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野球部女子マネージャーに対する世間のイメージに物申す!「むしろ、甲子園に連れていってやんよ」

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「私を甲子園に連れていって!」

野球部女子マネージャーといえば、多くの人がこのフレーズをイメージするのではないだろうか。

ここ数年で、メディアなどに女子マネージャーが取り上げられる機会が格段に増えた。努力を惜しまず、選手たちを支える姿は眩しく美しいと感じる。しかし彼女たちの実像は、良い意味でもっと泥臭く、たくましいはずなのだ――と、高校時代に野球部女子マネージャーを務めた筆者は考えている。

そこで当記事では、世間にあまり認知されていない、高校野球における女子マネージャーの仕事内容にフォーカスしたい。

◆基本的に力仕事ばかり

まず、運ぶものがだいたい重たい。

「10キロ以上あるジャグ(飲み物のタンク)をそれぞれの手に持って、一度にふたつ運ぶ」(野球部マネージャー経験者のAさん・20代女性)

「バット23本を両腕に積み上げ、体で支えて一気に片付けていた」(野球部マネージャー経験者のBさん・20代女性)

このように、運ぶものが10kgを超えるなんて当たり前。ボールがおよそ120球入ったコンテナ(総重量20kgほど)を持って、バックネットから外野に走るのも日常茶飯事だ。だから、マネージャーには“見かけによらず力持ち”タイプが多い。また、次のような声もある。

「柄が壊れたトンボ(グラウンド整備の道具)などは、ノコギリや金づちを駆使して修理するか、別のものに再利用していた」(Bさん)

まさしくガテン系な一面も。筆者も、木材を使って壊れたスコアボードを修理したことがある。

◆ときには選手の練習相手になる

野球経験のない女子マネージャーでも、選手の練習相手を務めることが少なくない。

「ティーバッティングの球出しや、室内練習でのバドミントンのシャトル投げなどは、一緒に練習に参加している実感を持てて楽しかった」(野球部マネージャー経験者のCさん・20代女性)

ティーバッティングでは主に至近距離からトスを上げ、シャトル投げでは対面してピッチャーのように投げる。「どうしてバドミントンのシャトルを?」と疑問に思う人もいるかもしれないが、室内練習場を持たない学校は、雨天時に校舎の中など屋根のある場所で、バドミントンのシャトルを使った練習をすることがあるのだ。

何球も繰り返して投げ続けるため、慣れてくると、それぞれの選手の得意コースも見えてくる。ティーバッティングやシャトル打ちは、理想的なフォームでスイングするための反復練習だ。そのため、素振りの軌道上で自然に打つことができるコースへ投げると、気持ちよく振れるため喜ばれた。また、「苦手なコースを克服したい」という要望があれば、指定された位置に投げ続けたり、もう少し実践的な室内練習では、変化球を交えてカラーボールを投げたりしたことも。

◆コンディションを整えるトレーナーのような役割も

「印象深かったのは、ストレッチの補助やテーピング、アイシングといったトレーナー的な仕事。正しいやり方を本などで調べながらやっていた。選手のコンディションに直結するものなので、間違えてはいけないというプレッシャーもありながら、良いパフォーマンスを発揮するための手助けになるというやりがいがあったと思う」(野球部マネージャー経験者のDさん・20代女性)

このように、マネージャーが選手のコンディションを整えるための手助けをしている学校もある。スポーツトレーナーになった先輩や、体育系の学部に進学した先輩にノウハウを教わることも。また、簡単に思われる作業でも細かい部分で配慮が求められる。

「アイシングのために氷を袋に詰めるとき、空気が入らないよう吸引するのが大変だった」(Aさん)

一見すると「氷を詰めるだけじゃないの?」と思われがちなアイシングも、より効果的に患部を冷やすために、きちんと袋のなかの空気を抜いている。これが意外と難しいのだ。

◆会計やスケジュール調整など、まさに“マネジメント”業務も

消耗品の管理や会計業務をはじめ、裏方の仕事も盛りだくさん。公立高校など、ひとつのグラウンドを複数の部活動で共有している場合は、グラウンドの利用スケジュールを調整する役割を担うことも。

「自分がグラウンドを確保しなければみんなが満足に練習できないため、気合を入れて交渉していた」(Dさん)

筆者の出身高校(都立)の場合、グラウンドの確保はまさにバトルだった。サッカー部、ラグビー部、ハンドボール部といった他部のマネージャーと会議を開き、交渉する。ときには、ほぼ口論のような感じで話し合いが進むことも。でも、必死なのはお互いさまだ。結果的に、バトルを重ねるごとにどんどん仲良くなるという、少年漫画のような体験をした。もちろん、仲良くなっても交渉には手を抜かない。

ほかにも、生徒会から予算を支給してもらうべく、校内のプレゼン大会に出たこともあった。こんなふうに、“チーム”の代表はキャプテン、“部”の代表はマネージャー、というような体制をとっているところも結構あるのではないだろうか。

◆女子マネはニコニコ応援しているだけじゃない!

今回紹介したように、マネージャーは決してキラキラと選手を応援しているだけではない。

「マネージャーって、ニコニコ応援しながら立っているイメージがあると思うんですけど、手が空いているときもずっとボールを縫っていたり(※縫い目が切れたボールを手縫いで補修する)……暇な時間なんてまったくありませんでした」(野球部マネージャー経験者のEさん・20代女性)

「先生方、保護者の方、OB・OG、他部……いろんな人と調整して、選手が野球をできる環境を整えています。ニコニコ笑っていればいいだけじゃないんです!」(Dさん)

今年も、甲子園で数々の熱戦が繰り広げられている。マネージャーの姿に注目が集まることも多いだろう。スコアブックを手にベンチから笑顔で応援する姿、大会に向けて千羽鶴やお守りを作ったエピソード……など、“献身的な女のコ”をイメージしやすい話が取り上げられがちだが、彼女たちがこの舞台にたどり着けたのは、日ごろのたくましい仕事っぷりがあったからだ(もちろん選手たちの頑張りは大前提として)。

「俺たちがマネージャーを甲子園に連れていく」と思ってもらえるのは、マネージャー冥利に尽きること。一方で、マネージャーも「自分がみんなを甲子園に連れていく」という意気込みのもと、日々グラウンドを駆け回っている。彼女たちが内に秘める情熱や闘志にも、ぜひ目を向けてみてほしい。

<取材・文/笹沼杏佳>


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