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Apple「iPhone X」発表、"スマートフォンの未来"に踏み出す新デザイン

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米Appleは9月12日 (現地時間)、Apple Park (米カリフォルニア州クパチーノ)でスペシャルイベントを開催し、スマートフォンの新製品「iPhone X」を発表した。初代iPhoneの登場からスマートフォンは10年の歴史を積み重ねてきた。10周年の節目の年に投入するiPhone Xを、同社は「スマートフォンの未来」とアピールした。iPhoneで初めて有機EL (OLED)ディスプレイを搭載。ホームボタンが無く、狭額縁で表面全体にディスプレイが広がる。ジェスチャーや顔認識テクノロジを用いて、スマートフォンの新たな使用体験を形にしている。64GBと256GBというラインナップで、日本のApple Store価格(税別)は、64GBモデルが112,800円、256GBモデルが129,800円。10月27日に予約注文の受け付けを開始、発売は11月3日だ。

ディスプレサイズは、iPhone 7 Plus (5.5インチ)よりも大きい5.8インチだが、狭額縁であるため本体サイズが143.6×70.9×7.7ミリと、iPhone 7 Plusよりも高さが14.6ミリ、幅が7ミリ小さい。手のひらにフィットする大きさである。フレームにはステンレススチールが用いられており、前面だけではなく、背面も耐久性に優れたガラスで覆われている。それらが一体化して優雅な丸みやカーブを描く、大胆で精緻なデザインだ。IP67に適合する防沫/耐水/防塵性能を備える。

5.8インチ・ディスプレイは2,436×1,125ピクセル (458ppi)。Phoneで最も高解像度である。コントラスト比は1,000,000:1と、iPhone 7シリーズ (1,300:1)を大きく上回る。逆にOLEDは色域や明るさが弱点になるが、iPhone 7シリーズと同様にP3の広色域に対応、最大輝度は625cd/m2だ。また、周囲の光の色に合わせてディスプレイの色や明度を自動調整する「True Tone」をサポートする。

従来のiPhoneでは、ホームボタンが、ホーム画面への移動、マルチタスキング画面の呼び出し、Siriへのアクセス、スリープ解除、Touch IDなどに用いられていた。ホームボタンがないiPhone Xでは、画面の下からスワイプアップしてホーム画面に移動する。上にスワイプした指を止めるとマルチタスキング画面になる。Siriはサイドボタンを長押しする。

スリープ解除は、端末を持ち上げるか、画面をタップする。そしてアンロックや認証には顔認識Face IDを用いる。Face IDを使うには、まず「TrueDepthカメラ」と呼ばれる前面のカメラを使って顔のマッピング情報を登録する。TrueDepthカメラは、7メガピクセルカメラ (F2.2)、赤外線カメラ、ドットプロジェクタ、投光イルミネータなどを備えており、目に見えない30,000以上のドットを投射して、ユーザーの顔の精微な深度マップを作成する。アンロックや認証は、iPhone Xの画面をのぞき込むだけ。簡単に完了するが、安全性はTouch IDよりも高い。この顔を正確に解析できる機能を使った「アニ文字」というユニークな機能もある。動物などの顔の絵文字を選び、カメラに向かって表情を変えたり、話しかけると、その表情で絵文字が動くアニメーションを作成できる。

背面のカメラは、12メガピクセルの広角カメラ (F1.8)と望遠カメラ (F2.4)を装備する。光学式手ブレ補正機能もデュアルになり、iPhone 7 Plusよりも安定してブレを抑えたシャープな撮影が可能。新しいカラーフィルタ、クアッドLED True Toneフラッシュを備える。

OLEDディスプレイやデュアルカメラを搭載するスマートフォンはすでにいくつも存在する。そうした中でiPhone Xを際立たせるのが、Appleが設計したSoC「A11 Bionic」、そしてモバイルOS「iOS 11」である。

A11 Bionicは、効率的に動作する4つのコア、パフォーマンスを引き出す2つのコアという構成。さらに機械学習向けのニューラルエンジン、そしてAppleが設計した3コアのGPUを搭載する。ニューラルエンジンは、人、場所、物を認識して適応する機械学習のタスクをこなす。iOS 11にはローレベルのグラフィックスAPI「Metal 2」や機械学習向けの「Core ML」といったフレームワークが加わる。

たとえば、ユーザーが髪型を変えたり、眼鏡をかけても、Face IDはユーザーを認識するようになる。ユーザーの変化を学習し、適応するからだ。様々な撮影状況に適応して被写体と背景を正確に解析できるので、iPhone Xでは背面カメラだけではなく、前面カメラでも背面をボカしたポートレートモードで撮影できる。また、今年はポートレートモードの新しい機能として「ポートレートライティング」がベータ提供される。カメラが感知する深度など様々な解析から、被写体に自然で様々な種類の照明を当てるエフェクトを可能にする。

Metal 2やCore MLを用いて開発された3Dゲームやメディアアプリ、拡張現実 (AR)は、スマートフォンでパワフルに動作する。そうしたリッチな機能や性能を提供しながら、iPhone 7よりも最大2時間長く駆動する効率的な動作を実現している。ハードウエア、SoC、OS、アプリの全てをAppleがデザインすることで実現する体験が形になっている。

ディスプレイ:5.8インチ Super Retina HDディスプレイ (2436×1125、458ppi)
SoC:A11 Bionic (効率コア×4、パフォーマンスコア×2)、3コアGPU、ニューラルエンジン、M11モーションコプロセッサ
ストレージ:64GB/256GB
カメラ:背面12メガピクセル・デュアルカメラ(広角F1.8/望遠F2.4、デュアルOiS)、前面7メガピクセル (F2.2)
ワイヤレス:Wi-Fi、Bluetooth 5.0、NFC
センサー:Face ID、気圧計、3軸ジャイロ、加速度、近接、環境光
その他:音量調節スイッチ、サウンドオン/オフ・スイッチ、サイドボタン、ステレオ・スピーカー、マイク、Lightningコネクタ
カラー:スペースグレイ、シルバー
本体サイズ:143.6×70.9×7.7ミリ (重さ174グラム)
同梱物:EarPods with Lightning Connector、Lightning - 3.5 mmヘッドフォンジャックアダプタ、Lightning-USBケーブル、USB電源アダプタ

iPhone Xは本体を置くだけで充電ができるワイヤレス充電に対応し、Qi規格に対応する充電器を幅広く利用できる。BelkinとMophieがiPhone X向けにデザインしたワイヤレス充電器を発売する他、イベントではスニークピークとして、1つのマットの上にiPhone、Apple Watch、AirPodsなど複数のデバイスを置いて同時に充電できるワイヤレス充電器「AirPower」を紹介した。2018年に登場する予定だ。

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