感じている」と語っていた経団連の榊原定征会長も、今月11日の定例会見で「特に地方に行くと『プレミアム・フライデー、What?』みたいなところがあって、全く浸透していないところもある」と課題があることを認めていた。

 経産省の委託を受けた博報堂などの企業からなる「プレミアム・フライデー推進協議会」が6月に実施した意識調査でも、半数を超える人が「賛成していない」「あまり賛成しない」と回答、特に地方への浸透率が低いことが指摘されていた。榊原会長も「一番大きな課題は月末の金曜日だということ。月末からずらしてほしい、ないしは月初とかにしてほしいという声が非常に強くある。見直すとすれば、それもひとつの対象になるかと思う」と、実施日の見直しに言及したのだ。

 街行く人からは「僕的にはほとんど『何だそれ?』というレベル。月末よりはいいかもしれないが、月初はミーティングとかが多いので、それはそれで難しいのかなと」(会社員・40代)、「首都圏だけの話なのかと思った。地方はあまりそういう話は全然出ないので」(会社員・30代)など、好意的な意見はあまり出なかった。

労働問題が専門の常見陽平・千葉商科大学専任講師は「筋が悪かったということが証明された。これは経産省と経団連が血税を使ってやった政策だ。トライ・アンド・エラーという考え方もあるかもしれないが、どうして月末が忙しいということが分からなかったのか」と厳しい言葉で批判する。

 その上で、「軌道修正して成功させようとすること自体は良いと思うし、評価している。経産省と経団連の共同提案だったという点ではなかなか画期的だった。クールビズだって、浸透するまでには時間がかかった。その意味で、プレミアムフライデーを広げていこうという強い意志を持っていることが確認できたのは良いと思う。だからといって、月初にずらすというのはこれまた筋が悪い。月初は経理の人が忙しいし、ミーティングも多い。また、どこまで推進するつもりだったのか、何をもって成功とするのか、ということが曖昧だった。消費促進の点から言えば、少なくとも推進協議会の企業はお金を使ってもらうための面白い施策をもっと出しなさいよということだ」と指摘した。

一方、退社時間にこだわるのではなく開始時間を遅らせればいいと言うのは、若新雄純・慶応大学特任准教授。

若新氏は、「月初か月末かという問題ではなく、みんなで早く帰ろうということに無理がある。私たちは開始時刻は守るけれど、終了時間は守らないという傾向にある。翌週に仕事を持ち越したくない、帰りづらい雰囲気もある金曜日に早く帰らせるよりは、月曜午前を休みにする方がいい。日曜日の夜に遊びにいくことができ、消費もするかもしれない店がやってなくたって、家にいればいいだけ。」と代替案を提案した。

 この若新氏の代替案に対して、ジャーナリストの有本香氏は「それで消費が伸びるわけではない。イスラエルでは毎週安息日の前に店が全部閉まって、鉄道も止まってしまう。街は真っ暗になるが、安息日の前後は街で爆発的に消費をしたり、家で家族と過ごすために物を買いこんだりしている。消費というのは、こっちが伸びたらこっちが減るということもあるわけだから、両方いいとこどりをしようというのは、はなからおかしな考え方だ」とプレミアム・フライデーの根本的な問題点を指摘した。

プレミアム・フライデーを月初に見直すという今回の案については「消費を喚起するために、と言われても、遊びのためのお金はそもそも決まっているし、月初になっても変わらない」「それよりも土曜日が祝日だったら金曜日は休みになるような振替休日を作った方が良いのではないか。今年は4日も祝日と土曜日が重なっていた」といった意見もある。

そもそもプレミアム・フライデーは、「月末金曜はちょっと豊かに」をキャッチコピーに、国民一人ひとりが「特別な人」と「特別な時間」を過ごすことで「豊かさ」「幸せ」につながる充実した生活や時間を作る取り組みだとされている。常見氏も、この政策がいま問われているのは、「誰のためのものか」だと指摘、「もともとが格差社会政策だと思う。確かに経団連は働き方改革を頑張っているが、皮肉なことに早く帰るための打ち手を講じることのできる企業、お金のある人々たちにとっての『プレミアム』になっている。時給換算の非正規雇用の人にとってはお給料が減るし、サービス業の人はさらに忙しくなる。土日に使われていたお金が前倒しで使われるだけということも考えられる」として、メリットを享受できない人々の存在を忘れてはいけないと戒めた。

(AbemaTV/『AbemaPrime』より)

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