最新ニュース、芸能、ネットの話題をまとめ読み

 

【演劇】新生「劇団ハーベスト」に括目せよ! 公演・客演レポからインタビューまで大特集

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
2014年、2015年に続き、恒例となった劇団ハーベスト夏公演特集をお届けします。結成5年目を迎えた劇団ハーベスト、2016年は彼女たちにとって大きな変化の時期となりました。

初代リーダーである青山美郷さんは、NHK時代劇『鼠、江戸を疾る 2』のヒロイン小袖役に、久保田紗友さんはNTTdocomoやジョンソン・エンド・ジョンソン『アキュビュー』のCMで話題になりました。

そして、加藤梨里香さんは人気漫画のミュージカル化『花より男子 The Musical』で主演に抜擢、ウレぴあ総研でもインタビューをお届けしました。劇団外での活躍が、ともかく増えているんです。

さらに先日お伝えした通り、新メンバーも2名加入。記念すべき第10回公演「真っ向ガール」に向け、全力疾走しています。劇団ハーベストの新しい時代を担うメンバーたちのインタビューや公演レポート、客演レポートなど、超ボリュームでお送りします。どうぞ!

■プレイバック!第9回公演「起死回生スウィングバイ」&初のファンミーティング『激談!ハーベスト!』

■これがハーベストの集大成!第9回公演「起死回生スウィングバイ」

まず初めに、前回の第9回公演「起死回生スウィングバイ」を振り返ってみましょう。2016年3月に春公演として上演されたこの作品は、「劇団ハーベストの集大成」になるとの前評判も高く、かなりの期待を集めていました。

自分の言葉を飲み込んでしまう少女、春を演じるのは、青山美郷さん。劇団ハーベストで中心キャラクターを演じるのは久々でしたが、その存在感は流石の一言でした。つい引き込まれる魅力があります。

劇団内で最年長にも関わらず、「演劇」や「自分自身」に揺れるいたいけな少女の強さと儚さを同時に表現。夢の前に戸惑いながらも劇的に変わっていく少女、まるで劇団ハーベストのメンバーたちを象徴するようなキャラクターです。

主役の春が入団することになるのが、劇団スターシップ。この主宰・演出兼役者の仁夏を演じるのが、劇団ハーベストの副リーダーである山本萌花さん。彼女は公演のプロデューサーも務め、作品コンセプトの設定や脚本のすり合わせなど、作品の軸を作っていきました。

さらに劇団スターシップのメンバーを演じるのは、『花より男子 The Musical』を演じ切ったばかりの加藤梨里香さん、客演経験を数多く積む望月瑠菜さん、そして2015年の夏公演で座長を務めた松永ミチルさんと、劇団ハーベストの中心メンバーばかり。

劇団スターシップが練習場所に選んだ小さな私立図書館には、演じることが大好きな本の精たちが住んでいます。スターシップのメンバーに触発された本の精たちは、人間の前に出ることをなかなか許されず…。

本の精を演じるのは、地方在住組を中心としたメンバーたち。表舞台を目指しながら劇団ハーベストで修業を積む彼女達自身と、表舞台に出たいともがく本の精がオーバーラップして見えました。

劇中の劇団スターシップには、去るメンバーもいれば、新しく加わろうとするものもいます。実際の劇団ハーベストもメンバーの脱退や新メンバーの加入を経験しています。「劇団ハーベスト」と「劇団スターシップ」、この二つの劇団は、存在がとても似通っているのです。

「起死回生スウィングバイ」のラストでは、劇団スターシップのメンバーと本の精たちが一つになって、殺陣ありダンスあり、何でもアリの劇中劇を繰り広げます。まるでこれまで劇団ハーベストが演じてきた舞台が走馬灯のように駆け巡るように…。

「起死回生スウィングバイ」で、劇団ハーベストは、まるで自分たち自身の歴史を演じきったように感じました。前評判通り、劇団ハーベストの集大成となる作品だったのです。

公演プロデューサーである山本萌花さんの設定した作品テーマは「青い炎」。確かに、若く青い炎が静かに燃えているような、研ぎ澄まされた作品でした。そしてこの公演後、山本さんは2016年9月から演劇修行のために1年間アメリカに留学することを発表しています。

■盛りだくさんのイベントは最後に大きな発表が!ファンミーティング『激談!ハーベスト!』

2016年6月には、劇団ハーベスト初となるファンミーティング『激談!ハーベスト!』が開催されました。それぞれのメンバーの素顔に迫るような質問コーナー『激談!インサイドヘッド』からスタート。

トークと言えばこの方!というイメージの布施日花梨さん、この日も飛ばしまくっていました。満員の会場も沸きまくりで、ハーベストには欠かせない存在ですね。

さらに同世代のタレント石神澪さんを迎えたゲームコーナーがあったりと、盛り沢山の内容。石神さんが「もっキラーズ☆」のメンバーだった頃を知っていたので、成長した姿はなんだか感慨深かったです。

そして、このイベントの最後には、大きな発表がありました。劇団ハーベストの新・リーダーとして、加藤梨里香さんが就任。そして新・副リーダーとして、望月瑠菜さんが就任するとのこと。

現・副リーダーの山本さんはそのまま留任、ということになりましたが、先ほどお伝えした通り、1年間のアメリカ留学が決定しています。実質的には、劇団ハーベストのリーダー、副リーダーが二人とも入れ替わる事態。劇団ハーベストに、新たな季節がやってきたわけです。

■第10回公演「真っ向ガール」公演プロデューサー松永ミチル&新リーダー加藤梨里香インタビュー

ここで、スペシャルインタビューをお届けしましょう。第10回公演「真っ向ガール」の公演プロデューサーを務める松永ミチルさんと、劇団ハーベストの新リーダーに就任した加藤梨里香さんです。

劇団ハーベストのさらなる集大成であり、新時代の幕開けでもある記念すべき作品をとことん語ってくださいました。

■松永「どうしても比べてしまうけど、私は私だから、自分なりにやっていけたら」

――年に一回の劇団ハーベスト特集、2年前の夏公演からスタートしました。当時お二人とも高校2年生だったんですよ。

松永「覚えてます!あの時はまだ高2だったんだ!やばいね…。」

加藤「あれから2年たったんですね…。この一年もあっという間だったな。「花男」もあったし、大学受験もあったし…。」

――本当に怒涛の一年でしたね…。さて、まず公演プロデューサー、自己紹介をお願いします。

松永「はい、松永ミチル、大学1年生18歳になりましたっ!イエイ(笑)。今回はプロデューサーを務めさせていただいています。」

――公演プロデューサーというのは、どんな役割なんでしょう?

松永「脚本家の田中大祐さん(気晴らしBOYZ)に脚本を書いていただくときに、作品のイメージや、お客さんにどんな気持ちになっていただきたいか、ということを伝えたり…。あとは、音楽担当の広瀬(咲楽)に曲を書いてもらうときにも、イメージを伝えています。

ハーベストは、これまでにアクション、バンド、ダンス、楽器演奏と、いろんなことをやってきました。いい経験になるけど、お客さんからしたら、どういう団体かわからなくなるかもしれないって意見があって。

それだったら、それぞれの公演にプロデューサーを置いて、それで個性を出していけたらって思って。これから先も、全公演にプロデューサーを立てていこう!ということにしたんです。」

――そして、劇団ハーベストの新リーダーからも自己紹介をお願いします。

加藤「はい、加藤梨里香です。大学1年生です。18歳になりました!今回は、リーダーになって初めての公演で、公演プロデューサーの(松永)ミチルに物語の軸になる役をふってもらいました。そのおかげで、自覚を持ちやすかったし、「よし、引っ張っていこう!」という気持ちです。」

――なるほど、公演プロデューサーがキャスティングも決めているんですね。

松永「はい、今回は私が担当してます。前回の公演「起死回生スウィングバイ」では、プロデューサーの(山本)萌花がキャスティングを担当しました。

――新リーダーから見て、公演プロデューサーの松永さんはいかがですか?

加藤「ミチルはメンバーのことを考えて、すごくよく見ていますね。萌花は、自分がどうしたいか、自分の意思を出すんです。でも、ミチルはみんなの意見を取り入れつつ進める。どっちがいい、とかじゃなくて、それぞれの個性が出てるなって感じます。」

松永「自分はガチガチ行けるタイプじゃないし、みんなの意見も聞きたいし…。そういうところが、出ているのかも知れないですね。前回の萌花の印象が強くて、自分の中で、どうしても比べてしまったり…。でも、私は私だから、自分なりにやっていけたらと思っています。」

■松永「レベルアップした私たちのお芝居を乗せて、脚本を超えたい」

――うーん、なるほど!さてさて、今回の「真っ向ガール」はどんな作品になるんでしょうか?

松永「最初から最後まで、終始面白い作品です。お客さんにずっと笑っていただきたくて。私自身、コメディとかお笑いが好きなんです。ずっと笑っていられる作品は、自分もハッピーになって帰れるから、そういう気持ちになっていただきたいなって。」

――ポスターは凛々しいイメージですよね。意外とコメディ色が強いんですか?

松永&加藤「そうしたいです!」

松永「脚本の田中さんは、これまでに「見切り発車シスターズ」、「ガールズカウントダウン」、「反重力ガール」と書いてくださっていて、私はどれもすごく好きなんです。田中さんの脚本に、レベルアップした私たちのお芝居を乗せて、脚本を超えたい…。」

加藤「うん、脚本に負けたくないよね。脚本だけの時点ですごく面白いんですよ!」

――今から楽しみですね!見どころはどこでしょう?

松永「殺陣が多くて、特にラストに大立ち回りがあるんですよ。そこがメインです!」

加藤「入れ代わり立ち代わり戦っていくシーンなんですよ。そこをカッコよくやりたいですね。」

――おお、ラストにクライマックスがあるんですね。

松永「初心者の女の子たちが戦う、という作品の内容と、まだ初心者もたくさんいるハーベスト自身が、シンクロしてお客さんの心に響いたらいいな…。」

加藤「(殺陣指導の)ヒロキチさんのワークショップにも参加させていただいて、ガツガツやってます。最後に殺陣の立ち回りを指導していただくんですけど、すごくその時間が短いんです!すぐ本番になるから、集中力を使うんですよ。」

■加藤「今回は「赤い炎!」っていうイメージ」

――ヒロキチさんが初めてハーベストに関わられたのが、去年の夏公演「MIRACLE8」ですよね。他にもROLLYさんや錦織純平さん、これまでの公演にかかわってくださった方が、たくさん出演されます。今回も、集大成感がありますね。

加藤「第10回公演なので、そこは大事にしたいよね。ROLLYさんが前回出演してくださったのが、第5回公演。今回は10回公演で、ちょうど倍なんですよ。

ここ数年、夏公演に出演してくださっている錦織純平さん(微熱DANJI)、「見切り発車シスターズ」以来の前澤航也さん(劇団レトロノート)とたむらがはくさん(気晴らしBOYZ)、今まで殺陣を教えてくださったヒロキチさん…。これまでのいろいろな公演に客演してくださった方が出演してくださる作品だから、盛り上げたいです。」

松永「前回の「起死回生スウィングバイ」も、これまでの集大成って言われていたんです。ズンッと地に足がついて、心にグッと来て、涙を流すようなお芝居で。萌花は「青い炎」のイメージ、って言っていました。でも、今回は変えようって。」

加藤「今回は「赤い炎!」っていうイメージですね。前回も、劇団ハーベストの集大成って言われてしまったから、次はどうしよう?と思っていたんです。そこで、今回はコメディをやりたい!と思って。」

松永「劇団ハーベストはコメディにも挑戦してきたわけだから。そっちの集大成をやったら、どうなるんだろう?って。」

■加藤「どれだけ自分と戦えるか、どこまで集中力を高められるか」

――なるほど、だからこそコメディなんですね。新リーダーとしては、どんな作品にしていきたいですか?

加藤「前回の「起死回生スウィングバイ」では、役と役の関係性を話す時間が作れなかったんですよ。今作は中心になる登場人物同士の関係性を、話し合って詰めていきたいです。殺陣やダンスと、お芝居を両立したいですね。

あとは、大学生や社会人になったメンバーも多いから、その中で出る意見もあります。みんないろいろ、両立が大変で。その中で、どれだけ自分と戦えるか…。どこまで集中力を高められるか、ですね。」

松永「今回の目標は、すべて両立させること…。そして、自分たちの限界を超えて、その先に進みたいんです。」

――プライベートでは学業とお芝居の両立、作品では役作りと殺陣の両立、全体を通じて「両立」というのが大きなテーマになりそうですね。公演リーダー、今どんなお気持ちですか?

松永「ガチガチです…。楽しみではあるけど、緊張でガッチガチ(笑)。しかも今回は、会場が中野 ザ・ポケットなんですよ。」

加藤「しかも、一年目の夏公演以来なんですよね。」

松永「中野 ザ・ポケットはキャパシティーもここ最近やってきた劇場よりずっと大きいし、座席も奥まで広くて。そういう意味でもプレッシャーです。でも、あの会場を埋めたいって思っていて…。」

――うーむ、語れば語るほど、ハードルがあがっていくような(笑)。

松永&加藤「そうですね(笑)。」

お二人のインタビューはいったんここまで。松永さんと加藤さんには、後程また劇団ハーベスト自体について語っていただきましょう。

■劇団ハーベストきっての個性派!高橋紗良&広瀬咲楽「さらさらコンビ」ミニ特集

ここで記事の主役を交代します。後半の主役も、これからの劇団ハーベストを背負って立つ存在。劇団ハーベスト内の「サラサラコンビ」こと高橋紗良さんと広瀬咲楽さん。お名前が揃って「サラ」のお二人です。

ただ、この二人は全く違ったスキルの持ち主なんです。”たかさら”こと高橋紗良さんのスキルは脚本執筆。2014年の冬の特別公演から、マニアックな視点と共感できるテーマが両立した作品を発表。SMA GIRLSイベント「GIRLS WONDERLAND」でも2本の短編を脚本担当するなど、才能を開花させつつあります。

広瀬咲楽さんは楽器演奏や作詞作曲に長けています。第7回公演「明日の君とシャララララ」から、公演の音楽担当や主題歌の作詞作曲を担当。劇団ハーベスト以外でも、ライブイベント「PRETTY MONSTERS LIVE」シリーズに出演するなど、ミュージシャンとしての活動も開始しました。

個性派ぞろいの劇団ハーベスト内でも、特に尖ったスキルを持つ二人のサラさん。まずはお二人が出演した舞台についてショートレポートしていきましょう。

■二人のサラの活躍に注目!客演作品ショートレポート

まずは高橋さんが出演された舞台から。4月に上演されたReset Limit 第9回公演『音霊戦隊 ディスクレンジャー』と、7月に上演された萬腹企画二杯目『コトノハ』。この2本とも、平 康臣さんが脚本・演出を担当されています。平さんには、2014年にReset Limit 第3回公演『ニコラ』のインタビューでご登場いただきました。

平さんの作品は、ゲーム、アニメなどオタクカルチャーから強い影響を受けつつ、普遍的なエンターテイメント性も忘れていないのが特徴。カタルシスと感動が押し寄せてくるラストが平さんの真骨頂です。高橋さんは、この世界でどのように活躍したのでしょうか?

■超キュートなたかさらが大活躍!『音霊戦隊 ディスクレンジャー』

『音霊戦隊 ディスクレンジャー』は、音楽の力で戦う「ディスクレンジャー」が活躍する戦隊モノ。ディスクレンジャーのメンバーはアキバ系オタク男子に、すし屋のオジサン、そしてアラフィフのシングルファーザーと、なんだかヒーローらしくない面々。さらには悪の組織の女王までレンジャー入り!というひねりまくった設定です。

この作品の中の高橋さんは、悪の組織の一員、その名も”ファンタジーモーニング”。ピンクヘアーのカワイイ系キャラ。これはあまりハーベストでは回ってこない役どころでしょう。劇中には観客席との掛け合いもあったりするのも、新しい経験だったのでは?

そして物語が進むにつれて、ファンタジーモーニングが実はこのストーリー全体のヒロイン的な役どころだったことが明らかに…。孤独と戸惑い、そして哀しさのあるキャラクターとして描かれます。ここで、感情の起伏がしっかり表現できる高橋さんの演技力が光りました。

■本格的な殺陣に初挑戦!伝説のあの女優を彷彿とさせる『コトノハ』

同じく平さん脚本・演出による『コトノハ』、こちらはスマホゲームの中にVR的に入りこんだオタクサークルと、その「オタサーの姫」がゲームを攻略しながら謎を解き明かしていく…という設定。高橋さんは、そのゲーム内の主人公”楓花”という、これまた重要な役どころでした。

劇団ハーベストの「真っ向ガール」より一足早く、殺陣に初挑戦した高橋さん。流麗な剣さばきとはいきませんが、たどたどしくか弱い少女が懸命に剣を振る悲壮感がにじみ出ています。ラストには、他の作品との橋渡し役だった、という設定もほのめかされて…。

観劇しながら頭によぎったのは、デビュー直後の薬師丸ひろ子さん。映画デビュー作『野生の証明』の体当たり演技や、『戦国自衛隊』で武士の格好をしていた姿と重なりました。守ってあげたい儚さと、何とも言えない強い存在感が共通項でしょうか。女優としての高橋さんも、これからが楽しみです!

■宮沢賢治の世界でドラム熱演!多彩さを見せつけた『想稿・銀河鉄道の夜』

広瀬咲楽さんも相次いで舞台に客演されました。それがTOHOKU Roots Project 『想稿・銀河鉄道の夜』と、ピアノ朗読劇『セロ弾きのゴーシュ』。双方とも音楽を軸に、そして宮沢賢治の名作をモチーフにした作品です。

東日本大震災から5年、東京で制作し東北ツアーも敢行した『想稿・銀河鉄道の夜』のテーマは、人間の生と死、いや、この宇宙に存在する全てのモノに捧げる作品…。まさしく宮沢賢治の世界そのものでした。

いくつもの役柄として登場する広瀬さんですが、印象深いのは可憐な女学生の役どころ。コメディタッチの演技もありつつ、悲劇的な最期を迎えるシリアスな演技のコントラストは見事でした。個人的には、小松彩夏さんと広瀬さんが同じ舞台に立っているのも感慨深かったです。

さらには劇中でドラム演奏までこなす多才ぶりは、劇団ハーベストきっての音楽的才能を持つ広瀬さんならでは。東北出身の大先輩に交じって、大きなインパクトを残してくれました。今作の音楽を担当している立石一海さんによる楽曲も素晴らしく、鮮烈な印象を残す作品でした。

■可愛い子だぬきに変身!千変万化の活躍を見せた『セロ弾きのゴーシュ』

一方、ピアノ朗読劇『セロ弾きのゴーシュ』は、『想稿・銀河鉄道の夜』と同じく音楽を立石一海氏が担当。立石さんが奏でるピアノと同時に演者たちが入れ代わり立ち代わり朗読するというスタイルです。

今作でも様々な役どころを演じる広瀬さんですが、ゴーシュの家に遊びに来る子だぬきの役は出色。何とも可愛らしい役どころで、ゴーシュのチェロと一緒に腹太鼓をポコポン!そんなシーンを広瀬さんはパーカッションで演じます。

ゴーシュのチェロは、ピアノの立石さんが表現するのですが、ピアノとパーカッションでの掛け合いはユーモラス。作品全体の中でも際立ってほほえましいシーンになっていました。音楽による表現と、朗読による演じ分けで作品が紡ぎあげられていく作品は、非常に新鮮で興味深かったです。

■高橋紗良&広瀬咲楽「サラサラコンビ」インタビュー

ここで高橋紗良さんと広瀬咲楽さんにもインタビューしてみましょう。尖ったスキルを持つ個性派の二人が、お互いをどう見ているのか?そして、これからどんな活躍を見せてくれるのでしょうか?

――では、まず自己紹介からお願いします。まず、高橋さんから。

高橋「高橋紗良です。18歳です。いろいろと脚本を書かせていただいています。私は、冷静ではないけれど、前に出るよりも、みんな支えたいと思っています。

私、最初から自信がなかったんです。わざわざパンフレットに書くくらい、自分が嫌いで。でも、わき役としてでも、頑張っていこうと思えたんです。」

――2015年の春公演「明日の君とシャララララ」では中心になる役を演じられましたよね。そこまでわき役、というイメージでもないですが…。

高橋「自分の中では一歩二歩、下がってるんですけどね。まだキャラが固まってないところがあるんですよね…。迷走中なんで!」

――まだまだ模索中、というところでしょうか。では、広瀬さんもお願いします。

広瀬「はい。広瀬咲楽、18歳です。劇団ハーベストの中では、ぐいぐい前に出るよりも、後ろから冷静に一歩引いて見守っているタイプです。昔は2、3歩下がっていたんですけど、今は一歩になりました(笑)。」

■高橋「全部新しい体験なのに、居心地が良かった」

――まず、お二人が客演されたそれぞれの作品についてお聞かせください。高橋さんは、平康臣さん脚本・演出の舞台に連続して参加されました。

高橋「平さんの世界観ってすごいんですよ。平さんが書かれたそれぞれの作品は、繋がってるんです!各作品にいろいろいる登場人物、一人ひとりに物語があって…。」

――そういう部分、オタク心をくすぐられますね。個人的にも平作品の大ファンです。

高橋「『ディスクレンジャー』なんて、レンジャーモノですもんね!でも、初めて平さんの作品に出るので、どういう形で稽古をつけていくのか、わからなくて…。

最初、私は受け身で、平さんのおっしゃる言葉が分からないこともあったんです。聞こうかな?とも思いました。でも、挑戦したくて。ハーベストの人たちには相談せずにやってみたんです。

演劇には正解がないから、アドリブで結構OKもいただいたりして。男性との共演自体、これまでなかなかなかったし、ピンクのカツラをかぶったりして、これも新しいし。全部新しい体験なのに、居心地がいいんです。」

――楽しい座組だったんですね。

高橋「2本目の『コトノハ』では、アプリゲームの中の主人公という役どころで、すごく女の子っぽい役なんですよ。しかも、殺陣がうまいっていう役なんですよね。殺陣は今回が初めてなんですけど…。」

――なるほど、これも新しい挑戦ですね。『ディスクレンジャー』でも『コトノハ』でも、可愛らしい女の子、という役どころでした。これもハーベストであまりやらないような?

高橋「そうですね…。もっとかわいくして!ってダメ出しが来ても、それが全然できないんですよ!ぶりっ子ではない、と言われたけど、自分なりのぶりっ子をしてみたら、それがカワイイ、って言われたりして。

自分が思うのと、人から見た時では、違うんですよね。動きとかも、これからもっと研究したいです。もう、悪戦苦闘です。」

■広瀬「ピアノと太鼓の掛け合いが芝居として成立している、不思議な感覚」

――広瀬さんは、立石一海さんの音楽劇に相次いで客演されましたね。音楽が軸の作品群でした。

広瀬「そうですね。まず『想稿・銀河鉄道の夜』は、音楽劇に出演したのは初めてで…。自然体のお芝居とも、ミュージカルとも違うんですよね。すごくドキドキして、どうなるんだろう?と思ってたんですけど、音楽が全体をガッとまとめているような…。幻想的な曲も。歌謡曲っぽい曲もあったりして。」

――本当に、音楽性が豊かな作品でしたね。

広瀬「『セロ弾きのゴーシュ』のほうは、ピアノ朗読劇で。これも初めて!また初めてだ!と思ったんです。この作品は、ピアノと朗読が別々じゃないんですよね。

伴奏のメロディーが移り変わるところで場面が変わったり、音楽が盛り上げたら、セリフが湧き上がってくる、とか。お客さんが、新鮮で面白かったって言ってくださると、私も嬉しくて。私も観客として見たみたかったです(笑)。」

――『想稿・銀河鉄道の夜』ではドラムを演奏されていたし、『セロ弾きのゴーシュ』ではパーカッションを担当されましたね。ああいう形で、広瀬さんの音楽の才能が活かされたことには感動しました。

広瀬「『セロ弾きのゴーシュ』での立石さんとの演奏は、完全に掛け合いなんですよ。緊張感と高揚感がすごかったです!ゴーシュのチェロが合わない、っていうのをピアノで表現してくださって、私も太鼓で合わせて、それが芝居として成立していて…。不思議な感覚でしたね。」

■広瀬「サラはすごくピュア。本能で生きてる」高橋「広瀬はとことんいく努力家」

――もう一つお聞きしたいのは、二人のサラさんが、お互いをどう見ているか、ということなんです。まず、広瀬さんから、高橋さんはどう見えているんでしょう?

広瀬「えー!そうですね…。私、名前が一緒なのに、たかさらのことをサラって呼んでるんです。サラは、脚本とか、自分に出来ることを見つけているのがすごいな…。サラって、頭の中がファンタジーなところがあるんですよ(笑)。」

高橋「ああー、そっか!」

――高橋さん、自分でも納得なんですね(笑)。

広瀬「サラは私にないものをたくさん持ってる人なんです。私は、根本的に根暗で、ひねくれてるところがあって。曲作りでも、すごく暗い歌詞に、ガーンとあげる曲調のを合わせたり。

でも、サラはすごくピュアに感じるんです。脚本とかでも、ファンタジー色の強いものを「ファンタジー!」って出すし。まるで少女漫画みたいな…。私はそうならないんです、好きな漫画も少年漫画派なんですよ。」

高橋「うん、逆だね!」

広瀬「でも、サラは意外なものが好きだったりして、つかめないところが面白いな。本能で生きてる、って思います。だからピュアなのかな?」

――お二人は、かなりタイプが違うんですね。逆に、高橋さんから広瀬さんを見ていかがですか?

高橋「自分も実は根暗なんです!私は、脚本でどうやって形にするかを考えています。広瀬は音楽で表現する…。広瀬は音楽の才能があって…。

音楽の才能って欲しいけど、難しいですね。私、吹奏楽部だったんですよ、6年間やっていて、リズム感もあるはずなんです。広瀬は短い間しかいなかったのに、私より全然リズム感があって。

私も音楽を小さいころから聴いていたり、リズムに合わせてダンスしてたりしたから…。広瀬のことがうらやましい!広瀬は、好きなものはとことんいく努力家ですよね。」

広瀬「それはあるね、私は好きになったらずっと好き!」

高橋「私はなんでも興味があるんです。それでいきなりハマって…。めっちゃ好きー!あ、もういいや…。めっちゃ好きー!もういいや…。って繰り返すっていう。」

――広瀬さんは集中型、高橋さんは拡散型なのかもしれませんね(笑)。

■高橋「身体の改革と、中国語を勉強したい」広瀬「エレキギターに手を出したい」

――これから、お二人はどんなことをしていきたいですか?

高橋「個人的にやりたいことはたくさんあるんです。体がうまく動かないから、キックボクシングしたり、スイミングしたり、身体の改革をしたいです。

あとは、萌花が留学するって聞いて、私も語学力を上げたいな、と思って。もちろん英語と、今すごく中国語に興味があって。中国語をやりたいですね。それを脚本や演技に生かしたいと思います。」

――中国語とアクションと聞いて、香港アクション映画に出演する高橋さんが見えました(笑)。広瀬さんはいかがですか?

広瀬「そろそろ上京したいです(笑)。あと、ライブもたくさん出演したいですね。曲も書いたりしたいし、オリジナル曲をもっと作りたいです。

これまではアコギだったけど、エレキギターにも手を出したいし…。友達に、エフェクターオタクの人がいるんです!こだわったら、ちょっと楽しそう!作曲の幅も広がるかな、と思います。」

■同世代の4人が語る!どうする?どうなる?劇団ハーベスト

ではラストは、二組のインタビューをクロスしてみましょう。この3月で高校を卒業した同学年の4人。大学に進学した松永さん&加藤さん、社会人になった高橋さん&広瀬さんそれぞれが、それぞれの形で劇団ハーベストを担っていこうとしています。

■高橋「二人でサブサブサブサブリーダーになりたい。二人なら頑張れる気がする」

――お二人は、これから劇団ハーベストをしょって立つ世代ですね。これから劇団ハーベストの中でどんな動きをしたいですか?

広瀬「今、(副リーダーの山本)萌花から、「ケンカしよう!」って言われるんです。その萌花が一年間いなくなってしまう…。私は全然強く言えないし、これまで全然言ってこなかったんです。

「広瀬って怒っても怖くないよね」って言われたこともあります。怖くなりたいわけじゃないけど、もうちょっと影響力が欲しい…。気づいた時にはパッと言えるようになりたい。自分の課題です。」

高橋「萌花が1年間留学するのは、ハーベストの中では、すごく大きいことなんですよね。きっと、ああいう存在がいないと、だらけてしまうと思うんです。

私たち、二人で公演リーダーもやったことがあるから、私たち二人なら、がんばれる気がするんです。あの、これは私だけが考えていることなんですけど、二人でサブサブサブリーダー的な感じで。リーダーと副リーダーがいないときは、私たちが出たいなって。」

広瀬「ええ!?じゃあ、外側からのサポートでね!ちょっとびっくりした(笑)。」

高橋「これ、言ってなかったことなんです(笑)。でも、美郷と萌花以外だと、私たちが一番上の世代じゃないですか。私たちがしっかりしないといけないな!と思っています。」

■加藤「私たちがもっとガツガツ行けたら、劇団ハーベストは変わる」

――さて、これから劇団ハーベストは、どのように変わっていくでしょうか?

松永「(山本)萌花が1年の留学に行くのは、すごく大きいですね。稽古場にいても、萌花がムードメーカーになってくれて、いるのといないとでは、全然空気が違うんですよ。でも、萌花が1年間いないのは間違いないから、誰かが萌花の代わりになっていくのかな?とも思います。」

――新リーダーはいかがですか?

加藤「リーダーとしてハーベストを見ると、全然見え方が違うんです。自分自身、みんなのことに敏感になれるようになってきたかな。これまでは、みんなのことを指摘してくれたのが萌花だったんです。これまで萌花にすごく頼っていたけど、自分で出来るようになれたらなって思います。」

そして、みんな、それぞれがしっかりしていって、全員で土台をカチッと作っていけたらと思っています。これから、公演プロデューサー制になって、もっとみんなの個性が出ていったらいいな…。こうやって、役職に就くと、生活が変わるよね!」

松永「もう、全然違う!」

――公演プロデューサー制は、かなり大きいようですね。

松永「本当に大きいですね。自分の心持がめちゃめちゃ変わるんですよ。プライベートの過ごし方から変わっていくんです。意識がゴロっと変わる。

まだ経験したことがないメンバーもいるけど、ここから一人一人経験して、一個上のステップに行けるように、みんなが変わっていく…。萌花が帰ってきたときに、また新しいハーベストになっているんじゃないかな。」

――その新しいハーベストをみなさんが作っていくわけですね。

加藤「私自身、今まで以上にハーベストについて考えて、悩んで。自分の無力さも感じます。もっと出来ることがあるのに、なかなかうまくいかないこともあって。大学もあって…。でも、それは自分が選んだ道だから。

ハーベストには、この年代が多いんですよね。高校生に上がるときにもそうだったけど、この代が一つ上がるといろいろ変わるんです。今年大学に入った人もいるし、社会人になった人もいる。

この代が一番多いから、協力しやすいんですよ。私たちがもっとガツガツ行けるようになったら、劇団ハーベストは変わると思います。」

――新しいハーベスト、楽しみにしています!お忙しい中、ありがとうございました。

松永&加藤「ありがとうございました!」

■宝石のような将来性の宝庫!新生劇団ハーベストに括目せよ

大長編になりました、劇団ハーベスト特集2016。新しい劇団ハーベストを支える世代による、熱い言葉をたくさん聞くことが出来ました。記念すべき第10回公演「真っ向ガール」も、赤い炎が燃え盛るような熱い作品になるはず!今から公演が楽しみです。

さらに、LINE公式アカウント取得を記念し、「劇団ハーベスト」の活動をより多くの演劇ファンに届る事を目的として、初日公演のLIVE配信を行うことも発表されました。演劇界では例を見ないこの試み、劇場に足を運べない方も是非!

■劇団ハーベスト第10回公演「真っ向ガール」

■公演情報

-いざ、討ち入りの時間です。-

のどかな田舎町で退屈な日々を過ごしていた負け犬女子高生たち。ひょんなことから〝殺陣〟に魅せられた彼女たちは、次第にチャンバラの世界にのめり込んでゆくのだが…。七転八起の大立ち回り。咲かせてみせます、斬った張ったの青春チャンバラストーリー!【脚本】田中大祐(気晴らしBOYZ)

【演出】中村公平(劇団レトロノート)

【出演】

[劇団ハーベスト]

青山美郷・山本萌花・加藤梨里香・高橋紗良・松永ミチル・望月瑠菜・広瀬咲楽・井上結愛

※一部ダブルキャストでの出演となります。

A(紅)チーム:宮武佳央・葛岡有

B(白)チーム:川畑光瑠・弓木菜生

[ゲスト]

ROLLY、錦織純平(微熱DANJI)、ヒロキチ、縣佑芽、たむらがはく(気晴らしBOYZ)、前澤航也(劇団レトロノート)、錦織聡

【会場】中野 ザ・ポケット

【日程】2016年8月3日(水)~8月7日(日)

[開演時間]

8月3日(水) 19:00 A

8月4日(木)◎14:00 A/19:00 B

8月5日(金) 19:00 B

8月6日(土) 14:00 A/18:00 B

8月7日(日) 12:00 B/16:00 A

※受付開始は、開演の45分前。開場は、開演の30分前。

※上演時間は、1時間45分予定。

※◎の付いた8/4(木)14時の回はアフタートークイベント開催予定

【チケット】日時指定・全席指定(税込価格)

[前売]4,500円

[平日割引]4,000円→8/3(水)~8/5(金)の4公演限定割引!

[学生割引]3,000円(SMA☆TICKETのみ取扱い。入場時に学生証、もしくは年齢の分かる身分証明証の提示が必要です)

[当日]5,000円

■LINE LIVE 概要

◎番組タイトル : 劇団ハーベスト 第10回公演 真っ向ガール

◎LINE LIVE配信日程 : 2016年8月3日(水) 19:00開演予定 上演時間 約1時間50分

詳細は公式サイトをご確認ください。


外部リンク(ウレぴあ総研)

Yomerumoをフォローする

Yomerumoから人気記事をお知らせします!

Twitter

芸能ニュース最新記事

記事一覧

注目ニュース

> もっと見る


掲載情報の著作権はニュース提供元企業等またはGMOアドマーケティング株式会社に帰属します。記事の無断転用を禁じます。
すべての人にインターネット
関連サービス