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『けものフレンズ』『キノの旅』…ファンタジーに時代劇も!名作“ロードムービー”アニメ5選

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「ロードムービー」とは、主人公が各地を旅し、その先々で物語が展開される映画作品のことです。

映画史を振り返ってみれば、数々の名作、傑作ロードムービーが作られてきたわけですが、アニメの世界にも同じく、"旅"を物語のメインモチーフとして描き、素晴らしいストーリーを作り上げた作品が沢山あります。

そんな"ロードムービーアニメ"のオススメ作を厳選して5作品、紹介します。

■今年上半期を代表する大ヒット作! 『けものフレンズ』

今年の1月に放送をスタートするやいなや、その作品性が徐々に話題を呼び、やがて大ヒットに至ったCGアニメ『けものフレンズ』。

同名のスマートフォン用ゲームアプリ(現在は、サービスを終了)を原作にした作品ですが、アニメ版で大ブレイクし、オープニング曲の『ようこそジャパリパークへ』も好セールスを記録。その曲を引っ提げて、出演声優の皆さんが人気音楽番組『ミュージックステーション』への出演を果たすなど、アニメの放映が終了した今も、本作の人気と注目度は上昇中です。

"フレンズ"と呼ばれる擬人化された動物たちが暮らす「ジャパリパーク」を舞台に、過去の記憶を持たない少女、かばんが、サーバルキャットのフレンズであるサーバル、パーク内の道先案内人であるロボットのラッキービーストと共に、各地を旅しながら自身のアイデンティティに迫っていくというのがメインのストーリー。

旅を通じて、キャラクターやストーリーを掘り下げていく、とても真っ直ぐな「ロードムービー」としての構成が取られているのが、『けものフレンズ』の作劇的な特徴と言えます。

また、主人公一行による旅を描く物語のメイン軸に加えて、本作の特色を決定付けているのが、各エピソード毎に登場するゲストキャラクターのフレンズたちとの触れ合いによるドラマです。

フレンズが抱えているトラブルや悩みを、かばんの知恵と機転を発端として、皆で力を合わせて解決していく姿が各エピソードの大きな見せ場となっており、その性善説的なストーリー展開は、観ている者に心が温まるような優しさとポジティブなパワーを与えてくれます。

物語中に散りばめられた伏線の描き方の巧さ、吉崎観音氏による可愛らしいキャラクターデザイン、或いは、特徴的な台詞回しの数々。本作をヒットに導いた要因は、幾つもあるかと思いますが、その"旅を通しての出会いと別れ"を描く作劇の見事さも、『けものフレンズ』を構築する重要なポイントです。

ロードムービーが好きな映画ファンにも、是非とも観ていただきたいアニメ作品の一つです。

■ロードムービーであり、ロックムービー! 『ローリング☆ガールズ』

2015年に放映された『ローリング☆ガールズ』も、ロードムービーが持つ醍醐味をアニメという表現を使って見事に描いた作品の一つ。本作は、各都道府県が独立し、独自に進化と発展を遂げた架空の日本を舞台にした一風変わったアニメ作品です。

物語は、極々平凡な少女たちが、ふとしたきっかけから各地で勃発している諍いを収めるべくバイクで旅に出るところから始まります。彼女たちが巡る旅程は、埼玉を出発し、最終回で岡山と広島へと至るロングコース。

本州の約半分を縦断する過程を描く描写は、まさに、ロードムービーならではの旅情に満ちており、そこにプラスして、各地の名物や県民性がデフォルメされた都道府県の描写でも観る者の目を楽しませてくれます。

サービス精神旺盛なエンターテインメント描写も、本作の大きな特徴です。バトルアクション、SF、ファンタジー、ロボットアニメ、ラブストーリー、青春ドラマ……様々な要素を盛り込んだ奔放なストーリーは、この作品ならではの持ち味であり、各エピソードを彩るド派手なハイライトになっています。

更に、劇中で度々、顔を出す「THE BLUE HEARTS」の楽曲が、このアニメを更に印象深いものにしています。オープニングに「人にやさしく」が、エンディングで「月の爆撃機」と「脳天気」が主演声優によってカヴァーされているのを筆頭に、劇中歌からサブタイトルに至るまで、あちこちにブルーハーツが遺した名曲が引用されているのです。

特別な能力を持たない主人公たちが各地のトラブルを解決する為に、そして、困っている人や悲しんでいる人を助ける為に、"愚直"としか形容の仕様がないひたむきさで困難に立ち向かっていく姿を描く本作のドラマ性と、「青春パンク」の先達的なバンドであるブルーハーツの曲との相性は抜群で、観る者の心を揺さぶる相乗効果を生んでいます。

「ロードムービー」であると同時に「ロックムービー」でもあるアニメ『ローリング☆ガールズ』。決してヒーローではない極々普通の少女である主人公たちが、自身の信念を貫くことで遂には本物のヒーローにまでを、旅とロックに乗せて描いた熱い作品です。

■謎が謎を呼ぶ、骨太なファンタジー作品! 『棺姫のチャイカ』

曖昧な記憶しか持たず、自らを「チャイカ」と名乗る少女、チャイカ・トラバント。偶然、彼女を助けた元傭兵のトールとアカリは、自分の父であり、かつて地上を何百年もの長きに渡って収めていた魔王「アルトゥール・ガズ」を弔うべくその遺体を集めているという彼女の願いに力を貸すべく共に旅へと出ます。しかし、チャイカたちの背後には、巨大で邪悪な陰謀が渦巻いており……。

『棺姫のチャイカ』は、ベテランライトノベル作家として知られる榊一郎先生のファンタジー小説を映像化したアニメ作品。

魔法を弾丸のように発射できる「機杖(ガンド)」と呼ばれる機銃が劇中のキーアイテムとして登場するなど、本作独自の設定を用いつつ、中世ヨーロッパ的な文明をベースとした王道のファンタジー世界が特徴です。加えて、ショッキングやシーンやグロテスクな場面も多く、「ダークファンタジー」的なニュアンスも強い作品となっています。

しかしながら、『棺姫のチャイカ』は、ただ単にダークな作品性を売りにしたアニメではありません。チャイカの記憶とガズ皇帝の遺体を巡って展開されるストーリーは、謎が謎を呼ぶミステリアスなシークエンスの畳み掛けによって観る者の心を掴んで離しませんし、登場人物たちの多くが愛すべきパーソナリティを有しており、作品に漂う仄暗さとの間に、絶妙なバランス感覚でもって、明快な娯楽性を生み出すことに成功しています。

各地を旅しながら謎を解く為のアイテムを集め、物語のキーパーソンを訪ねていくというRPGゲーム的な物語の進行に、ロードムービー特有のセンチメンタルな情緒を絡めて描写するシナリオも見応え十分。

そして、とにかくヒロインであるチャイカ・トラバントが可愛いくてカッコ好い! チャーミングな容姿と純朴でピュアな性格の持ち主でありながら、巨大な機杖で敵を撃ち倒すギャップ、また、自身の過酷な運命に翻弄されながらもそこに抗っていく、"ヒロイン"としての薄幸さと勇敢さ……とても魅力的で思わず感情移入をしてしまうキャラクターなのです。

様々な謎を解き明かすべく各地を巡り、様々な人々との出会いと別れを繰り返し、少しずつ真実へと迫って行くチャイカ一行。その長い旅の果てに何が待っているかは、是非とも全話をご覧になって目にしていただければと思います。骨太な名作ファンタジーアニメです。

■ロードムービーなライトノベルの代表作をアニメ化! 『キノの旅 -the Beautiful World-』

「ロードムービー」な作品と聞くと、即座にこの『キノの旅 -the Beautiful World-』を思い起こす方も多いことかと思います。

時雨沢恵一先生によるライトノベルからスタートした本作は、様々なメディアミックス企画を展開しながら、20年近く歴史が続いている人気シリーズです。アニメ版は、2003年に衛星放送チャンネル「WOWOW」のノンスクランブル枠(この響きに懐かしさを覚えるアラサー、アラフォーのアニメファンも多いのでは?)にて、全13話が放映されました。

主人公の少女、キノと彼女の相棒的な存在であり、移動ツールでもある人語を話すバイク(作中では「モトラド」と呼ばれています)のエルメスが、様々な国を巡り、行く先々でエピソードが紡がれるオムニバス形式の物語です。

キノとエルメスが辿り着く異国では、独自の文化や風習を持つ人々が暮らしているのですが、各国民の生活を通じて描かれる物語には、しばしば人間の根幹について考えさせられるようなメッセージが含まれており、寓話性の高いストーリーが本作の特色となっています。

ファンタジックでありながら、どこか厭人的で悲哀に満ちたエピソードも多く、観た後に色々と感性を刺激される作品でもあります。

また、メインキャラクターであるキノとエルメス役にアニメ専門の声優ではない俳優を配したキャスティングや、劇中で頻出するテキストを画面上にレイアウトする演出技法なども、本作ならではの不可思議な質感を強調しています。

先日、悠木碧さんをキノ役に迎えての新作テレビアニメを制作するというニュースも発表された本シリーズ。このWOWOW版は、アニメ版の原点として、今こそ観返したい作品です。

■全国行脚で悪人退治、時代劇な和風ロードムービーアニメ! 『風まかせ月影蘭』

最後に"隠れた名作"として紹介したい一本が、大地丙太郎監督の『風まかせ月影蘭』です。

時は、天下泰平の江戸時代。凄腕の剣の達人でありながら気ままに流浪を続ける女剣士の月影蘭と、人一倍情に厚い心根の持ち主であるものの、おっちょこちょいな性格の為に、度々、蘭をトラブルに巻き込む女流拳法家のミャオという凸凹コンビを主役に据えた作品であり、この二人が全国を旅しながら各地で弱きを助け、悪を斬る……という時代劇の王道を征く作風が取られています。

勧善懲悪を徹底した時代劇のフォーマットを踏襲するストーリー展開は、単純明快かつ爽快感に溢れており、気負わずに各エピソードに対峙することができる何とも楽しい仕上がりに。

『水戸黄門』や『三匹が斬る!』を思わせる「時代劇でありロードムービー」な物語は、まさに日本ならではです。主題歌には、何と演歌を使用するなど、「和」の世界観を意識したこだわりは、作劇や演出にも現れており、雰囲気もタップリ。

普段はクールで飄々としているものの、大好物のお酒が絡むと目の色を変える蘭や、蘭とは反対に表情をクルクル変えながら毎度毎度の大騒ぎを引き起こすミャオのキャラクターも良く、この二人が、生き生きと躍動する姿は、本作の大きなチャームポイントです。

また、ギャグやコミカルなシーンもふんだんに盛り込まれている一方で、ケレン味タップリな剣劇やアクションシーンも大きな見どころとなっています。

人情味たっぷりのドラマに、軽妙洒脱なコメディとカッコ良いアクション。主演の安原麗子さんと岡村明美さんという女性声優のお二方に加えて、吉松孝博さんや"演出アドバイザー"という肩書で本作に参加している桜井弘明さんなど、大地作品にはお馴染みのクリエイター陣による仕事も素晴らしく、痛快なエンターテインメント作に仕上がっています。

個人的にも大地監督のフィルモグラフィーの中でも、特にお気に入りの作品。和風ロードムービーアニメの良作として大推薦な一本です!


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