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「よなよなエール」社長の野望は"ドームツアー"?業績拡大の秘密とは

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 若者のビール離れや、チューハイ・ワインなど、酒の種類が多様化したことによる影響で、出荷数はおよそ15年間で約半分に減少しているビール。その一方、小規模な醸造所がそれぞれの個性を打ち出すことによって存在感を放つ、「クラフトビール」の市場は年々拡大している。

 中でも「よなよなエール」など手がけるヤッホーブルーイングは年140%を超える勢いで成長、クラフトビールのブームをけん引する存在といえる。

よなよなエールは「エールビール」というジャンルに分類される。ラガービールとエールビールの違いは発酵温度と時間だ。ラガービールは低温で長時間、エールビールは常温で短時間、発酵させる。また、1994年の酒税法改正によって、最低製造数量が2000klから60klに変わり、地域密着型の小規模な醸造所でも造ることが可能となり、地ビールブームが起きた。そして、品質を大切にし、職人が手塩にかけて造るビールをクラフトビールと呼ぶようになったのだ。

AbemaTV『AbemaPrime』では、1本267円(よなよなエール、税込)と、少し強気な価格設定にも関わらず売上げを伸ばし続ける同社の秘密を探った。

 都内で開催された「よなよなエール」のファンイベント。参加者たちからは「家で犬と一緒に撮ってインスタにあげる」「女の子に勧める時もいい感じに『こういうかわいいやつがあるんだよ』ってできる」といった声が上がる。売上げアップの秘密の一つは、「ターゲット狙い撃ち&こだわりのデザイン」だ。

商品開発会議では「男性、年齢層は40代くらい。職業は専門職。元気のいいIT企業のリーダー層。メジャーなものより違うものを選びたい」といった消費者の具体的なイメージが飛び交う。また、「水曜日のネコ」という商品では、20代から30代の働く女性を狙った、清潔感のある、ネコをモチーフとしたかわいらしいデザインにしている。「週の真ん中・水曜日にちょっとだけ癒やされたい」、社会で戦う女性たちに向けたビールは出荷制限がかかるほどの人気となった。

 ヤッホーブルーイングの社員は「ビール全体の中におけるクラフトビールの売上げは1%。残り99%は大手のビールが占めている。そもそも100人に1人しか飲まれていないビールなので、より細かいターゲットに絞る。『こういう人に飲んでほしい、絶対買う』というビールを作れば、その人にはフィットする。スーパーやお店で手に取ってもらうには、ネーミングやデザインで選ぶ方が多いと考え、特に気をつけている」と話す。

その狙いどおり、ビールの写真をInstagramなどにアップする人が続出。醸造所の見学ツアーの参加者たちも、「インスタとかにあげようかな」「パッケージが他のビールと明らかに違うので、すごく面白いなと思って」と話す。

 人気の秘密はそれだけではない。「熱狂的ファンを生み出す客との距離感とネット戦略」だ。

先述のイベントの参加者たちも、「会社自体がファンを大切にしているという部分が1番」「ここで知り合う人たち、ヤッホーブルーイングの人たちと触れあう瞬間、これが面白い」とと話し、会場ではスタッフと写真を撮る人の姿も。お揃いのTシャツを来た3人組もいて、もはや誰が客でスタッフなのか分からない状態だ。

ある社員は「一見無駄に非効率だと思えるような行動も、イベントもすごく大切にやっていく。お客さんと直接お話しすることが自分たちの力にもなる。その支えがちゃんとないとおいしいビール造りはできない」と、ファンである客とのコミュニケーションの重要性を説く。

そうした観点から、SNSでの発信にもこだわる。ファンからのメッセージに対し一つ一つ丁寧に返信するのは当たり前。スタッフとネット上で飲み会ができる"オンライン飲み会"や、社長自らが出演する面白動画や飲み会の新しい楽しみ方を提案する「ネオ三本締め」動画など、コンテンツを充実させている。

 ヤッホーブルーイングの井手直行社長は「僕らの仕事はビールを中心としたエンターテインメント事業だと思っている。ビールを中心とした楽しいイベントやネットのサービス、くだらない寸劇みたいなものも含めての活動だと定義している」と話す。

同社の本社は長野県にある。朝8時半に社員が集まり、仕事とは何の関係もない雑談から一日を始める様子に、自由な社風を感じさせる。ある社員は「朝礼といって、社員同士のコミュニケーションを活性化するために、お互いのプライベートな話をして、人となりを理解する。仕事でも『この人はこんな人だからこういう言い方しよう』(といった効果がある)」と"雑談"の効果を教えてくれた。

 月に一度のマーケティング会議を覗いてみると、バランスボールに座っている社員や、立って聞いている人、地べたに座っている人、中には体操をする人までいた。また、スタッフ全員にニックネームがついており、お互いそれで呼びあうのがルールだ。井手社長には"てんちょ"というニックネームがついている。ネット通信販売の店長だったことがその由来で、偉そうなので、"てんちょ"になったのだという。社長室はなく、社員と机を並べて仕事をしている。

 井手社長は「たまに席がない時もあるので、どこか隅っこの方で肩身狭くやっている。新米に『おい、田中』とか言うと上下関係ができ、一番いい打ち手を決めようという議論などのときに、遠慮が出ちゃったりする。僕の社長というのは役割であって、別に偉くはないから」と話す。

好調な売上げの背景について井手社長は「一番業績に影響していると思っているのは、強いチームであること。いいチームを作るためには、無駄な議論やプライベートな話も全部一緒に共有することがとても大事だと思っている。1+1は3にでも5にでもなる。会社でやっていることをファンの方とも一緒にやることによって、一体感が出たり、僕らが考えていることを伝えたり、要望を聞いてサービスに反映したりすることができる」と指摘した。

5月に行われたイベントには1000人ものファンが集結した。チケットも10日で売り切れたという。井手社長は「消費者、ファンの方は仲間だと思っている。一緒に楽しい時間を過ごして、よなよなエールを通して、もっと楽しい世界を作っていこうということに共感している仲間」と語る。

今後の目標は「3年後、2020年にはファンイベント、もっと大がかかりな、例えばドームツアーをやりたいと思っている。ドーム球場を満杯にして、全国横断ツアーができるのは、"AKBかよなよなエールか"、というふうにしたいと思う」と顔をほころばせた。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)

▶『AbemaPrime』は月~金、21時から放送中!

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