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東電、「トンチンカンな」新規ビジネス乱発に嘲笑広がる…原発廃炉費用捻出に必死

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 東京電力ホールディングス(HD)が家庭向けの新事業創出に必死だ。エプコと住宅の省エネサービスを提供する新会社を設立、ソニーともIoT(モノのインターネット)化を活用した住宅向けサービスを始めた。2000万軒の契約家庭に付加サービスとして売り込んでいく方針だ。

福島第一原発事故の廃炉賠償費用を賄うために、なりふりかまわず稼ぐ必要がある東電HDだが、業界では「これまで殿様商売をしてきた東電が営業などできるのか」と先行きを懸念する声が大勢を占めている。

「なんともこぢんまりとした記者会見でしたよ。天下の東電の発表会ですが、記者は20人程度でした」(経済部記者)

8月9日、東電HDはエプコとの新会社設立を発表した。東電の顧客に省エネ診断を実施し、診断結果に基づき、給湯器やガスコンロなど家庭の省エネにつながる機器を販売するという。確かにビジネスモデルは地味で記者の関心の低さもうなずけるが、電力会社が省エネ事業を始めるのは、ビジネスとしては「外れ」ではないだろう。問題は販路、つまり、「どのように売るか」だ。

9月に営業を開始し、2021年度末に累計13万件の顧客の獲得を目指すとしている。この目標を達成するためのハードルは非常に高い。

「営業は東電系列の関係会社が担うらしいが、電力業界は東電のみならず、営業力がない。これまで、必要がなかったからだ。地域独占で“待っていれば仕事が生まれる”業界。バカ正直に、省エネ診断しませんかといったところで、聞く耳を持ってもらえないだろう。具体的な普及策は何も見えてこなかった」(同)

●スマートホームサービス

一方、市場関係者の嘲笑を買ったのは、その2日前、ソニーと始めたIoTでの新サービスだ。第一弾として家の見守りサービスを開始。ソニーの機器を活用して、家庭内のエアコンの稼働状況などをスマートフォンに通知する。外出先でも家庭の状況を把握できるというわけだ。将来的には、音声で家電も操作できるようにする方針で、IoTでの家電一括管理を視野に入れる。

本サービスも前述の省エネサービス同様に、どのようにこのサービスを普及させるかが不透明で、実際に発表の場では質問が記者から飛んだ。だが、このサービスは将来性そのものを疑問視する向きもある。

家中の家電、照明、ドア、エアコンなどを結び、タッチパネルや音声で自由に操作できる「スマートホーム」の構想はかなり前からあるが日本では遅々として進まない。

「家電各社はIoTに対応した製品を出しているが、仕様が異なり、これらを一括管理するのは不可能ではないが至難の業」(家電メーカー幹部)

とはいえ、すべての家電、車などを新規に購入して円滑にIoTを実現しようとすると「安く見積もっても数百万円の費用が必要」(同)。実際、スマートホームで先行する米国でも家庭の導入実態は、ガレージドアの開閉や玄関ロックなど一部にとどまっており、個別に対応しているのが現状だ。

●アマゾンの存在

こうした状況に風穴を開けつつあるのが、米アマゾンだ。スピーカー型の音声認識端末「アマゾンエコー」は17年3月末に出荷台数が500万台を超えた。音声で家電の操作やECサイトでの買い物ができる。アマゾンは「エコー」の技術を積極的に公開しているため、エコーに対応した製品やサービスが多数生まれ、ユーザーの利便性を高めている。エコーに話しかけるだけで、テレビの電源オンオフやエアコンの調整などはもちろん、ウーバーで車も呼べるし、スターバックスで待たずにコーヒーを受け取ることも可能だ。

日本でエコーは未発売だが早晩投入されるだろう。「稼ぐ」ことを再建計画の柱に据える東電HDだが、ソニーとの取り組みしかり、ただでさえ営業力が弱い上にサービス展開の意思決定にもたついていれば、アマゾンに一気に市場を席巻されてしまうだろう。
(文=編集部)

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