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【今さら聞けない】確定拠出年金のイロハを税理士に聞いてみた【後編】

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前編では、確定拠出年金という老後の蓄えを準備する一手段があることをご紹介した。その後半で、専門家から最近では企業単位で確定拠出年金の導入を進めていることが多いという話があった。「教えて!goo」に寄せられた「確定拠出年金について教えてください」という質問を通して、その実態を見ていこう。

■企業年金や退職金が確定拠出年金に変わる?

質問者は、確定拠出年金の年金としての位置づけと、退職金との関係について問うている。前者については、昔は企業が独自に積み立て運用していた企業年金に取って代わるものであり、厚生年金には上乗せする関係にある、という回答が主であった。

「制度の経緯からすれば『上乗せ』とも言えますが、実際には別物です。 『厚生年金基金』は厚生年金の上乗せでしたが、基金が破たんをきたした。そこで上手く基金を解散できたところなどは、基金の代わりに確定拠出年金と言うモノを労働者にあてがった。確定拠出年金は労働者の自己責任で投資額(掛け金)の運用指示を行う」(srafpさん)

「厚生年金を一階部分とすると、その上の二階部分が昔は企業年金だったのが今は確定拠出年金に切り替わっています。企業年金の場合給付額が決まっているのですが、低金利の時代、なかなか予定した運用が出来ずに企業側が追加の支出が必要になることが続いていました。そこで、給付額を保証するのではなく、積立額を保証する制度にしました」(trajaaさん)

退職金との関係としては、この代替として確定拠出年金があるが、受取には退職金のようにも、年金のようにもできるというオプションがつく。

「退職金としても年金としても受け取ることができます」(Moryouyouさん)

「対象年齢に達したときに、一時金(退職金)として受領するか? 年金のように毎年分割で受領するかを貴方が選択するのです」(trajaaさん)

こうしてみると、受け取る金額があらかじめ確定していた従来の企業年金や退職金とは違い、確定拠出年金で「確定」しているのは、月々の掛金だけということのようだ。ではなぜ今、確定拠出年金の導入が進められているのだろうか。

■確定拠出年金で得られる3つの節税ポイント

推進の理由は、税制優遇措置にある。この節税という側面について、前編に続いて、元国税調査官で税理士の松嶋洋氏に解説していただいた。

「確定拠出年金制度に加入する個人については、以下の3つの節税効果があると言われます。
まず、1つめとして、支出する掛金について、所得控除が認められること。確定拠出年金制度に対する個人の拠出分と、個人型確定拠出年金の拠出分は、その全額が所得控除として認められます。このため、拠出するだけで、所得税・個人住民税の節税になります。とりわけ、所得控除による節税額は、所得金額が大きければ大きくなりますので、より大きなメリットを受けられます」

控除額は掛金の金額によって決まるので、もともとの所得金額とは関係ないように思えるが、そうではないという。控除とは言ってみれば、税金を負けてもらう仕組みのこと。控除による節税効果を考える場合、負けてもらわなければいくら払うはずだったのか、を見る必要がある。所得税は、所得金額によって税率が決まっており、高額所得者ほど高い税率が適用される。年間の所得金額が195万円以下の人の場合、税率は5%、330万円までが10%、1800万円を超える人の場合は、40%の税率が適用されている(2017年9月現在)。このため、同じ掛金でも、もともと所得の5%だった税金を負けてもらうのか、40%の税金を負けてもらうのかで、大きな差が出るわけだ。

松嶋氏に解説の続きを聞こう。

「2つめは、運用益に課税されないこと。拠出した資金で金融投資を行って年金の基礎となる資産運用を行いますが、その運用によって得た利益に、所得税は課税されません。このため、大きな複利効果が見込まれると言われています。3つめとしては、引出し時の課税も軽減されること。確定拠出年金については、老齢給付金、障害給付金、死亡一時金としての給付がありますが、メインの60歳から受け取る老齢給付金については、年金で受給するか一時金で受給するか選択することができます。年金で受給する場合、所得税の公的年金等控除の適用を受けることができ、節税になります。一方、一時金で受給する場合でも、退職所得扱いになり、退職所得控除の適用を受けることができます」

確定拠出年金は自分で運用する分、リスクを抱え込まざるを得ないことは前編でも解説したが、その分、税金がかかるタイミングや額を減らすことでハードルを下げている制度ともいえよう。リスクとメリットを正しく理解することで、普通の年金や退職金以上のリターンを手にできる可能性もある制度なのだ。

●専門家プロフィール:元国税調査官の税理士 松嶋洋
東京大学を卒業後、国民生活金融公庫を経て東京国税局に入局。国税調査官として、法人税調査・審理事務を担当。税務調査で望ましい結果を得るための法律論・交渉術に関する無料メルマガを提供中

ライター 樹木悠

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)


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