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「スカイアクティブX」は飛ばしても燃費の悪化が少ないフラットな特性【MAZDA SKYACTIV-X試乗】

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これまで内燃機関は1876年にニコラス・オットーが発明した火花着火のガソリンエンジン(オットーサイクル)、1892年にルドルフ・ディーゼルが発明したディーゼルエンジン(ディーゼルサイクル)の二つが主流で、長きに渡り進化を行なってきた。しかし、どちらも万能ではなく長所と欠点が存在するため、用途や運転スタイル、走行環境などに合わせ最適なユニットを選択しているのが現状だ。

そこに風穴を開けるが、今回紹介するのが「内燃機関の究極の姿」と言われている、ガソリンと空気の混合気をディーゼルのようにピストンの圧縮によって自己着火させる「圧縮着火(Conpression Ingition)エンジン」だ。これまで様々な自動車メーカーが開発を進めてきたが実用化できなかった“夢のエンジン”だが、それをマツダは実用化に成功し、その技術を盛り込んだ「スカイアクティブX」を発表。現在2019年の実用化に向けて鋭意開発中だが、ドイツで行なわれた「グローバル次世代技術フォーラム」でプロトタイプに試乗することができた。

そもそも、なぜマツダは圧縮着火エンジンをモノにすることができたのか? それはまさに“ブレイクスルー”である。これまで圧縮着火エンジン実用化への高いハードルは「燃焼可能な回転・負荷の狭さ」と「圧縮着火/火花着火の切り替え」だった。これを実現させたキーワードは、何と圧縮着火では不要なはずのスパークプラグ。火花着火の領域で「仕方なく」使われていたスパークプラグを逆に圧縮着火のタイミングのコントロールに使う……と言う逆転の発想により、圧縮着火燃焼可能な回転・負荷を拡大しながら、燃焼の切り替えの完全な制御に成功。更に異常燃焼を制御するためのリアルタイム補正や、瞬時に異なる濃度の混合気をミキシングできる超高圧燃料噴射システム(直噴ガソリンエンジンの約2倍~2.5倍)などの様々な技術により、冷間時や高回転域を除くほぼ全域で圧縮着火を可能にしている。これがマツダの独自技術「SPCCI(スパーク・プラグ・コントロールド・コンプレッション・イグニッション=火花点火制御圧縮着火)」である。

エンジンは2Lで現行スカイアクティブGとボア×ストロークで圧縮比は16.0。エンジンをパッと見て解るのは、「筒内圧センサ」、「高圧燃料系」、「高応答エア供給機(ルーツブロア=スーパーチャージャー)」程度で、それ以外は正直“特別”なエンジンの雰囲気はほとんどない。スペックは190ps/230Nmを目標に開発が進められているそうだ。

ある開発スタッフは「やっと車両に搭載できた……と言う状態」と語るが、エンジンを始動させると、肩透かしを食らったかのように普通に回る。そして、走らせた時の第一印象は「違和感のない違和感」だった。アクセルを踏んだ時の初期応答性の良さはディーゼル、実用域のフラットなトルクの力強さはライトプレッシャーターボ、そして、高回転まで綺麗に吹け上がる伸びの良さはガソリンNAと、様々なエンジンの“美味しい所”が融合されている。また、少しだけ低音を効かせた乾いたエンジンサウンドやレッドゾーンまでストレスなく滑らかに回る感じなど、官能性の部分に関しても、マッチングやチューニングなどは何もしていないと言う素の状態だったが、かなり好印象だった。

もちろん、細かいことを言えばラフなアクセル操作時に「カリカリ」と言うノッキング音や失火しているような燃焼の谷間などを感じたが、そんな程度である。

試乗中は様々なデータが計測されていたが、その一つが燃費。アウトバーンをかなり元気に走らせたペースで6.5L/100km(15.3km/L・6速MT)、日本の高速道路並みのペースで走らせたペースで5.3L/100km(18.8km/L・6速AT)を記録。ちなみにスカイアクティブG(2.0L)を同条件で走らせた時と比べると、前車13.5%、後者が17.5%良い数値だったと言うが、それよりも速度域が違っても燃費の悪化がそれほどない=フラットな燃費性能=走りと燃費のトレードオフが少ない……と言う事に注目してほしい。

市場への導入は2019年。夢のエンジンの実現にリーチを掛けたマツダの革新、非常に楽しみである。

(山本シンヤ)

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