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東京女子ダイアリー

【下北沢・マキの場合 vol.03】天狗が私をさらいに来た!?

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下北沢に住むマキ(29歳)です。今回で3回目ですね。下北沢について書いていく予定でしたが、ター君の話が多くなってしましました。今回もその続きです。

(監修:地主恵亮

いよいよ天狗祭りが近づいて来ました。


ター君は朝方戻って来たようで、私の眠るベッドに潜り込んできました。とても疲れていたようで、いつもお風呂に入って髪を洗い、頭皮を綺麗にしてからでないと眠れないと言っていましたが、今日は着替えをすると静かにベッドに入ってきました。

私の体温で温かくなったお布団の中に、ター君が潜り込む時の冷たい空気で、私は目を覚まし、ター君はさっさと眠りに着きました。カーテンの間からは春になりかけの光が申し訳なさそうに差し込んでいます。

私はしばらく目を瞑って眠ろう、眠ろうと念じていましたが、時計の、秒針の音とター君の寝息が部屋を満たして、私の耳にこびりつくようで眠りにつくのは難しそうでした。1時間ほどしてから眠るのは諦め、私はター君を起こさないようにベッドを出ました。時計は8時を指していました。

着替えて部屋を出ました。春間近を感じさせる空気です。太陽は眩しいのですが、肌寒さも残っていて朝は上着が必要だな、と感じます。

日向に出ると眩しい、今日はいい天気です


下北沢一番街を歩くと、昼過ぎから始まる天狗まつりの準備が進められていました。

私は南口商店街を目指して歩きながら、そんな忙しない街をゆっくりと見ました。街灯と街灯に線で繋げ、そこに天狗の絵が描かれた提灯が吊るされていきます。公園を通りかかると「天狗まつり」と書かれた法被を着たおじさんたちがその作業をしています。

公園に天狗まつりのポスター発見


下北沢には古着屋が多く、若い人がよく買い物に訪れるのですが、この日は別。お店も天狗まつり仕様になっています。テントをお店の前に作ったり、甘酒を売ったり。街全体が縁日になったようです。

私はそんな様子を見ながら、パン屋「アンゼリカ」に行って、味噌パンとカレーパンを買いました。私はここのパンが大好きです。

アンゼリカ。外見も可愛い


公園で朝食の代わりのこのパンを頬張って、さて、と言い雲ひとつない空を見ました。1人になると昨日のことを思い出します。ター君が違う女からiTunesカードをもらったことです。

私以外からiTunesカードを受け取るなんて…、ター君にファンが増えた証拠かもしれませんが、今後の浮気につながるかもしれないので心配です。ター君は純粋なので褒め言葉に弱いのです。

ター君は浮気などしないと思いますが、甘やかすのもよくありません。今回は私の気持ちをわかってもらうべく、ちょっと冷たくすることにしました。本当はター君の所属する劇団の舞台「天狗ドライバー」が今日、初日なので見に行く予定でしたが、明日以降に見に行くことにします。

きっとター君は「なんで見に来なかったの?」と聞いてくるので、その時にiTunesカードの話をすればそれで分かってくれると思います。ター君は誠実なのでちゃんと説明をしてくれるでしょう。

ということで、私は家に帰らずに、あちこちをブラブラして時間をつぶしてから、下北沢のメキシコ料理屋「テピート」に行きました。商店街の通りからは少し住宅地に入ったエリアにあり、一軒家を改造してお店にしています。

お店は夕方からでこの看板が目印。今日はちょっと早かったかな?


テピートは本格的なメキシコ料理のお店です。下北沢に引っ越してきてから、ここに通うようになりました。オーナーとお話しながら食べるメキシコ料理は最高です。あっという間に時間が経ってしまうから驚きます。

メキシコ人も認める味だとか!


この日もそうでした。テピートを出るともう日は暮れて真っ暗です。天狗祭りのお客さんで下北沢の商店街は人で溢れていました。気がつかないうちに天狗祭りはもう終盤のようで、天狗神輿も終わり、あとは「天狗狩り」を残すだけのようです。

街の人々がどこかしこで「天狗が出た」と騒いでいて、下北沢あずま通りの方へ早足に移動して行く姿が見えました。街中の人が走り回るので毎年人混みに巻き込まれるので私は天狗にタッチできていません。今年はもう追いかけるのですら諦めていました。

私は下北沢あずま通りとは逆の方へ進み、夜しか開いていない駄菓子屋「悪童処(わるがきサロン)」に向かいました。細長いお店で、おじさんが一人で店番をしています。20年ほど前から夜だけの営業に切り替えた、変わった駄菓子屋です。

営業時間が19時から5時まで、居酒屋のようですが駄菓子屋さんです


そんな私だけのター君が、違う女からiTunesカードを受け取ったのです。明日から舞台は本番という日です。そしてその夜には天狗まつりもあります。

駄菓子を選びながら、ター君の舞台「天狗ドライバー」は無事に終わったかな、と思いつつ、いくつかの駄菓子を買ってお店を出ました。お店の前には人がほとんどいません。皆、天狗狩りに参加しているんでしょうか。静かな下北沢に輝く提灯の光が幻想的で美しく物悲しさすら感じます。

そんなことを思いながら歩いていたら、地響きがしてきました。下北沢が揺れているのです。それは地震の揺れとは違います。もっと体の奥に響く地響きです。私は音の方向を振り向きました。



天狗を先頭に多くの人が天狗を追いかけているのです。その集団が私の方をめがけて走ってきます。天狗はすごいスピードで私に近づき、私の手を取って走り出しました。皆が私たちを追いかけます。関係ないと思っていた天狗狩りの中心に私はきてしまっていたようですが、なぜ天狗が私の手をとっているのか、こんなに騒がしいのに音が遠いような、どこか現実味のない感じがしていました。

【下北沢・マキの場合 vol.04】やっぱり天狗はキューピット
に続きます… (監修:地主恵亮

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