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甲子園大会のスター候補はジャイアンツ出身!?



 第82回選抜高等学校野球大会(以下センバツ)が3月21日から始まる。今大会の注目投手は、東海大学相模校の一二三慎太(18)だという。しかし、その背後に『原巨人の影』を感じているのは筆者だけではないだろう。

 先に断っておくが、ダーティーな話ではない。
 一二三は3年前の『第1回ジャイアンツカップ』の“優勝投手”なのである。同大会は中学生の硬式野球組織を一堂に集め、日本一を決める大会だ。ボーイズリーグ、リトルシニア、サンリーグ、ヤングリーグ、フレッシュ…。現在は7団体が参加するまでに発展したが、ジャイアンツカップが開催されるまでの間、各団体は“他流試合”と称し、所属リーグの違うチームとの交流を禁止してきた。団体の垣根を越えた交流の場、真の中学硬式野球チームの日本一を決める大会として、ジャイアンツが音頭を取ったのである。

 各団体の役員が異口同音に話していたのが、「伝統球団のジャイアンツが呼びかけてくれなければ、話し合いのテーブルに付けなかった」の言葉だ。原辰徳監督も優勝セレモニーに駆けつけ、一二三たちとの記念撮影にも臨んでいる。その意義深い大会の優勝投手が、3年のときを経てドラフト候補生に浮上してきたと思うと、巨人(読売グループ)の功績を再認識させられる。
 また、同大会を取材した1人として、当時の一二三の心象を言えば、観ている側にも闘争心が伝わってくるような投手だった。変化球でもストライクカウントがしっかり取れていて、その点では他の中学生投手よりも際立っていた。その後、一二三は大阪府のジュニアホークスから原監督の母校・東海大相模校へと進み、今日に至った。

 センバツ出場にも大きく影響する昨年の秋季関東大会では、一二三は全4試合に先発し、完投勝利も収めている。失点は僅か4。この時点での成績は、松坂よりも「上」だ。
 昨秋の3年前の記念撮影が“運命の出逢い”であったとしたら…。
 某スカウトマンの言葉を借りれば、「本来は4番を打つ力も持っている。投手としての素質も捨てがたいが、バッターとして見ている」とのことだ。同関東大会のバットマンとしての成績は12打数7安打6打点(2本塁打)。今秋のドラフト会議の主役は早稲田大学・斎藤佑樹かもしれないが、まずはジャイアンツカップから誕生した一二三の熱投に注目したい。(スポーツライター・美山和也/撮影・中野泰彦)

写真 原監督の向かって左隣の少年がセンバツ注目の一二三慎太投手


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