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一度行ったら脱出困難な町……日本有数の謎地域(褒めてる)!? 和歌山県上富田町に観光案内所が誕生

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 この謎自治体は、ぜひ一度は訪れるべき。

「上富田町に観光案内所ができた」

そんなにわかに信じがたい情報を聞き、調べて見たところ確かに「紀伊民報」9月2日付に「朝来駅に観光案内所 情報発信の拠点に」と報じられているではないか。

と、ここまで数行を読んで読者は「なんだよ、上富田町って?」と思っているであろう。

一度地図を見てみるとよい。和歌山県上富田町は謎多き自治体である。

北は田辺市、南は白浜町。それぞれ、平成の大合併によって巨大化した自治体に囲まれながらも、合併をせず独立を保っているのである。

こんな孤高を保つ自治体というのは、何かしらお金が落ちる施設や産業などを持っているもの。しかし、調べてみても確かに幾つかの工場などはあるが、目立つものはない。

実は、上富田町が平成の大合併において独立を保ったのは、もっと単純な理由。意見が割れたからである。2008年、第2次市町村合併にかかる特例法の期限を前に住民の意向を調査したところ、周囲の市町村との合併反対が3,808人。賛成が3,747人。パーセンテージでは、49.86%対48.99%となったのである。

このあまりの僅差に、合併をしないという選択が決定したのである。もちろん、田辺都市圏のベッドタウンとしての機能もあるため、ある程度財源は確保されており、合併しないと町の財政がヤバいというような問題がなかったのも大きな理由。ともあれ、賛成反対が僅差過ぎて合併しないという、何か妙な興味が湧く自治体が生まれたのである。

さて、そんな上富田町であるが主な特徴は田園風景も広がるベッドタウン。今年の初夏、今月発売予定の『これでいいのか和歌山県』(マイクロマガジン社)の取材のために、筆者は、町のターミナル駅・朝来駅に降り立った(なお「あさぎえき」ではなく「あっそえき」である)。

そこに見えたのは「何もないなあ」という風景であった。何もないというのは、田舎過ぎて何もないのではない。国道に出れば交通量も多く店舗も並んでいる。でも、それはどこにでもありそうな、ロードサイドの風景に過ぎなかったのである。

もちろん、上富田町に名所がないわけではない。熊野古道も通る口熊野の一地域。町内には歴史を感じさせるスポットもいっぱいだ。町内にある救馬渓観音は、和歌山県における開運厄除けの霊場としても知られている。

でも、そのすべてが駅からは遙かに遠い。そして、朝来駅に停車するのは各駅停車のみ。それも時間帯によっては2時間に1本程度。バスも同様で、一度この町に入ったら容易には脱出できない仕様になっているのである。

そんな町にできた観光案内所は、前出の朝来駅の駅舎を利用したもの。これまで、駅近くには、町産業振興・文化交流館という観光案内所風の施設があったが、これは平日のみ営業という、まったく観光には使えない施設であった。まさか、新たな観光案内所も同様かと思い、電話で尋ねてみると「ちゃんと、土日も営業しています」という。そんな観光案内所のウリは、“レンタサイクルの貸し出しを行うこと”の様子……。

果たして、公共交通機関では訪問しにくい上富田町に、どれだけの観光客がやってくるのか? 実のところ、周囲を観光地に囲まれながら、とりわけ目立つ名所のない地域の絶妙なローカル感は、ブラブラと歩いていると面白いもの。人が押し寄せるような観光地に飽きた人は、こうした日常を巡ってみるべきと、すごくポジティブにオススメしたい。(文=昼間たかし)

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