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小池栄子×心理学者が語る「生みの親」と「育ての親」の未来 - "母になる"ことVol.6

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女優・沢尻エリカ主演の日本テレビ系ドラマ『母になる』(毎週水曜22:00~)から、"母になる"ことを考える連載シリーズ。ドラマは、3歳の時に息子が誘拐され、9年の歳月をへて息子が目の前に現れるという衝撃の展開から始まったが、登場する3人の女性がそれぞれの立場で葛藤する中で、わが子ではない子どもを7年間育てる「麻子」を演じるのが、女優の小池栄子だ。今回は、小池が思う「麻子」の葛藤を、心理学者の杉山崇氏にぶつけた。

○初めは「すごい役がきたな」

――どうしても母になりたかった「麻子」、その結果、わが子ではない子どもを7年間育てた「麻子」。小池さんが演じる「麻子」は本当に難しい役柄だと思います。引き受けた時の気持ちを教えてください。

小池: 初めは「すごい役がきたな」と思いました(笑)。私にとっての演じる楽しみって、自分にはない感情を役を通して知ることで、私自身の感情の引き出しが増えていくことなんです。なかなか理解できない役だからこそ、「のぞいてみたい」「チャレンジしてみたい」という気持ちで、この役を引き受けさせていただきました。

――実際に「麻子」を自分に置き換えたら、どんなことを感じると思いますか。

小池: 自分が奪った子どもと笑いあえている時間、奪われた子どもの親は悲しみの中にいるわけじゃないですか。親は、「命に代えても、わが子だけは守りたい」と思っているわけですから。幸せを感じれば感じるほど、「果たしてこれでいいのか」という気持ちに押しつぶされそうですよね。一緒に過ごした時間は真実だけど、やっぱり偽りの関係だから。心がもたなさそう。

杉山: 生みの親も大事ですが、それでも、一緒に過ごした時間は本物です。人間には「愛着」というものがありますから、一緒に過ごした時間は愛着となって心の中に残ります。育ててくれた親との物語の中で生きてきたのに、いきなり別の親との物語を生きろと言われても、子どもは受け入れらないことも多いと思います。何もなかったとは言えません。

○生みの親と育ての親、それぞれの未来は

――生みの親も育ての親も、それぞれに大きな悩みを抱えることになると思います。それぞれの親に何かアドバイスをするとしたら、どのようなことが言えそうでしょうか。

杉山: 実は、私も高校生の時に、祖父と血がつながっていないということが分かり、すごくショックを受けました。それが親となると、子どもはそれ以上の衝撃・混乱を抱えることでしょう。自分という物語が混乱して、自分を見失ってしまうと思います。もし可能なのであればですが、これまで育ててきてくれた人も含めて、「大きな家族」を目指すことができたれば、子どもにとっても心のより所ができるでしょう。

ただ、生みの親の方が奪われた側になりますので、どうしても許せないという気持ちになります。ですが、何年かにわたって育ててきた時間があり、ふたりの間にはそれだけの愛着ができているわけです。それを生みの親が全否定してしまうと、子どもは本当に居場所がなくなってしまいます。辛いプロセスになると思いますが、「家族だよね」という環境を整えてあげることが、子どもの支えになると思います。

愛着は一瞬でできるものではなく、時間をかけてつくるものです。子どもがすでに大きくなっていたとしても、親子の愛着を一からつくっていく。母親が赤ちゃんをケアするみたいに少しずつ。失った時間は取り返せないけど、それに代わる心の絆はつくれるのではないでしょうか。

小池: 育ての親としては、「いつでも帰ってきていいよ」と、両手広げて待っている方がいいんでしょうか。「麻子」は本当の親のところに帰すために、子どもに対して「あなたといるのは、もうつまんなくなっちゃった」というような発言をするシーンがあるんですよ。子どもにとってはどんな感情になるんでしょうか。

杉山: 子どもにとっては、今までの人生を全て否定されたような、もっと言ってしまうと、これからの人生も呪われたような気持ちになってしまうかな。大人のように、本当はこう思っているけど我慢してくれているんだってことを考えられる子どももいますけど、そこまで大人になれている子は少ないかもしれませんね。この世界に裏切られた、くらいのショックを受けるでしょうね。

小池: 改めて、「麻子」の難しさを知ったような気がします。どのような心理状態になるのかということを教えていただきましたが、果たして「麻子」はそこまで常に、子どもの立場を気にして発言したり行動したりする人なのか、もしかしたら、もうこれしか選択肢はなかったという生き方をしてきた人なのか。その核となる人物像が見えてきたら、さっき言ったような辛らつなセリフも見え方が変わってくるんでしょうね。

杉山: このドラマのイントロダクションを見た時、「本当にチャレンジングなテーマだな」と思いました。ですが、レアなケースだとしても現実に起こりえることのひとつなので、目を逸(そ)らしたらいけないテーマだと思います。たくさんの人はこれを見ることで、家族とは何かということを見つめ直すのではないでしょうか。

○"母になる"こと
vol.1: 母になって、自分は変わったと思う?
vol.2: 自分に母親として点数をつけるとすれば何点?
vol.3: 母親になって実感した喜びはある?
vol.4: 自分の時間はいずこ……母親になって実感した息苦しさは?
vol.5: 小池栄子が描く「母」、心理学者が語る「母としての物語」

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