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auスマホ、大容量データ通信&低価格が登場!端末1万円も…自宅にネット回線は古い?

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 1月12日、KDDIはauの春商戦に向けた新製品・サービス発表会を実施した。料金よりも通信容量に重点を置いた学生向け割引施策や、ミドルクラスの「Qua」シリーズに重点を置いた端末戦略から、同社の狙いを考えてみよう。

●割引よりもデータ増量を重視した“学割”

NTTドコモやソフトバンクが冬商戦を重視した新製品・サービスの発表会を実施するなか、冬商戦での発表を見送る方針を示していたKDDI。そのKDDIが、携帯電話商戦が最も盛り上がる春商戦に向け、1月12日にauの新製品・サービス発表会を実施した。

今回の発表会におけるauの主な取り組みは2つある。1つは、新入学シーズンを控え学生の需要を獲得するための割引サービス「学割」、そしてもう1つは新端末の発表である。これらの施策は従来キャリアが春商戦向け戦略として打ち出してきた一般的なものだが、auはそのいずれにおいても、従来と異なる内容の施策を打ち出したことが、注目されている。

まず学割に関してだが、従来の学割は、学生を含めた25歳以下の若年層の需要を獲得するべく、一定期間基本料を割引くというものが主流あった。しかしながらKDDI代表取締役社長の田中孝司氏は、発表会において「今の学生はお金がないのではなく、データ(通信容量)が欲しい」と話し、料金の割引よりもデータ通信容量を大幅に増やす施策を打ち出したのである。

具体的には、25歳以下の若い世代に対し、新規契約や番号ポータビリティによる乗り換え、さらに機種変更で新しい機種を購入し、「カケホとデジラ」のデータ定額オプションで「データ定額 5」以上を契約したユーザーに対し、25歳までデータ通信容量を毎月最大5GB分プレゼントするというもの。つまり25歳以下であれば、26歳になるまで毎月10GB分以上のデータ通信容量が利用できるようになるのである。

もちろんauの学割では、このほかにも特定の条件を満たすことで1年間、データ定額オプションが毎月1000円割引されるなどの優遇施策も提供している。しかしながら料金の割引は1~3年間(条件による)しか適用されないのに対し、データ通信容量の追加は25歳を超えるまで適用され続けることから、いかにデータ通信容量に比重を置いているかがわかる。

ちなみに今年の学割に関しては、先に施策を打ち出したソフトバンクも、追従したNTTドコモも、容量など細かな部分に違いはあれど、やはり料金よりデータ通信容量の増量に重点を置いている。auの打ち出した施策が、今年の学割のトレンドに沿ったものであることが理解できるだろう。

●ネット動画重視、固定回線軽視の若年層ニーズをくみ取る

ではなぜ、学割で料金よりもデータ通信容量を重視した施策を打ち出したのかというと、先の田中氏の発言通り、若い世代がスマートフォンでデータ通信を多用する傾向にあることが大きい。KDDIの調査によると、8~15GBもの容量が欲しいという人は、10代で72%、20代で60%に上っているとのことで、若い世代が多くのデータ容量を消費していることが分かる。

より上の世代であっても通信容量を多く消費する人はいるのだが、とりわけ若い世代がスマートフォンでデータ通信容量を消費しているのはなぜかというと、そこには動画の存在が挙げられる。若い世代にとって、今や動画投稿サービスの「YouTube」は最も多く利用されているサービスとなっているし、「ニコニコ動画」の人気も根強い。さらに最近では、「ツイキャス」「LINE LIVE」などのライブ配信系サービスも若い世代から高い人気を獲得しており、スマートフォン上で利用する動画サービスは、若い世代に確実に定着している様子を見て取ることができる。

無論、自宅に光などの固定回線を引き、Wi-Fiを使えばそこまでデータ通信容量がオーバーすることはないという意見もあるだろう。だがLTEやLTE-Advancedの導入でスマートフォンの通信速度が大幅に向上した現状、手間がかかる上に固定費がかかる固定回線を引くことは、仕事より娯楽や趣味が利用の主体となる若い世代にとっては面倒なものでしかない。また、自宅の回線敷設に関して権限を持つことのできない10代にとっては、そもそも固定回線を引くこと自体が非常にハードルの高いものとなっている。

そうしたことから若い世代ほど固定回線を引かず、モバイル回線で多くのデータ通信容量を消費する傾向が強く、その分スマートフォンの通信容量に対するニーズが非常に高まっている。今回のauの施策はそうした若い世代の声をくみ取ったものであることは、確かであろう。

またキャリアにとっても、データ通信容量の増量で顧客満足度を高められることにはメリットもある。今回の学割施策は、確かにインフラに対する負担を高めることになるかもしれないが、日本の人口構成を考慮すれば、対象となるユーザー数が与えるインパクトは大きくない。それよりむしろ、直接的な料金の引き下げ額を減らすことができる分、学割が経営に与えるインパクトを弱められることのほうがメリットに働くといえるのではないだろうか。

●ミドルクラスの端末を増やす戦略は受け入れられるか

もうひとつ、学割と共に従来の戦略との違いが明確に打ち出されたのが、端末に関する戦略である。auは今回の春商戦に向けて、スマートフォン2機種、タブレット1機種、フィーチャーフォン1機種を発表しているが、なかでも注目されるのは「Qua」シリーズである。

auオリジナルの「Qua」というブランドを付けた端末は、これまでにも京セラ製の8インチタブレット「Qua tab 01」が発表されているが、今回の春商戦に向けて、新たに10インチのファーウェイ製「Qua tab 02」が発表されたほか、京セラ製のスマートフォン「Qua phone」も発表がなされている。

そしてこのQuaシリーズは、いずれも購入しやすい価格や、使いやすさを強く意識したブランドとして位置づけられており、今回投入された2機種も性能的に見ればミドル~ミドルハイクラスといえるものだ。iPhoneなどのハイエンドモデルと比べると性能面で見劣りはするものの、スマートフォン自体の進化もあって、3Dゲーム等を遊ぶのでなければ十分快適に利用できるし、価格も実質1~2万円、一括で4~5万程度と安価に抑えられている。

auは昨年より、春商戦に向けてはミドルクラスの性能のモデルを提供する傾向が強まっていたが、今年はQuaシリーズに重点を置くことで、ミドルクラス端末への注力を一層明確にしたといえよう。その背景にあるのは、昨年末に実施された総務省の「携帯電話の料金その他の提供条件に関するタスクフォース」で、過剰な販売奨励金による、0円を切る料金での販売に“待った”がかかったことを受け、販売奨励金を減らすべく調達する端末自体の価格を抑えたい狙いが大きいと見られる。

そうしたことから今後は、auだけでなくほかのキャリアも、性能を抑えたミドルクラスのスマートフォン投入を積極化してくると考えられる。iPhoneが圧倒的な強さを誇り、ハイエンドモデルを求める傾向が強い日本市場において、そうしたミドルクラスの端末がユーザーの支持を得られるかどうかは、今年の大きなテーマになってくるといえそうだ。
(文=佐野正弘/ITライター)

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